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1分で読める短編シリーズ

雨音

作者: 優木貴宏

今日も雨は降り続いている。


少し前から梅雨入りしたため毎日のように雨の音が聞こえてくる。


雨は湿度が高くなるし濡れるし、好きではないのだが雨音だけは好きだ。


この音を聞いていると何となく心が落ち着いてくる。


学校の窓を叩く雨音も風情があって良いものだと私は思う。


授業中ではあるが雨音に気をとられて窓を見ていると、ふと視線を感じた。


視線を感じる方に目を向けると隣の席に座る彼はなぜか私を見ていた。


「どうかした?」


私が尋ねると彼は


「外を見てるからどうかしたのかなと思って」


と答えた。


「雨音が気になってただけだよ」


私がそう答えると


「雨音か、雨の音って聞いてると落ち着くよね」


と笑顔を向けながら彼が言った。


今まで気にしてなかった隣の席の彼が私と同じ事を考えていることに親近感がわいてきた。


その日私は彼といろいろ話をした。


一番の話題はもちろん「雨音が落ち着く」ということについてだった。


きっと私はその日から彼の事を意識し始めていたんだと思う、彼が雨音を好きと言ったときの笑顔をみたときから。

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― 新着の感想 ―
[一言]  恋心はどこから降ってくるのかわからないから面白いです。
2017/06/19 10:28 退会済み
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