第十六話
城での会議からの帰り、俺はユウ先輩に話しかける。
「ユウ先輩どうするんですか?これから」
「そうだな~。とりあえず飯を買って宿に戻るかな。マシロも腹減らしてるだろうから」
「え、いや、そうじゃなくて、これからの俺達の方針ってことなんすけど」
「ああ、それは宿に戻って飯を食ってから考えようぜ。腹が減った状態じゃいい案はでないしな」
「そ、そうっすか?」
「そうだよ。あと、お前達もなんか意見考えとけよ。俺の意見だけじゃ駄目だしな」
「そうっすね。分かりました少し考えときます」
「そうしろ。ここからの選択は本当に運命の分かれ道だろうからな」
そんな話をしながら屋台で買い物をし、ノリ先輩がギルドに寄りたいと言ったのでギルドに寄ってから宿に帰った。部屋に入るとマシロが笑顔で出迎えてくれた。
「お帰りなさい、ダイにぃ、ノリにぃ、ユウ師匠」
「おう、帰ったぞ。俺等が居ない間になんかあったか?」
「特に何も無かったです」
「そうか、じゃあ飯を食べるぞ。色々話もあるしな」
「何かあったんですか、師匠?」
「まあな、とりま飯だ。ダイ、準備よろしく」
「分かりました。じゃあマシロも手伝ってくれ」
「分かったよダイにぃ」
四人で飯を食べた後、ユウ先輩が今日の出来事をマシロに説明した後、俺とノリ先輩に聞いてきた。
「さて、俺達の今後の方針はどうする?」
「大体の方針は三つですね?」
「えっ?三つもあるんすかノリ先輩?」
「ああ、一つ目はこのままこの国で送還方法が出来るまで待つ。二つ目はこの国を出て自分達で送還の為の道具を集めるだ」
「あと一つはなんなんっすか?」
「・・・もとの世界に戻らずにこの世界に留まるだ」
「はっ?何言ってるんすか?俺等がこれまで頑張ったのって還る為なんすよ?今更何言ってるんすか!!」
「落ち着きなさい。私は選択肢の一つとして提案しただけです。可能性の一つを言っただけです」
「でも、還らない選択肢なんていりますか?」
「どんな可能性も考えておかないとね。最悪の展開を回避するためにもね」
「なんっすか、最悪の展開って?」
「今回の送還方法が間違いで還れなかった時に絶望しないように、ってことです」
「送還方法が間違いって、そんな可能性あるんすか?」
「多分ユウ先輩も同じ事を考えてたんじゃないですか?」
「・・・まあな。正直送還方法が本物かも試してみないと分からんしな」
「それはそうっすけど」
「勘違いするなよダイ。俺もノリも元の世界には還りたいんだ。ただ希望だけでは駄目なんだ。駄目だった事も考えておかないとな」
「分かったような分からないような・・・」
「今はそれでいい、っで俺はとりあえずこの国を出ていく方がいいと思う」
「私はもう少しこの国で情報を集めた方がいいと思います」
「と言うことはダイの意見で決まるってことだな」
「えっ!俺っすか!」
「そうです。さあ、どちらにします?」
「そ、そうっすね。俺は・・・この国を出ていく方にします」
「よし、なら方針は決まったな!明日から準備をして準備出来たら出発だ」
「分かりました。ところでマシロはどうするのです?」
「えっ、私?当然師匠に付いていくよ」
「いいのか?俺達の旅は結構しんどいぞ。お前はこの国で」
「嫌です。私の家族は師匠達です!嫌だって言っても付いていきます」
「分かったよ。まあ俺も一緒に行くつもりだったしな」
「流石師匠!!」
「よし、じゃあ今日は寝るぞ!頭使ったから眠くなったわ」
とりあえずの方針は決まった。ただ本当に良かったのかはまだ分からない。
自分達で選んだ道だしやるだけやってみる。
あぁ、早く還りたい。




