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第十四話

王様達との会議が終わって三日がたった。俺達はユウ先輩の言う通りレベル上げに励んでいた。

今日もダンジョンに行って魔物討伐を終えて帰る途中でユウ先輩が買物に行くと言って別れた。この時は変な事なんてなかった。ただ買物から帰ってきた時にユウ先輩は驚くものを持って帰ってきた!


「えーと、ユウ先輩それはなんですか?」


「・・・拾った」


「いやいや、拾ったって犬や猫じゃないんですよ?なんで子供を連れて帰ってきてんですか!」


そう、ユウ先輩は子供を連れて帰ってきた。ボロボロの服装を見ると多分孤児なんだろう。それより目立っているのは子供の髪だろう。真っ白な綺麗な白髪なんだろう。今は汚れているけど・・・


「っでどうするんすかその子供?」


俺がそう言うと子供はユウ先輩の後ろにサッと隠れた。


「おいおい、ダイよ。子供を脅かすなよ」


「いや、脅かせてないっすよ!俺はユウ先輩に話してるんすよ」


「まあまて、詳しい話はこいつを風呂に入れて、飯を食ってから話すからよ」


そういった後ユウ先輩は子供と風呂場に向かっていく。


「ちょっとユウ先輩!行っちゃったか。ノリ先輩どうしますこの後?」


「とりあえずあの子供用の服と飯を買ってこよう。ユウ先輩多分着替えとか買って来てないだろうから」


「いや、そうじゃなくて!」


「詳しい話は後でユウ先輩に聞いてからにしよう」


「・・・分かりました。てかノリ先輩はなんか落ち着いていますね?」


「まあ昔っからユウ先輩がやることには色々驚かせられたからな。今さらだよ」


「そういうもんすか?ってかあの子供って男の子か女の子どっちすかね?」


「あー、分からないからどっちでも大丈夫な服を買ってくる」


「じゃあ、俺は飯を買ってきます」


「頼む。じゃあユウ先輩が出てくる前に準備を終わらせよう」


俺やノリ先輩が買い物を終えて帰ってきたら丁度ユウ先輩と子供が出てきてた。しかも新しい服をきている。


「あれ?ユウ先輩服買ってたんすか?」


「おう、一応な。とりあえず飯を食おうぜ。腹へったわ」


「そうっすね。とりあえず一通り旨そうなのを屋台から買ってきました」


「よくやったダイよ。とりあえず食べようぜ」


「・・・たべていいの?」


「おう、お前も食べろマシロ。早く食わないと俺が全部食べちまうぞ」


「マシロ?」


「おう、白い髪してるからな。名前ないと不便だろ?」


いや、確かに名前無いと不便だけどマシロって安直すぎない?まあ、突っ込んだらまた殴られそうだからいいや。四人で飯を食べ終わった後ユウ先輩に質問する。


「それでユウ先輩、この子どうしたんすか?誘拐は犯罪っすよ?」


「馬鹿言うな、そんなことせんわ。マシロは孤児なんだとよ。路地裏で死にそうになってたから助けただけだ」


「大丈夫なんですか?その辺を確認しないとダイの言う通り誘拐とか裏家業の人が来たりしません?」


ノリ先輩が心配そうにユウ先輩に聞いている。


「大丈夫だ。なんか文句言ってきたら叩きのめせばいいやろ?」


「駄目だこの人、たまに脳筋みたいになるからな。まあ、この子次第なんだろうけど、君はどうしたい?」


「えっと、その」


「ああ、大丈夫だよ。私はこのユウ先輩の仲間です。ノリと呼んで下さい」


「ノリさん?」


「そうそう、っでこっちのはダイって呼んで下さい」


「ダイさん?」


「そうです。っでさっきの質問ですが君はどうしたい?」


「・・・私はユウさんと一緒にいたい」


「そっか、分かったよ。私達は君を歓迎しよう」


「えっ!いいんすかノリ先輩」


「もうユウ先輩の中では一緒に住む事が確定してるから私達が何か言っても無駄だよ」


「それはそうっすけど・・・」


「なら私達のする事は面倒を減らすことです。とりあえずユウ先輩、その子何処にいたんですか?」


「えーと、確か武器屋から二つ奥に行った裏路地だったかな」


「分かりました。とりあえず私は現場で情報収集してきます。ダイには教会で孤児をどのように対応してるか聞いてきて下さい」


「了解っす。ユウ先輩はどうすんっすか?」


「俺はマシロの日用品を一緒に買いにいってくるわ」


「分かりました。所で質問なんすけどマシロって男の子っすか」


「はぁー、ダイよお前の見る目の無さは流石だな。女の子だよ。マシロは」


「あー、了解っす。とりあえず俺は教会に行ってきます」


それぞれの目的の場所に向かっていく。俺は教会だったな。

教会について神父を探そうとしてるとシスターに声をかけられた。


「ようこそ教会へ、今日はどのようなご用件でしょうか?」


「あー、えーとこの教会の一番偉い人って神父様でいいのかな?」


「はい。ですが神父様は只今出掛けております。私で分かることならお答えしますが?」


「んー、ならシスターさんでもいいか。実は孤児を一人保護したんだが、その子が一緒に住みたいといっているんだが大丈夫なのか?」


「孤児を保護ですか?本当に孤児だったんですか?」


「まあ俺が保護した訳ではないんだが保護した人が言うには裏路地で死にかけたらしい」


「なるほど。その子に何か特徴はありましたか?私達の知っている子かも知れませんし」


「特徴か。ああ、白い髪をしていたな」


「白ですか!もしかして・・・」


「知っている子ですか?」


「はい、多分あの子だと思うんですが。本当に保護されるんですか?」


「ん?そのつもりですが?」


なんか含みのある言い方だな?なんかあるのかあの子に?


