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第二話

はい、わかってましたよー。寝ても変わらないってことは!まあ全然眠れなかったけどねー。こんな状態で寝れるかってーの!ユウ先輩はイビキかいていたけどね。マジで先輩心臓に毛でも生えてるんすかね。あっ、先輩そんな顔をしないで下さいます?いや、指を鳴らしながらこっちにこないでくれます?ノリ先輩、ユウ先輩を止めて!お願いします。


バカなことをやってるとドアがノックされる。扉を少し開けてカヤさんが顔を出す。


「おい、起きているか。そろそろ謁見するから準備しろ」


「わかりました。すぐに準備いたします。」


ノリ先輩答えた後準備をし始める。けどノリ先輩その前にユウ先輩を止めて!またタワーブリッジされるから!痛いんすよ、あれ!ユウ先輩準備をしましょう。はやく。


なんとかユウ先輩を止めて準備をし始める。まあ準備っていっても寝癖を直して服装を正すだけだしなー。っで扉の外で待っていたカヤさんに声をかける。


「お待たせしました。では行きましょう」


「うむ、今から玉座に行くが失礼のないようにしろよ。」


「わかってます。ただ作法は分からないのでその辺はご容赦下さい。」


「細かなことはいい。ただ王の前では片膝をついて礼をしておけばいい。あと答える時は顔を見て話すようにな」


「了解です。」


「ではいくぞ」


カヤさんの後に続いて長い廊下を歩く。五分ぐらい歩くとでかい扉は前に着く。カヤさんは先に入っていった。少ししたらノックをして入ってこいとのこと。一呼吸おいてユウ先輩がノックをする。すると中から、


「入りたまえ」


ユウ先輩はこっちを見ると頷いてからドアを開ける。


「失礼します。」


部屋に入ると真ん中の少し高くなった所に王様が座っており、左右には貴族ぽい人達、そして騎士や兵士達が並んでいる


「よく来た。昨晩よく眠れたか?」


王様の問いにユウ先輩が答える。


「はい、良い部屋を用意していただいたので助かりました。」


「そうか、では昨晩の話の続きをしようか」


「はい。ではまず私達はこの国に召還されたということでよろしいですか?」


「うむ。我が国の秘宝と秘術によってそなた達を召還した」


「召還した目的は一体なんですか?」


「今我らの国は魔物に襲われ滅亡の危機にある。それを食い止める為に召還をおこなった」


えっ、そんなん知らんがな。自分等の危機ぐらい自分等で解決しろや!


「なるほど、何故我々を召還したのです?もっと強そうな者の方がよかったのでは?」


「ふむ、正直な話召還するものは我々では選べん。何故お前達なのかは余ですら分からんのだ」


はぁ?じゃあなんでそんなことしてんの?召還出来ても役にたつかもわからんのに!


「・・・では何故召還をしたんです?」


「この召還は危機を乗り切る為に行う術式だ。つまりそなたらにはこの危機を乗り切るために必要だから召還されたんだろう」


「それはつまりそちらの勝手な都合で我々を召還したということですよね?」


「・・・確かにそうだが、そうしなければ我らの国は滅びてしまうと思ったから是非力を貸してもらいたく・・・」


いやだからそれがうちらに関係あるかって話よ。ぶっちゃけこの国がどうなろうとしったこっちゃねーですよ!


「では一番大事な質問を。我々を元の世界に送還できますか?」


「我らが知ってるのは召還術のみなのだ。元の世界に戻す方法はわからん」


やっぱりな。昨日の夜ユウ先輩が言った通りか。もし送還できるなら弱そうな俺がいるのに送り還さないのはおかしいからな。ってかこれヤバイな。もうスマホもゲームも出来ないってことだよな。ヤバすぎるだろ!


「はぁー、もういいわ、めんどくせぇ」


えっ、ユウ先輩言葉使いが、ってこれキレてる時の言葉使いですよね。ノリ先輩止めなくていいんすか?いや、上を見上げてないで止めましょうよ。首を横に振らないで!

その間にもユウ先輩は王様に話かけている。


「なんで俺らがお前達の為に命をかけて魔物を倒さないといけない?自分等でやれや!他人に頼るな。自分の国もろくに守れないなら王様なんざやめちまえ」


「き、貴様!王になんて言葉使いしている」


兵士の一人が怒鳴っている。まあそうだよな。けどユウ先輩は止まらない。


「おいそこの兵士!お前家族はいるのか?」


「な、なに?」


「家族だよ、家族。いるのかいないのか?」


「・・・父と母、あと弟が一人いるがそれがどうした」


「よし、じゃあいきなりその弟が消えたらどーする?」


「は?そんなの探すに決まっているだろ」


「そーだよな。けど弟は親や兄に一言も話せず、急に別世界に召還されて「この国の為に命がけで働け」って言われてたらどう思う?」


「そ、それは・・・」


「普通にムカつくだろ。うちの家族は関係ないだろって。それがお前らのやってることだ。」


「・・・」


「しかも例え魔物倒しても帰れませんって!どんな罰だよ。誘拐犯よりたちが悪いわ。最低でも還すまでが呼んだ奴の責任だろ?そこをサボるなよ」


あーあ、ユウ先輩言っちゃった。まあ俺もラノベとか読んでる時には思ってたけどそれをこの場でいっちゃうかー。そんなこと言うと兵士達が怒って・・ない?ユウ先輩の言葉で考えてるのか?けど貴族ぽい人達は違うな。ほら言い返してくるぞ。


「何を戯けたことをいっている!我らの国の為に働けるのだぞ!とても名誉なことだ。それを犯罪者よりも下だとふざけたことをぬかすな!」


「なら何故自分等で守らん。他人に頼るなよ。しかも許可なく連れ出した。これを誘拐と言わずになんという?それともあれか、この国ではそれが普通なのか?なんとも蛮族な国だよなー」


ユウ先輩煽ってんなー。あー貴族ぽいのが顔真っ赤だよ。あれのこの後のセリフお決まりだよなー。


「くっ、兵士達よ。何をしておる。王に、そして国にこれ程の侮辱をしておる。早く捕まえよ」


でたー言葉では勝てないから実力行使する奴ー。ってかこれヤバイな。騎士達が武器を抜こうとしてる。終わったかな?いやユウ先輩のことだ。何か考えてるはず!あ、駄目だこれ何にも考えてないわ。まあこんな変なとこで社畜になるよりはマシか。いっちょ最後は暴れるか!まあ喧嘩したことないけどね。っと思っていたら王様が手をあげて


「やめよ。騎士達よ下がれ。そしてジャコウよ。今は余とこの者達との話し合いじゃ。下がっておれ」


「しかし、王よ!」


「余は下がれといっておる」


「・・・かしこまりました」


あの顔は納得してないな。今もめっちゃ睨んでるもんな。そんな中王様が口を開く。


「そなた達の言いたい事はわかった。しかし我らもはいそうですかでは終われん。もう一度召還儀式をしようにも材料を集め直さないといけない。そこで一つ提案があるのだがな」



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