第三十一話
唐突に始まったユウ先輩VSロンク爺さん!果たして勝利の女神はどちらに微笑むのか!ユウ先輩の実力は大体分かるけどロンク爺さんの方は全く分からない。
この勝負どうなるのか?
「さて、手加減無しでいくぞ!」
「かかってこい。若者に指導するのも、年寄りの仕事じゃ」
そう言い終わった途端、ユウ先輩がロンク爺さんに突進する。
「まずは、挨拶の一発!受け取れー!」
ユウ先輩の右ストレート放つも、ロンク爺さんの目の前で拳が止まる!あれは!
「甘いのう」
「ちっ!いつの間に糸を!」
「これくらいワシらには、朝メシ前じゃ」
「まじか!ポロワスも出来んのか!」
「アヤツは、まだかのぅ」
「しかも、この糸、全然切れねぇ!」
「当たり前じゃ。ワシらの糸は特別製じゃ。そう簡単には切れんぞ」
「ならこれならどうだ!!」
そう言うとのユウ先輩の右腕に炎が着いた!でもそれじゃあユウ先輩の右腕が!
「ほおー、無茶をする。むっ、しかし、火傷をしとらんのう」
「自分の炎に焼かれる程馬鹿じゃねーよ。これで糸は切れたっと」
「ふむ、ワシの糸はそう簡単に焼き切れんはずじゃがのう」
「おし、じゃあ次はこれでどうだ」
そう声を出すとユウ先輩が炎に包まれた!焼け死んだ!そう思っていたら炎が形を変えて鎧のようになっていく。
「これが俺の魔導甲冑の第二形態。各属性に合わせて発動する。今回は炎の魔導甲冑だ」
ユウ先輩すげー!でも各属性ってことは他の属性も出来るのか?
「まだ試して無いけどな。今回が初使用だ。だが上手くいったな」
「何と言う熱じゃ!確かにこれでは普通の糸じゃ無理じゃのう」
「普通?」
「そうじゃ。ワシをただの糸が出せるひょうきんな爺さんだと思っておったのか?」
「ふーん。じゃあ、その言葉がハッタリかどうか確かめてやるぜ」
再びユウ先輩が突進する。ただ、先程と違うのは炎の鎧を着ていること。ロンク爺さんにぶつかるかと思ったら、転んだ!それはもう、盛大に顔面から転んだ。
「いってー!何で転んだんだ!」
「ホッホッホ、前しか見とらんから足をすくわれるんじゃ」
見るとユウ先輩の右足に土の輪っかが引っかかている。
「何だこれ?」
「お主と同じじゃよ。ワシの糸に土の属性を付与しただけじゃ」
「俺が出来るんだから、アンタも出来るって事か。」
「当たり前じゃ。それも30年前位には出来てたかのう」
「くそっ!年季が違いすぎるってことか」
「ワシだって昔は国の最強騎士じゃよ。それぐらい出来ないとのう」
「しかも、いつ俺の右足に引っ掛けたのか分からなかった。ダイは見えたか?」
「いえ、俺も分からなかったっす。マシロは?」
「私も全く分かりませんでした」
「だよな。これが分からない限り勝ちは見えないよな」
そう言うとユウ先輩の炎の鎧を解いた。取り敢えず終わりかな?
「なんじゃ、もう良いのか?」
「ああ、取り敢えずの目標は達成出来たからな」
「・・・ワシは大丈夫って事かのう?」
「まあ、様子見かな。」
「ホッホッホ、まあ少しの間じゃ。よろしい頼むのう」
終わったのを確認しにきた、ノリ先輩が現れた。
「終わりましたか?それじゃあ晩御飯にしましょう」
「よし、そうするか。じゃあロンク爺さん。飯が終わったらまた組手しようぜ」
「お主、年寄りに無理をさせるなよ」
こうして、ユウ先輩VSロンク爺さんの組手は無事に終わった。ただ、晩御飯が終わった後、俺もロンク爺さんと組手をしたり、マシロもやったりなどして夜を過ごした。明日には新しい国へと着く。
サッサと用事を済ませて還りたいなー。




