第二十三話
前回のあらすじ
王子様と対談していたらユウ先輩が怒らせてしまう。不穏な空気のまま対談は続いていく。
不穏な空気のなか王子様が口を開く。
「では、本題に入ろう。獲物とはなんだ?」
その言葉を聞いたユウ先輩も口を開く。
「実はな、俺達がこの村に寄ったのは、盗賊がこの村を襲っていたんだ」
「なっ!!それは本当か村長よ!」
驚い声を出した執事が村長へ確認を取る。
「はい。この方々いなければ我々は恐らく・・・」
「なるほど、獲物か。っでその盗賊の目的なんだ?」
「えっと、それは、なんといいますか、」
村長が答えずらそうにしているとユウ先輩が代わりに答える。
「確信はないが多分目的は村じゃなくてあんただよ。王子様」
ユウ先輩が答えると王子様は顔を伏せてつぶやく。
「・・・やはりか。しかし、なぜここに来るのがバレている。兄上にも内密に進めていたのに」
考え込む王子様にユウ先輩が答える。
「裏切り者がいたんだろうな。今回のメンバーの中に」
その発言に執事が大声を上げる。
「馬鹿な!今回のメンバーは出発まで場所は誰にも伝えていない。知っているのは王子と私だけだ」
「ならお前が裏切り者か?」
「馬鹿な事を。私を侮辱するならその命で償ってもらうぞ」
「冗談の通じない奴だな。まあ誰が今回の黒幕かは検討がついてるんだがな」
「マジっすか!ユウ先輩誰なんすか?」
「ダイよ。人に聞くだけではなく自分で考えてみろ。」
「そんなこと言われても分からんっすよ。ヒント下さいよ」
「しょーがねーな。ヒントは王子様がこの村に来たときだな」
「あー、もしかしてあの眼鏡をかけた貴族っすか?なんかこの村に来たときに俺等を睨んでたっすから」
「おー、やるやん。その通りだ」
「マジっすか。なんかこっち睨んでたんで記憶に残ってるんすよね」
「なるほど、ジェイコブ男爵か。なぜか今回急に同行を申し出たから不思議に思っていたがそういう裏があったのか」
「メリノ様。今すぐに男爵の首を取ってまいります」
「まてまて、まだその男爵が裏切り者かは確定してないぞ」
「なら本人に聞いてみればいい」
「ユウ先輩、そんな正直に言う訳ないじゃないっすか?」
「普通に聞いたらそら答えんやろうな。ただ、今回は相手の目標が何となく分かってるからな。餌でもぶら下げれはいけるだろ」
「ふむ、餌か。ならこのネックレスを使うといい。王家の者の証でもある。」
「お、いいねぇ。それに少し血をつければ完璧じゃないか」
「では、ユウとやら、これを渡しておく。後はどうやって会話を盗み聞くかだけだな」
「ああ、それなら俺がミラージュを使うから大丈夫だ。っで会話を盗み聞く。証拠ゲットって訳だ」
「ミラージュとはなんだ?聞いたことの無い?魔法か?」
「ああ、俺のオリジナル魔法だ。透明になれるが触れられたら即バレちまう。だから気を付けてくれよ」
「なるほど気を付けよう」
「よし、なら行くぞ。ちなみにミラージュ同士も見えないから気をつけろよ」
「な、そういうのはもっと先に教えろ」
「だから今教えたろ?つべこべ言わずに行くぞー」
ユウ先輩がミラージュをかけた後、村長がユウ先輩に話しかける。
「あ、あの私はどうすれば?」
「あー、喋らなくていい。ニコニコしてれば多分すぐ終わるから、俺等の側をはなれるなよ」
「わ、わかりました。よろしくお願いいたします」
「おう、泥舟に乗った気でいろよ」
「ユウ先輩、泥舟じゃ直ぐに沈みますよ。大船でしょ?」
「冗談だよ。それじゃあ悪党でも退治にいきますか」
軽い足取りでユウ先輩が家を出ていく。その後ろを村長と一緒歩き出す。はぁ〜、そんな簡単に終わるのか不安ではあるがやるだけやりますかー。
早く家に還りたいなー。




