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【第3話】疑問

今日は撫子なでしこに食事に招待されてるんだっけ?撫子の家までは10分くらいだから、今出れば6時には十分間に合うな。






「いらっしゃい。寒かったでしょう?中に入って温まってね。」



「ありがとう。じゃあ、おじゃまします。」






中に案内されると、私以外にも招待されている人がいた。それは石松だった。



楽しい食事の時間もあっという間に終わり、そろそろ帰ろうかと思い立ち上がると「大事な話があるから」と引止められたのである。






「実は・・・私のお腹の中には石松の赤ちゃんがいるの。」



「うそ〜 おめでとう!でも、2人はいつの間にそんな関係になってたの?」



「石松が畑仕事を手伝ってくれていてね。それで半年くらい前からお付き合いするようになったの。」






こんな美人をものにするなんて、中々やりよるな石松!!






翌日、町中に知らせるとみんな笑顔になった。

そして世界には更に楽しみが増えていったのだ。数日後、ささやかな結婚式を行うことになった。ステファニーが和紙の蝶の羽で着物を作ってくれ、結婚式はとても素敵なものになったのである。






月日が経ち男の子が産まれた。その子は撫子に似て、とても綺麗な顔をしていた。そして“敏弥”と名付け、みんなで敏弥を可愛がった。



森に行って昆虫採集をしたり、生クリームの川で泳いだり、この世界の住人は空を飛ぶことができるので、わたあめの雲を取りに行って食べたりした。



そんな楽しい時間もあっという間に過ぎて、敏弥は25歳になった。とてもお母さん思いで、とても優しくて、容姿も美しく文句のつけどころがなかった。



私はこの世界では年を取らないのでみんな年上になっていき、あんなに小さかった敏弥とも年が近くなった。



それぞれが結婚したり、新しい命が産まれたり、町を出て行く人もいた。



何だか自分1人が取り残された気分になり、私はとても寂しくなっていた。そして、部屋に戻り思い悩む日が続いたのだった。






こんなことテミスに相談してもな・・・・・・






だけど誰かに聞いてもらいたかったので、愚痴を聞いてもらうつもりで呼び出しのベルを鳴らした。






「何か御用でしょうか?」






そして今の心境を話してテミスの意見を待った。テミスはしばらく考えてから静かに口を開く。






「そうですね・・・・・世界を創り直してはいかがですか?次に創った世界では時間を設定せず、永遠を共に生きていく。そうすれば、今のような悩みもなくなるのではないでしょうか?」






永遠を共に生きていく・・・・・・か・・・・・・






「ありがとう、テミス。でも、もう少し考えてみるよ。」



「・・・・・・・・では。また何かありましたら、いつでもお呼びください。」






永遠を共に生きていくことが、本当に私の幸せに繋がるのだろうか?私は答えを出せないまま、それから5年の月日が過ぎていったのである。



敏弥も私と同じ年になり、ますます色気が増していった。優しく微笑んできてくれる敏弥に、私はいつしか淡い恋心を抱くようになっていった。






恋なんて久しぶりだ・・・・・まぁ、恋愛に発展することはないだろうから掟は破ってないよね!






そしてまた月日が過ぎていった。






【第4話】へつづく






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