ギルドに入ろう!
「よし!ついた!」
一週間かけてやってきたリオンの街は首都と言われるだけあってとにかくデカかった。
「なんだっけ?ギルド?に入れって村長言ってたよな。」
「うん。そんなに急ぐこともないしゆっくり街をまわりながら探しましょっ。」
「見つけた、、ってか分かりやすいなぁ。」
かなり広い街だったので今日1日はかかると見込んでいたけど、街の90%以上が白い家のこの街で、赤煉瓦造りの建物はとても目立っていた。
『冒険者ギルド』
その存在は発足当時からどんどん勢力を強めていき、今では国を超えるほどの存在になっている。らしい。
俺とリナは早速ギルドの中に入った。
村長が『お決まり展開』と言っていたような誰かに絡まれるという事は起きなかった。
「早速受付の人に色々聞いてみましょう?」
「そうだな。」
今までしれっと魔法を使っていたけど、実はそんなに詳しく知っている訳ではない。
村長曰く人にはそれぞれステータスというものがあり、リオンなら自分のステータスを確認できるらしい。
「すいませーん。ちょっと聞きたいことがあるんですけど、、」
「おう、なんだ!何でも聞くがいい!」
この元気な受付さんはジオさんと言うらしく、こちらが質問したことに対して丁寧に答えてくれた。
ジオさん曰く俺とリナのステータスは下の通りらしい
俺 レベル5
職業 勇者
体力 300
魔力 100
腕力 250
知性 130
防御 180
魔防 130
速度 230
スキル:雷魔法《サンダー》派生ツインボルト〉・炎魔法《ファイア》派生〈ファイアボール〉・縮地・ 魔法剣
リナ レベル5
職業 治癒師/魔法使い
体力 250
魔力 300
腕力 80
知性 200
防御 130
魔防 180
速度 150
スキル:治癒魔法《ヒール》・水魔法《ウォーター》・土魔法《ストーンエッジ》風魔法《ウィンド》・雷魔法《サンダー》・炎魔法《ファイア》・光魔法《シャイン》
「この俺の方にある俊速と魔法剣って何ですか?」
「俊速は瞬間的に速度がかなり上がり、俗に言う『瞬間移動』のようなことができるものだ。」
「それと魔法剣は魔法を武器や防具に纏わせ、攻撃や防御に使うものだ。」
なるほど。うまく使えたら強そうだ。
魔法は炎が雷に強く、雷が風に強く、風が土に強く、土に水が強く、水が炎に強いという関係性を持っていて、相手の魔物が苦手な属性の魔法だと極端にダメージが減り、得意な属性だとダメージが倍増するらしい。
「おお!リナくんは職業を2つもっているな!特にこの治癒師というのは珍しい職業なんだぞ。」
「へぇ、そうなんだ。いいなぁそんな特別なのがあって。」
「まぁまぁ、魔法剣も熟練の冒険者じゃないと覚えるのは難しいと言われているんだ。君みたいに最初から使える人は珍しいんだぞ。」
「本当!?やった〜!やっぱ特別!って感じが良いよなぁ。」
「よかったね!」
「ところで君たちギルドには入らないのか?君は勇者なのだろう?入っておくとギルドの設備も使えるようになるし、冒険がスムーズに進められるぞ。」
そうだったギルドに入るためにここに来たんだった。すっかり忘れてた。
「入ります!お願いします!」
そう言うとジオさんはささっと手続きを済ませてくれた。
「そうだ。ランクについて話しておかなくっちゃな。」
「ランク?なんですかそれ?」
そうリナが言うと
「ランクっていうのはFからSまであって、ランクによって受けれる依頼が変わってくるんだ。」
「最初の方はコールという万能な薬草を取ってくる依頼をこなしたりして自分のランクを上げていく。ランクが高くなってくると色々な特典を得ることができるんだ。B以上にあがるには試験を受けなければいけないから気をつけるように。」
「うーん。よくわかんないけどとりあえず依頼を受けてこなしていけばいいんですよね!」
「まぁそう言うことだ。頑張れよ!」
「あっ!魔物の落とすものについて聞くの忘れてた。またギルドに行くとき聞いてみよう。」
リナの存在感があまりない、、、いつかリナが主役の回を書きたいです。