「ありがとうございます。あの子は産まれてすぐに親に捨てられこの教会に預けられました。ただあの子ちょっと他の子と仲良くなれなくて」


「それは何故です?」


「・・・あの髪の色と目の色のせいですね。この辺りでは昔から不吉な色の組み合わせとされてまして多分そのせいで捨てられたのかと」


「は?そんな下らない事で捨てるのか?」


「昔からの言い伝えを信じる人は多いですから。それに実際に不幸になった人々もいますから」


「ふーん。まあ俺達には関係ないな。じゃああの子は俺達が引き取る」


「分かりました。どうかあの子をよろしくお願いします」


「あとあの子の名前はあるのか?」


「ありません。正確にはあったんですがあの子がその名前を嫌がったので呼ばなくなりました」


「なぜ嫌がったんだ?そんな変な名前だったのか?」


「いえ、あの子が言うには自分を捨てた親のつけた名前は嫌だって」


「なるほどな。分かったよありがとう。これ少ないけど寄付金だ」


「ありがとうございます」


その言葉を聞いて俺は教会を後にした。

言い伝えか。帰ったらユウ先輩とノリ先輩にも伝えておこう。

家に戻るとユウ先輩とノリ先輩が戻っており、マシロはベットで眠っている。


「ただいま戻りました。遅くなってすいません」


「いや、問題ない。なんか収穫があったから遅くなったんだろ?」


「なんでそう思うんすか?」


「勘だな」


「勘っすか?相変わらずいい勘してますね」


「よし、じゃあダイから報告を頼む」


「了解っす。マシロは教会に預けられた孤児でした。産まれてすぐに教会に捨てられたらしいっす。で捨てられた原因はこの辺りにある言い伝えが原因みたいっす」


「言い伝え?」


「はい。シスターが言うにはマシロの髪と目の色の組み合わせが不吉らしく周りの人を不幸にするからって事みたいですよ」


「下らない事を信じてるんだな」


「それについては同感っす。っで俺達が引き取ることには教会的には問題ないって言ってました」


「了解。っでノリの方はなんか分かったか?」


「大体ダイが言った通りですね。ユウ先輩が保護した辺りの裏家業の人にも確認を取りましたが特に問題ないそうです」


「えっ、ノリ先輩そんな危ない人と知り合いなんすか?」


「一応な。話をするぐらいは仲良しかな」


「いつの間に知り合ったんすか?」


「まあ、その辺はいいじゃないかな?今はマシロちゃんの方が問題です。ねぇ、ユウ先輩?」


「そうだな。取りあえず俺達が引き取ることに問題ないってことがわかった」


いやいや、ノリ先輩何時から知り合いなのかめっちゃ気になるんすけど!けどあの顔は聞いても答えてくれなさそうだな。


「それでユウ先輩。マシロちゃんはこれからどうするんすか?」


「それなんだが、寝る前に本人に確認したんだが冒険者になりたいって言っていたから俺達のパーティーに入れて鍛えようと思う」


「マジっすか!」


「ああ、本人の希望だしな。ステータスも確認したがレベルは1だった。得意な魔法属性もまだ分からん。ある意味鍛えるのが楽しみではあるな」


「そうですね。先程の言い伝えを信じて私達の居ない間にマシロちゃんにちょっかいを出す奴がいるかも知れないし、近くに置いておく方がいいでしょう」


「了解っす。じゃあ明日からはマシロちゃんもレベル上げに参加っすね」


「ああ、それと二人共。今回は俺の我儘に付き合わせて悪い」


なんとあのユウ先輩が俺とノリ先輩に頭を下げてきた!今までどんなに迷惑をかけても頭を下げて来なかったのに!


「いいですよユウ先輩。これくらいなら問題ないですよ。なあダイ」


「そーすっよ。死にかけた子供を保護したことは誉められこそすれ怒られる事では無いっすから」


「すまん。助かるよ」


「・・・じゃあユウ先輩。悪いと思ってるんならお願いがあるんすけどいいっすか?」


「おう、俺に出来る事ならやってやるぞ」


「じゃあ、ユウ先輩の本当のステータスを見せてくれません?」


「ん?なんだそんな事でいいのか?」


「はい、っていうか全員で見合いしません?残り三ヶ月でどれくらい上がるのか確認したいし」


「わかった。じゃあまず俺のステータスだ。ステータスフルオープン」


この日初めてユウ先輩の本当のステータスを見てちょっと絶望した。こっちに召喚された時は同じレベルだったのにこんなに差が出ていたなんて!あとノリ先輩ともレベル差が出ていたし。

残り三ヶ月ガチで頑張ってレベルを上げようと心に誓いながら寝床についたのだった。

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