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第二十二話

前回のあらすじ~村を襲った盗賊団を退治して一息ついていたらさらに所属不明の部隊を発見した。


「ユウ先輩、村長呼んできましたよ」


「ど、どうかなさいましたか?」


「実は今所属不明の馬車がこの村に向かってきてるのですが、どうしようかと」


「そんな。我々はどうすれば」


「ノリ、その馬車なんか特徴なかったか?」


「えっと、なんか旗がありますね。こんな形のマークが書かれていますね」


ノリ先輩が地面にマークを書き始めた。なんか雲みたいな模様に真ん中に2の数字が書かれてるっぽいな。マークを書いた後ノリ先輩が村長に聞いてる。


「村長、こんなマークなんですが心当たりはありませんか?」


「えっ!!本当にこのマークが書かれていたのですか?」


「ええ、間違いなく」


「心当たりがあるのか?」


「は、はい。この旗は多分この国の王族の旗です」


「王族?本当に?」


「はい。そしてこのマークは第二王子のマークです」


「第二王子か。どんな人物だ?」


「第二王子のメリノ様はとてもいい方です。最近は我々のような寒村に食料を届けたりしてくださる方です」


「メリノ様は、いい人か。他の奴等は問題があるみたいだな」


「そ、そういう訳ではないのですが・・・」


「安心しろ、俺達はこの国の者じゃない。本音で話してくれ」


「実は今年からこの国の王が第一王子のアルガリ様に変わったのですが、王位に着いた途端様々な増税をしたり軍部強化したりと、その・・・」


「なるほど。下々には厳しい王様って訳か」


「はい、この村も去年までは普通の村だったのですが度重なる増税によってこのような寒村になってしまいました」


「ふーん。っで第二王子のメリノ様はどんな人だ?」


「もともとアルガリ様との不仲があり、今回の大規模な増税にも反対されていたそうです。最近は寒村になった村を訪れては食料を届けたりしてるそうです。多分今回の訪問もそれではないかと」


「随分と優しい王子様だな。・・・もしかして」


「なにかありますか?」


「いや、今回のこの盗賊団の襲撃目標が実は第二王子が目当てじゃないのかと思ってな」


「!!!」


「こんな何もない寒村を盗賊団襲撃。その後に第二王子の到着だ。もし、襲撃が成功して村人が全て盗賊団に変わっていたらどうなっていたかな」


「そ、それではまさかこの盗賊団を雇ったのは!!」


「まあ、只の勘だ」


「・・・ユウ先輩の勘は当たるんすよね~」


「うるさいぞダイ。取りあえず村長は俺とダイと一緒に第二王子のお出迎えに向かおうか。っでマシロとノリはこいつらの監視を継続だ。それと村長、村人は全員家に閉じこもってもらう。何があるか分からないからな」


「わかりました。マシロもいいね?」


「任せて下さい。師匠も頑張って下さい!」


「おう、任せておけ!それじゃあ村長いくか」


「分かりました」


村長とユウ先輩と共に村の入口へと向かった。それから五分程で立派な馬車が見えてきた。


「なるほど。確かにノリの書いた旗があるな。村長、あの旗は第二王子ので間違いないか?」


「はい。間違いありません」


「さて、鬼が出るか蛇がでるかな!」


「いやいや、ユウ先輩。出てくるのは王子様でしょ?」


「ダイよ。そういうことじゃないんだよ」


「わかってるっすよ。ちょっとしたジョークじゃないっすか」


「本当か?っと、誰か降りてきたな」


「あ~、あれが噂の王子様っすかね」


馬車から降りてきたのは先ずは執事のような格好をした人、その後に兵士が降りてきて最後に他の人よりきらびやかな衣装を着た人が降りてきた。あれが王子様だろうな。って見ていたらこっちに向けて睨んでる奴がいるな?格好からしたら貴族みたいだがなんで睨んでるんだ?あの眼鏡をかけてる奴?

