第九話
受付を終らしたカヤ将軍が戻ってくる。その手にクリスタルをもってる。なんだろあれ?
「カヤ将軍その手に持ってるのはなんです?」
「ああ、これか?これは帰還のクリスタルだ。ダンジョンから出るのにつかう」
「どう使うんすか?」
「これはダンジョン内で使うと決められた場所に帰還できる物だ」
「へぇー便利な物だな」
「ああ、まあダンジョン内でしか使えないけどな」
「どうやって使うんだ?」
「帰還したいメンバー全員で持って魔力を流せばクリスタルが起動する。っであそこに帰還出来る」
「あのサークルの中か?」
「そうだ。ほら丁度帰還してるパーティーがいるだろ?」
見てみるとサークルが光った後に六人が現れてる。すげーマジで異世界だなー。
「そっか。なら早く行こうぜ。ダンジョンちょっと楽しみしてたんだよ」
ユウ先輩は待ちきれないのかダンジョンの入り口でまっている。落ち着きないなー。
「了解っす。ほらノリ先輩とカヤ将軍もいきますよ。ほっといたらユウ先輩一人で入っちゃいますよ」
「了解、カヤ将軍もいきますよ」
「ああ」
俺達はダンジョンに入ってみた。階段を下りて地下に潜ってるはずなんだが階段を降りた先には明るかった。そして爽やかな風を感じる。さらに緑の匂いを感じる。
「ここって本当に地下っすか?」
「ああ、階段を降りてきたろ?」
「確かに降りてきたけど目の前の草原を見てると勘違いしそうだな」
「で、どこにいくんだ?」
「こっちです。このダンジョンは10階までの道筋は出来ています。どうします、5階まで直にいきますか?」
「いや、少し探索をしながら降りていこう。ただし今日中に帰れる様にしよう」
「わかりました。ではこっちから行ってみましょう」
俺達はカヤ将軍の案内でダンジョン内を探索していく。時々魔物が襲ってくるが一階では全く問題なかった。
「この階は問題無いな。まあまだ一階だしな」
「そうすっね。出てくる魔物もスライムやレッドアントだし数も少ないっすからね」
「では次の階にいきますか?」
「そうですね。次はどんな階でしたっけ?」
「森林エリアですね。出てくる魔物はスパイダー系やアント系あとビードル系ですね」
「ビードル系は戦ったことないな。戦いたいから二階で探すか」
「わかりました。階段はこっちです」
カヤ将軍の案内で階段まで移動する。階段を降りると世界が変わる。森林エリアの名前は伊達ではなくどこを見ても木、木、木。
「・・・これはすごいな。しかし、視界が悪い。奇襲には気を付けないとな」
「そうだな。とりあえずビードル系を探すか」
俺達はビードル系を探しながら探索する。アント系やスパイダー系も倒しながら目当てのビードル系を探した。ビードル系はその名の通りでかいカブトムシだった。
「まあ、問題無いな。ノリとダイはどうだ?」
「私は問題ないですよ」
「こっちも問題ないっす」
「ビードル系は問題ないがトレントは面倒だな。どれか分かりにくい」
ユウ先輩の言ってる通りトレントは分かりにくい。近づくまでわからない。カヤ将軍にどうしたらいいか聞くと
「魔力を視れば分かりますよ?」
「魔力を視る?どうするんだ?」
「簡単ですよ。魔力を目に集中すれば視れます。まあ練習が必要ですけど」
目に集中ってどうやるんだ?って思ってるとユウ先輩が
「おっ、成る程。こうやれば分かるのか!」
出来るんかーい!本当にユウ先輩は規格外だな。なんて考えてるとノリ先輩も
「簡単ですね。これで奇襲されずに済みます」
えぇ~、ノリ先輩も出来るの?俺だけ出来ないなんてなんか理不尽だな
「・・・言っといてなんですがそんな簡単じゃないんですけどね」
ほらカヤ将軍も驚いてる。俺だけ出来ないのは不思議じゃない。この二人がおかしいだけなんだ。
