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ケイコさんはいつも元気だ
ケイコさんとの幼いころの記憶は、、、
正直うろ覚えだけど
昔から元気だったような気がする
「ヨウジくん。行くよ!」
ケイコさんはとても綺麗だった
どうして僕と付き合っているのか不思議なくらい
とても嫌いな人だった
思い出した
『ヨウジ♡ケイコ』
小さい頃はよくからかわれたっけ
その度にケイコさんは恥ずかしそうに
「私たちラブラブなんだって。」
愛だ恋だ分からない僕に、ささやいてたような気がする
「ヨウジくんは、ほんと変な子だよね」
脈略もなくケイコさんは僕に言った。
何が変なんですか?
「小さい時からずーっとケイコ『さん』ってさ」
どこが変なのだろう
「私たち付き合ってるんだから呼び捨てにしてよねー」
そういうものなのだろうか
正直僕達が付き合ってる実感はまるでない
小さい頃からの延長戦
いわばロスタイムを延々と続けている感じだ
決定打を打たない僕が悪いのか
そもそも僕達は本当に付き合っているのか?
あまりに実感がなくてそれすら疑問だ
きっとこんなこと言ったらまた怒るのだろう
ほら。不機嫌そうな顔をしている