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第十七話

ダイ達がこの国を立ち去る話し合いをしていた頃、城でも王やカヤ将軍、キャンベル団長が会議を行っていた。


「ではあやつらの対応はどうするか?」


「それはもう決まっています。王も先程のユウとの会話、忘れた訳ではありますまい?」


「当たり前よ。あのような出来事を簡単には忘れられんよ」


「では、ユウ達の対応は彼等の望むままでいいと?」


「それしかあるまい。それともお主等であやつらを押さえ込めるのか?」


「正直な話、ダイだけならまだ何とかなりますがユウとノリは無理でしょう」


「うむ、召喚された時だったらまだしも今のあいつらは底が見えません。特にユウはまだ成長の限界が見えません」


「それを言うならノリも同じだ。ノリの場合はユウの影に隠れているので現在の能力も正確には分かりません」


「であるか。あやつらはこの国を出ていく筈だからそれまでの辛抱だな」


「ただ、惜しくはあります。あれほどの力、我が国の為に使えればどれほど有効活用できるか」


「止めておけ、過ぎた力は身を滅ぼすぞ」


「分かっている。だが、惜しいと思うのは事実だ」


「まあな、たった半年足らずでこの国の最上位まで上がってきた実力。正直、自分の目で見ていなかったら信じられんよ」


「まあな、今までの常識が壊された感じだ」


「異世界人特有なのかな?あの強さは?」


「しかし、一緒にやって来たダイには余り成長が感じられないが?あの二人が特別なのか?」


「だが、以前ユウにダイの事を聞いたんだが、その時ユウはこういってたぞ」


「ダイ?ああ、アイツは俺達の中で一番強くなるだろうな。今?そりゃまだ弱いぞ。ただもう少ししたらわからんがな」


「ほう、ユウがそこまで言うのか?」


「ちなみにノリも似たような事をいっておりました。自分達の中で一番伸び代があるのはダイと言っていました」


「ふむ、もしかしたらダイも実力を隠しておるのかも知れんな」


「その可能性は十分にあるかと。二人を目立たせておいて自分は影で動こうとしているのかもしれません」


「ふむ、やはり三人共に注意しとかなくてはな」


「はい」


「この国を出ていくのであれば仕方ないが他国に仕えられるとかなり不味いの」


「それだけは阻止した方がよろしいかと。個人の意見で申し訳ありませんがあいつ等、特にユウとは戦っても勝てる気がしなくなってきましたので」


「私としてはノリとは戦いたくありませんね。友人でもありますし」


「うむ、戦うことは愚策なのはわかった。ではユウの言っていたあの件も守るしかないか」


「はい、もし約束を破ったらどうなるか予想ができません」


「あの殺気、新米の兵士なら気を失ったでしょう」


「我々ですら危ういと感じました。まさかあれほどの力を付けていたとは」


「異世界召喚を辞めろか。しかし、辞めて大丈夫なのか、この国は?」


「今回の用な事が無ければ大丈夫でしょう。まあ、下手に召喚を行ってしまえばユウに滅ぼされるかもしれませんし」


「辞めるのが最善か。この国を救う為に喚んだ者に滅ぼされるとは笑えぬのう」


「本当にその通りかと。あと暗部に追跡させるのがよろしいかと」


「分かっている。今人選しているところだ。下手な奴は使えんからな」


「そうでしたか。しかし、ユウがあんな事を言うのは驚きました」


「確かに、しかもあれほどの殺気を出されるとは予想外でしたがね」


「俺は予想できたよ。なんせ昨日、一対一で負けましたしね」


「なに!カヤよお主が負けたのか!」


「ええ、しかも三戦して三敗です」


「それを知ってる者は?」


「私とユウ以外にはいません」


「ならばこの話が広まることはないか。くれぐれも外部に洩らすなよ」


「分かっています。ただ、その戦いでもユウの本気は出せませんでしたけどね」


「それほどの実力なのか!」


「はい、だから戦うのは愚策です」


「ますます手放すのが惜しいな。どうにかして繋ぎ止めておきたいのう」


「一つ案があります」


「なんじゃ、案とは?」


「はい、ユウ達のパーティーに一人我らの国の子供が一人います。その子供に貴族を与えて囲いこめばもしかすると」


「ふむ、一つの案として考えておくか。誰か良さそうな相手を見繕えばよかろう」


「はい、ただし慎重にしなければ」


「分かっておる。最悪当代の限定貴族でもいいしの」


「それでよろしいかと。あと送還方法の道具を渡してもよろしいですか?」


「渡すしかあるまい。まああやつ等なら自力で見つけるだろうがな」


「分かりました。明日にでも渡して来ます」


「まて、送還方法は教えてもこの国で行う様に言えばいいのではないか?」


「確かに!!そうすればこの国に戻ってきますね。送還するための魔方陣が城の地下から動かせないと言えばあるいは」


「まずはそれで様子を見よ。どうしてもその魔方陣しか無理だと言う事にするのだ」


「分かりました。全力を尽くします」


「では、本日の会議はこれにて終了じゃ。続きは明日あやつ等に伝えた後に行うぞ。では解散」


カヤ将軍とキャンベル団長が出て行った後に王がポツリと呟いた。


「この国の未来を異世界人に頼るようでは長くはもたんじゃろう。ハツカよ、早く帰ってこい」

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