そんな事を考えていたら王子様が話かけてきた。


「すまない。貴方がこの村の村長か?」


「は、はい。私が村長です」


「ふむ、出迎えご苦労。して、村長よ。隣の二人は誰なんだ?」


「えっと、この方たちは・・・」


村長が答えられないでいるとユウ先輩が一歩前に出て話し始めた。


「失礼いたします。私達はこの村の用心棒として雇われたしがない冒険者です。今回は王子様が来ると聞きましたので、村長には無理を行って同行させていただきました」


「ほう、何故同行したのだ?」


「我々は冒険者です。偉い人に顔でも覚えてもらえたら今後も仕事がしやすいのではないかと思った訳です」


「そうか、だがそれだけか?」


「勿論、依頼主である村長の護衛も勤めています。最近は何かと物騒ですしね」


「・・・物騒か。ここらはそんなに狂暴な魔物がでるのか?」


「ええ、とても狂暴な獲物がいまして、先程も撃退したところなのです」


「ほう、それは大儀であったな。しかし、獲物か」


「はい、獲物でございます」


「ふむ、少し詳しく聞きたいな」


そんな話をしていると執事らしき人が近づいてきて王子の耳元で話をする。


「よろしいのですか?この後にも予定は詰まっていますが?」


「よい、どうやら重大な話になりそうだからな。ポロワスもついてこい」


「了解しました。メリノ様」


「うむ、では村長よ。何処か話せる場所へ案内頼むぞ」


「え、は?わ、分かりました」


戸惑う村長と共に王子様と執事、それと俺とユウ先輩で村長の家に入りテーブルを囲んでいる。なんだこの状況?


「さて、ここなら盗み聞きする奴もいないだろう?どうだポロワス?」


「はい、この家の周りには我々以外誰もいません」


ん?執事さんはどうやってこの辺りを探ったんだ?まあ、いいか。


「うむ、では改めて話を聞くか。えっとそこの冒険者よ。名をなんというのだ?」


そういえば俺ら名乗ってなかったな?って考えてるとユウ先輩が話始めた。


「我々は冒険チームアース、そのリーダーのユウとメンバーのダイです」


「ふむ、この辺りでは聞いたこと無いチームだな?」


「はい、我々は最近この辺りまで流れてきましたので」


「なるほど。流れてきた理由も気にはなるが今は別の事をききたいな」


「別の事とは?」


「とぼけるな。先程言った獲物のことだ。魔物ではなく獲物と言ったのには理由があるのだろ?」


「なるほど。只のボンボンの王子様ではないんだな」


「ちょっ、ユウ先輩。王子様に何言ってるんすか!!」


「貴様、メリノ様に対してなんと無礼な言葉を!!」


俺と村長がガクガク震え、ポロワスさんは怒りで震えている。しかし、王子様はニヤッと笑い顔をしている


「ふっ、権力には媚びないか。いいのか?私が訴えたらお前達の首なんかすぐに飛ばせるぞ?」


「これでも人を見る目はあると思ってる。あんたはそれほど権力には固執していないはずだ。それに」


「それに?」


「もし、襲われてもそこにいる執事のポロワス以外じゃ俺達は止められんよ」


「ほう、実は他にも手練れがいるかもしれんぞ?」


「取りあえず今来ている兵士達じゃ、俺には勝てんよ。で、増援が来る前にオサラバするって訳だ」


「大した自信だな。まあ、お前の予想通りになるんだろうな」


「メリノ様。御許し頂けるなら私が処分いたしますが!!」


「止めとけ。王子様を守りながら俺には勝てないぞ」


「やってみなければわからんぞ。貴様の様な無礼な奴を処分するのに5秒とかからん」


「よせポロワス。今はそんなことより大事な事がある」


「しかし!!」


「私はやめろ。と言ったのだが?」


「・・・失礼しました」


「ユウ先輩もなんで喧嘩うってるんすか!かんべんして下さいよ」


「・・・大丈夫だ。言ったろ?人を見る目はあると」


「そうは言っても面倒事になったら困るっしょ!」


「・・・俺は困らんぞ?」


「あんたが困らんでも、こっちが困るんすよ。あとマシロも困るっすよ!」


「それは確かに困るな。今度から気を付ける」


「ったくマシロには甘いんすから!」


喧嘩腰で始まってしまったこの話し合い。一体どうなってしまうのか!俺は早くゆっくりしたいのにー!あぁ~、早く還りたい。











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