第三十三話
ロンク爺さんとネブラスカ爺さんが話し合いをし始めてから少したった時に廊下からドタドタと走ってくる音が聞こえてきた。この部屋前で足音が止まり激しいノックがされる。
「すいません。ネブラスカ大佐!今よろしいでしょうか!」
「なんじゃ、騒々しい!今来客があると言っておるじゃろ!」
「すいません!しかし、どうしても報告した方がいいかと」
「うーむ、分かった」
そう言うと大佐が入って来た兵士に近づいて話を聞いていた。報告を聞き終わるとロンク爺さんへと近づいて口を開く。
「たった今報告が来た。近くの村が盗賊に襲われているらしい。しかも、お揃いの鎧を着ているとのことだ」
「場所は此処からどれくらい近いんじゃ?」
「場所はこの街を出て北西にこの辺りじゃ」
ネブラスカ大佐が地図で村の場所を指す。確かにここからは近いが、
「今から行って村は持つのかのう?」
「この村には兵士を派遣してある。普通の盗賊なら耐えられるはずじゃ」
「なら行ってみるか!その方が早いだろ」
「ちょっとユウ先輩!そんな簡単に決めないでくださいッスよ」
「いや、今回は行った方がいい!」
「一応聞きますがどうしてっすか?」
「俺の第六感が行けと囁いてる」
「ユウ先輩の感。こういう時あたるんすよねー」
「おう、あと移動にはアレを使うぞ。そうしたら速いだろ」
「えっ?アレってアレっすか!」
「おう!」
「で、でもアレはまだ完成していませんし、上手くいくかも分からないっすよ?」
「大丈夫だろ。お前が形をキチンと作れば移動はノリとマシロで出来るからよ」
「えっ?ユウ先輩がやらないんすか?」
「なんか魔力は残しとく方がいい気がしてな」
「それ、絶対面倒事じゃないですか!ヤダー」
「だから俺達が行くんだろ」
「了解っす。失敗しても怒らないでくださいッスよ」
「阿呆!やる前から失敗すること考える奴がいるか!!」
ユウ先輩、あんた何処ぞのプロレスラーっすか?
「ロンク爺さん、ネブラスカ大佐。村に最速で向かえる乗り物を用意出来る。」
「本当か?」
「なんじゃお主等は付いてくるのか?」
「乗りかかった船だ。それに俺の感だが今回の襲撃何かあると思ってる。それよりもロンク爺さんも行くのか?」
「お主と同じじゃ。それに今回の件。下手すれば戦争になりかねんことじゃ。元十二守護獣として無視出来ん」
「おっし、なら早く行こう。取り敢えず門の外へ急ごう」
「了解した。移動方法は任すぞ」
「任せとけ!」
俺達は部屋を後にして街の外に出た。そして、アレを出す。
「行くっすよ。本邦初公開っす」
作り出したのは土魔法で作った飛行機だ。
「なんじゃこれは?」
「まあ、乗ってみろって!」
そう言って全員を乗せるとユウ先輩が指揮をとる
「機体の強化維持はダイで、出力はノリとマシロ。方角確認。ノリ先ずは真下に風魔法!その後マシロとノリで機体制御!では、発進」
その言葉の後、ノリ先輩が魔法発動し、機体が浮上する。その後マシロとノリ先輩の魔法で機体が進行する。俺は機体の強化を行う。空を飛んでる事にロンク爺さんとネブラスカ大佐が驚いている。
「なんじゃこりゃ!空を飛んでるのか!!」
「凄いのう。これなら移動は楽じゃな!」
「ただ、これはまだ完成してないんだ」
「どうしてじゃ?キチンと飛んでるじゃないか」
「発進と移動は大丈夫なんだけど、着地がなー」
「なっ!大丈夫なのか!」
「任せとけ!マシロ!上から押し付ける風魔法!ノリ着地場に水魔法!衝撃を吸収するように三段階で!ダイは機体強化!降りるぞ!」
ユウ先輩の号令の後、マシロ、ノリ先輩、俺は魔法を発動!ノリ先輩の作った3つの水のクッションのおかげで衝撃は緩和された。俺は機体強化をし続け、無事着地出来た。
「成る程のう。確かにこれはまだ完成してないのう」
「うー、ちょっとフラフラします〜」
「大丈夫かマシロ?」
「師匠〜」
マシロはユウ先輩に抱き着いている。
「とりま全員無事だな。村もすぐそこだし、行くぞ」
「やれやれ、何てチームじゃ。面白いのう」
なんかネブラスカ大佐は笑顔だし、ロンク爺さんも元気だな。
取り敢えず目的地の村には辿り着けた。
ただ、この時の俺は知らなかった。ユウ先輩の言っていた面倒事がただの面倒事では無く、とてつもない面倒事だった事を。
無事に還れる気がしなくなってきたー泣