「まあいい。とりあえず次の階にいくか?カヤ将軍次はなんだっけ?」
「三階は迷路エリアです。このエリアではお化けキノコやオオムカデなどが出てきます」
「よし、じゃあ三階にいくか!」
ユウ先輩がそう言うと全員で次の階段まで向かう。階段を降りると鍾乳洞みたいな所だった。RPGでお決まりの地下ダンジョンみたいだ。
「この階は迷路になってますが既に正しいルートの地図があります。迷うことなく進めます。ただ罠はあるので気を付けて下さい」
カヤ将軍はそういいながらバックから地図を出す。そしてユウ先輩にどうするか聞いてくる。
「正しいルート以外も分かっているのか?」
「はい。この地図は三階の全体図が書かれています。どうします?」
「ちょっと地図を見せてもらってもいいか?」
「もちろんです。どうぞ」
ユウ先輩がカヤ将軍から地図を借りて見ている。ノリ先輩と俺に手招きをしてる。
「なんか気づくことがあったら何でもいいからいってくれ」
俺とノリ先輩は頷いて地図を見る。結構広い。地図がないと面倒そうだ。その地図には所々印が書かれている
「この印ってなんすか?」
「それが罠のある位置です。誰が罠にかかっても少したつと罠が復活します」
「誰か仕掛け直しているのか?」
「いえ、ダンジョンはそういう所なんだそうです」
「ふーん。まるでゲームみたいだな」
「ゲーム?」
「いや、何でもない。魔物氾濫の時にここも隅々探したのか?」
「もちろんです。行き止まりもきちんと調べましたが何もありませんでした」
「だろうな。だから俺達が呼ばれたんだろう。あと何か気になることあるか?」
ノリ先輩は特に無さそうだ。けど俺は一つ気になることがある。
「えっと一つ気になることが」
「なんだ?」
「ここの通路なんですけどここだけ短くないですか?あと他の所は罠が途中にあるのにここだけ端にあるのがなんか気になるっす」
そう言うとユウ先輩はニヤリと笑った。なんだろ?
「同じ事を考えてたか。他にも似たような所があれば気にならないんだがここだけ端にあるのが気になる」
まさかユウ先輩が同じ事を考えていたとは!それを聞いてたカヤ将軍が
「残念ですがそこは行き止まりです。先程も言いましたが隅々探した時にも何もありませんでした」
「まあいい。とりあえず今日は先に進もう。ただ罠を確認したいから一度かかろう」
「わかりました。どこの罠にします?」
「さっきの端にある罠にしよう。そこの罠はどんな罠だ?」
「確か罠を踏むと天井の岩が落ちてくるのです」
「よし、とりあえずそこを確認してから下にいこう」
俺達は地図を見ながら目的の罠がある所まで向かう。途中で魔物を退治しながら!そして目的地に着く。
「どうすれば罠は発動するんだ?」
「あそこに行けば発動します。範囲はそんなに広くないんですが発動させますか?」
「ああ、あそこに行けばいいんだな。俺が発動させるから離れてくれ」
ユウ先輩はそう言うと俺達から離れて一人で罠までいく。カヤ将軍が言った場所までいくとカチッて音がした後に天井が落ちてきた!
それを確認したユウ先輩はサッと避ける。範囲は人二人分ぐらいしかないから簡単に避けている。これ罠の意味あるかな?知らないとビックリはするだろうけど。避けたユウ先輩は行き止まりの壁際で立っていた。無事のようだ。カヤ将軍が
「無事か?まあ威力はこの程度だから大丈夫だろうけど」
「ああ、大丈夫だ。特に何もないな。よし、じゃあ四階にいくか」
ユウ先輩は行き止まりの壁を触ったあとそう言いながら歩き出した。何もなかったか。俺の勘はハズレるな。まあユウ先輩も考えてたみたいだけどあっさり引き下がるな。
まあその後は問題無く階段まで着いた。出てきた魔物も問題無い。ただし次は砂漠エリアらしいから少し、いやかなり嫌だな。
はぁー、早く家に還りたい。




