表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

花動物園

作者: ジャム缶

弟が「動物園に行きたい!」って言った。

私は「花の国フラワーガーデンがいい!」って言った。


だって、私も花が好きだし、ママもきっとそうでしょ?

でも、いつも私がお姉ちゃんだからって、ガマンしなきゃいけないの?


行き先を決めるのは、やっぱりパパ。

車の運転手はパパだもん。


だから私は、ママじゃなくてパパにお願いしてみた。

この前の国語のテスト、クラスでトップクラスだったし、

家の手伝いもちゃんとやってるし、

弟のリョータの面倒も見てるし、

パパなら私のがんばりをわかってくれるはず!


パパはちょっと困った顔をしたけど、すぐに笑って言った。


「それなら、花の動物園に行こう!」


えっ、そんなのあるわけないじゃん!

パパったら、また適当に言ってる!


私はちょっとふてくされて、せっかく選んだ服を脱ぎかけた。

でもそのとき、パパとママがそろってやってきた。


「さあ、11時に出発だよ。支度して!遅れたら置いてくよ?」


パパが時計を見ながら、カスタネットみたいに手をパンパンって鳴らした。

冗談なの?ほんとに行くの?


---


車の中。

パパは真剣な顔でハンドルを握ってる。

ママはニッコリ笑って助手席。いい香りの香水もつけて、すごくオトナっぽい。


パパは鼻歌まじりで運転してる。ミラー越しにウィンクまでしてきた。

テレビの前で寝てるオットセイみたいなパパとは別人みたい!


弟も今日はオシャレして、ちょっと育ちのいい坊ちゃん風。

今のところ、ケンカしてないし、まあまあ素敵な弟。


さあ、家族みんなで出発!目指すは「花の動物園」!


---


ほんとにあった、花の動物園!


ライオンはヒマワリ顔で大あくび。

タテガミがふわふわで、男らしさをアピールしてる。

オスとメスが鼻をこすり合わせて、メスの鼻がふくらんだら赤ちゃんができたって!


フラミンゴはナデシコの胴体で、スラリと一本足。

白鳥がマネしようとしても、ちょっとズングリしてて無理みたい。


象の鼻の先には真っ赤なバラ。ロマンチストなのね。

お猿のおしりは真っ赤な牡丹。赤いほどモテるんだって!


カンガルーは両手に花でポンポン。チアガールみたい。

私が落ち込んだら、応援してくれるかな?


キリンの角はタンポポ。秋になると白髪みたいにふわふわ。

綿毛が遠くまで飛んでいきそう。気球みたい!


豹のヒョウ柄は花の水玉模様。おばあちゃんの着物みたいでキレイ。

シマウマの縞はアサガオのツル。黄緑のシマもオシャレ!


コアラの鼻は牡丹。耳までフラワーアレンジメントみたい。

パンダはピンクやオレンジに変身。笹をかじる姿はピエロみたい!


---


お土産屋さんでは、私は花耳、弟は花鼻を買ってもらった。

これで私たちも花動物!写真もパシャリ、ハイチーズ!


本当は花のしっぽが欲しかったけど、予算オーバー。

また今度にする。お小遣い、貯めなきゃ。


---


夜になると、ライトアップされたナイトフラワー動物園!


星空みたいにキラキラして、キリンは夜のお散歩。キリン座みたい。

花チンパンジーはパンジーの花を取り合って、すばしっこい!


オランウータンは眠そう。カメラのフラッシュでびっくりして大暴れ。

でも、花がダンスしてるみたいでちょっと面白かった。


サイの角は花のブーケ。ケガしなくて安心。

トナカイの角はウメ、鹿の角はサクラ。季節なんて関係ないみたい。


ラクダのコブは盆栽!松とサツキが乗ってる。

係のおじいさんがハサミでチョキチョキ、きれいに整えてた。


花ゴリラはウンチじゃなくて花を投げる!

私、キャッチしたけど、ママに「まだ早い」って言われて、隣のカップルにプレゼント。すごく喜んでくれた!


花チーターは時速120キロ!花びらが全部飛んじゃいそう。

裸になったら風邪ひいちゃうかも。スピード違反、気をつけて!


---


帰り道、弟と話した。


「今度は花の水族館がいいね!」


私は花図鑑を、弟は動物図鑑を持ってた。

入り口にあるポストに、それぞれの図鑑を入れると——


ガコン!


それがチケットだったの。フシギ!


---

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