第二十九話
さて、ドアを開けて入って来たイケオジ。
言ってた事を考えるとこの人は・・・
「父上、何か御用ですか?」
やっぱりポロワスさんの親父さんかー。ってか愚息は言い過ぎじゃないかな?
「何か御用ではない。今日は午後から王に謁見に行く約束ではないか」
「・・・まだ王になってはいないです」
ユウ先輩がメリノ王子に耳打ちをしている。
「えっ?お前の兄貴は王様になったんじゃないのか?」
「いえ、まだ正式にはなってないのです。あと7日後に国の大会議を行い、そこで多数決にて決定されます」
「まさか、それまでに情報収集しろって訳じゃないよな?」
「出来ればやって欲しいです。」
「まじかー」
なんてユウ先輩とメリノ王子様が話してる間にポロワスさんの方も終わりそうだ。
「いいから今日の午後だけは付き合え。珍しく親父も来ているのだから」
「えっ!お祖父様も!!」
「そうだ。今も来ているぞ」
えっ?今入って来たのはイケオジだけだったよな?もう一人いたか?
「紹介が遅いんじゃ、愚息が!」
「いて!ヤメロよ親父!」
「お祖父様!」
なんかめちゃ元気な爺さんがポロワスの親父さんを杖で叩いてる。あれ?何処にいたんやろ?ってかユウ先輩もノリ先輩も驚いてるってことは気付いてなかったのか?
「マジか!俺気づけなかったぞ。何だあの爺さん!」
「ああ、教えてなかったな。ポロワスもそうだが、あの一家は代々、この国を護る、『十二守護獣』なのだ」
「十二守護獣?」
「各国の最強の騎士に名付けられる称号だ。今はポロワスの父、コリデールだ。で祖父の方は前十二守護獣だった男、ロンクだ」
「へー、ベアルリングにもいたのかな?」
「あの国は確か王の息子がそうだったはずだ。ただ、何年か前に国を出たと聞いた気がする」
「へー、だから俺達が呼ばれたのかな?」
「そうかもな。っと、ロンク殿がこちらに来ているな」
「ホッホッホ、久しぶりじゃな、メリノ坊や」
「ロンク様、お久しぶりです。相変わらずお元気そうですね。」
「カッカッカッ、まだまだ、若いもんには負けんわい。それにしても、面白い輩と知り合いになられましたな」
そう言ってロンク爺さんは俺達を見回す。
「私の数少ない友人ですよ」
「ほう、坊やにも良い友人が出来たのか。それは良い良い」
「それで、ポロワスとコリデールさんと兄さんの所に行くんですか?」
「まあの。一応第一王位継承者じゃ。挨拶はしとかないとの」
「そうですね」
「ワシは十二守護獣の地位は別にどーでもいいんじゃが、コリデールの奴はこだわってのー。今から媚びをうりにいくんじゃと」
「・・・なるほど」
「まあ、最近のアルガリ様は良い噂を聞かないからそれの確認もしたいからのー」
「そうですね」
「その辺も確認した後、坊やの話でも聞きに来ようかのう。友人の事も聞きたいしのう」
「ええ、何時でも来てください。いいお酒を用意してお待ちしておきます」
「流石坊やじゃ!ワシの事を良く分かっておる。それじゃあサッサと用事を終わらすか。オイ、コリデール、ポロワスいくぞ」
「おい、親父待てよ。」
「お祖父様!ちょっと緩めて!」
ロンク爺さんの後ろにコリデールさんとポロワスさんが引きずられる様について行ってる。まるで紐で引っ張られるように。何だあれ?
「目に見えない程の糸か?厄介だな」
「ええ、しかも何時首にかけたのか分かりませんでした。しかも、大人一人を引っ張れる強度ですか」
ユウ先輩とノリ先輩は何が起こってるか分かってるみたいだ。
「さて、話が途中になったが情報共有をするか」
「そうだな。っでなるべく早く片付けるわ」
「すまんな。」
「出来なくても文句言うなよ」
「分かっておる」
そう言い終わった後、ユウ先輩とノリ先輩、メリノ王子様が会議を始めた。
俺?俺はマシロと話をしてるよ!どーなるんだろうねーって。その後会議が終わり、すぐに隣国に向かう準備をするんだが予想外の人が一緒に行くことになったんだ。その話は次回に。
あー、早く還りたいなー。




