人工知能の軌跡
久々に執筆したのでお手柔らかに。
22歳の春新しくパソコンを買った。前々から買いたかったのだが貯金ができなかったり、金遣いが荒かったりでなかなか踏ん切りがつかなかった。しかし、新年が始まり気分を変えたいということもあり、なけなしの貯金を切り崩して買うことにした。
切り崩したとはいったものの、もともと積むほど貯金があるわけでもない。デスクトップ型はもちろん、良いものだとノートパソコンも買えない。休日の朝になっては家のドアに挟まっている電気屋のチラシを見て吟味する日々。貯金よりも見終わったチラシのほうが山のように積もっていく。
そんなある日、いつも見ている電気屋のチラシに「大特価」の文字がでかでかと掲げられていた。コーヒーをすすりながら凝視してみると、どうやらモバイルパソコンというのが入荷したらしい。欲しいというだけで知識は全くないので、デスクトップ型・ノートパソコン型との違いはさっぱり。
けっこう薄いんだなぁ、なんて素人丸出しの感想を抱きながら価格のところを見ていると、なんと一万五千円。コーヒーを吹き出しそうになる。今まで見ていたのが十数万円やら七、八万やらの価格帯を見ていたので明らかに破格である。だが、ここまで価格に差があるとクオリティのほうに懸念を抱いてしまう。すぐ壊れるんじゃないのか、何か外付けで必須なものが高価なのではないか。不安は尽きない。
尽きないので、直接聞きに行くことにした。チラシの電気屋は自宅から徒歩10分以内のところにあるので、聞きに行ってしまったほうが効率的というもの。品名や型式など覚えていなかったので、件のチラシを握りしめて早歩きで電気屋に歩を進めた。
「ありがとうございました~!またのお越しをお待ちしておりまーす!」
店員の妙に機嫌のよさそうな声が後方から聞こえてくる。どうしてもしてやられたような気分が拭えず、口をへの字にしてしまう。眉間にしわも寄っていることだろう。
結果だけを言うと自称大特価のモバイルパソコンは購入することになった。事実パソコンは欲しかったのだし、価格も良心的なので文句を言う話でもないのだが少し納得のいかなかった部分はある。
というのも自分の質問が悪かったのも認めざるを得ない。
「ほかの商品と比べると明らかに低い価格なんですが、わけありなんですか?」
近くにいたパソコンに詳しい人には笑われたかもしれない。
中途半端ですいません。次は早めに上げます。