【第7話】地獄の神 タルタロス ②
「タルタロス・・・・・・」
アルテミスがタルタロスと呼んだこの男は、長い前髪で片目を隠し、もう片方の目は切れ長で鋭い目付きをしている。肉体美は大したもので色白な肌はシルクみたいだ。
白い毛皮のコートだけを身につけて、赤いソファーに横たわっていた。(ちなみに下半身は影で隠れていて見えていない)
えろっっ!!! タルタロス えっろー!!!
1人で興奮しているとタルタロスが口を開いた。
「アルテミスちゃ〜ん♥僕に会いに来てくれたの〜?」
何か見た目とすごくギャップのある人(神)だな・・・
「う・・・・うるさい!」
「あぁ〜ん つれな〜い・・・・でも、そんなところも好き〜♥」
「アルテミス様、お気を確かに!早くその弓でタルタロスの心臓を射抜いてください!」
「・・・・・・・・」
「ねえ、アルテミス何か変じゃない?」
「アルテミス様は・・・・・・」
そして、エウノミアーがこっそりと教えてくれた。
エウノミアーが言うには、まずタルタロスはアルテミスのことが好きらしい。そして肝心のアルテミスは純潔の女神なので、こういった恋愛物には全く免疫がないとのこと。それなのにタルタロスが愛の言葉を囁きまくるもんだから、アルテミスは照れてしまって手も足も出ないと言うことだった。
・・・・・・・・・・・馬鹿じゃないの?てか、アルテミスも満更でもない感じだし。
「アルテミス?私、早く帰りたいんだけど・・・な」
「・・・・・・・・」
「・・・・・・その醜い豚は何?」
え〜 急に顔つき変わったんですけど〜
てか「醜い」って酷くないか?
「あのー タルタロス・・・さん?アルテミスのことが好きなら争う必要もないですよね?」
「アルテミスちゃ〜ん♥ハーブティーでもい・か・が?」
「無視かよっっ!! おい、そこの変態! 話聞いてんのかっっ!?」
私がそう言った次の瞬間、急にピンク色から黒い空間に変わっていった。
怒らせちゃったのか?何かまずい雰囲気なんですけど。
「そこの女。私が、地獄の神だとわかった上で言っているのか?」
「えーっと・・・ですね。まぁ、なんと言いますか。人の話はちゃんと聞いた方がいいと思いますよ?」
「・・・・・・・・」
あわわわわわ
めっちゃ怒ってる〜
私何であんなこと言っちゃったのよ〜
「アルテミス助けてよ・・・・・」
「・・・・・・・・」
ダメだ・・・・アルテミスは全く役に立たない。何かいい方法はないのか!?・・・・・・・そうだ!
私はアルテミスの手から弓を取り上げると、タルタロスの心臓めがけて矢を放った。
「はぅっ!!」
・・・・・・やばっっ!!!
放った矢はタルタロスの股間に命中した。タルタロスは悶えている。
今のうちに逃げるか? いや、きっと捕まってしまうだろう。今度こそ心臓を射抜くんだ!
そして、私は目を瞑ったまま2本目の矢を放った。
「ぎゃあああああ」
やったか? やったのか私っっ!!
目を開けてタルタロスを見てみると・・・・放った矢は、見事タルタロスの鼻の穴に突き刺さっていた。
ど・・・どうしよう(汗)
青ざめた顔でエウノミアーの方を見ると、エウノミアーは私から目を逸らし思いっきり笑いを堪えていた。
くっそ〜 人事だと思って・・・・
私は頭を回転させて!更に回転させて!!更に更に回転させて!!!そして、いいことを思いついた。
「失礼します」
グサっっ・・・・・・
「ぎゃあああああ」
「よしっ!」
何のことはない。タルタロスが動けない間に自分の足で、自分の手で突き刺しに行けばよかったのだ。
こうしてタルタロスを倒した私たちは、悲しそうな顔のアルテミスを宥めながら部屋へと戻ったのである。
【第8話】へつづく




