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思い出した
今はお盆の時期だ
今日は母さんの墓参りに行く日だった
最も僕のではない
ケイコさんのお母さんの墓参りだ
僕は、自分の母さんの顔を知らない
僕を産んですぐに姿を消した。らしい
物心ついた時には
父さんとケイコさんがいた
この2人との生活しか記憶にない
ケイコさんは僕のお母さんのようだった
そんなケイコさんは、小さい頃に母親を亡くしている
僕らはまるで運命のように一緒にいた
思い出した
今は16歳の夏だ
ケイコさんのおばあちゃんの家に一緒に来ていたんだった
今日はお墓まいりに行くんだった
やべ。早く準備をしないと
また怒られちゃう