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HIDEOUT
週に一回、通っているBARがある。
「HIDEOUT」
街の外れの住宅街の中にある小さなビルの地下一階。
こんな所にBARがあるなんて、地元の人でさえ知っている人も少ないであろう。
隠れ家のようなこの店に来るのが楽しみだった。
しかし俺にとって一番の楽しみはまだ話したこともない彼女に会うことだ。
笑顔も見たことがない。
声も聞いたことがない。
どういう性格なのかも分からない。
けど俺は彼女に夢中になっていた。
*暴力的な表現もありますので、ご注意ください。