表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/26

魚人の住処

 扉を通過してからは、先ほどとは打って変わって薄暗いどころか明るくなり、さっきまで移動していた洞窟とは比べ物にならない広さの水中都市が広がっていた。どうやらここは魚人たちの住処らしい。


 明るくなったことで、逆に明るくなりすぎるためライティングアイの魔法を解除する。


 先の様子が分からないため、なるべく体力温存で戦闘を回避するように進みたいところだったが、何度か奇襲を食らうことになる。ただ、先ほどの護衛兵ほど強くは無いようで、なんとか奥に進むことが出来ている。


 

 戦闘続きだったこともあり、俺は全員に物資状況を確認することにした。

「みんな物資は大丈夫?」

「修理と、後は少し補給がしたいな」

 リディアさんがそう言うと、皆も賛同する。

 俺たちは辺りを見渡してから、物陰に隠れることにした。

「それじゃあ順番に見張りをしながら、修理と補給を済ませましょう。アメリア、エリカ、修理と補給をお願い」

「まかせておけなのだ。そのために私たちがいるのだ。順番に武器を持ってくるのだ」

「補給物資はこちらにあるのです。姉さんの作った軽食も持ってきているので、順番に召し上がってくださいなのです」

「いっぱい動いたし、ちょうどお腹すいてきた頃だったから助かるよー! ありがとう!」

 愛華が喜んでエリカからサンドイッチを受け取る。

「サンドイッチ……美味しい……」

 リラはさっそく口いっぱいに頬張っていた。


 幸い襲撃されることもなく、補給や食事を済ませることが出来た。

 俺たちは再度バフを掛けなおし、出発準備を整えた後、さらに奥に進むことにした。


 最奥に辿り着いたようで、他とは異質な神殿のような建物を発見する。

「入口に護衛兵もいるし、このダンジョンのボスがいるだろうな」

「ダンジョンの規模から考えて、たぶん一パーティでも大丈夫だとは思いますけど、ちょっと探検のつもりが、気づいたらボス戦とは……」

「ゲーム楽しんでるネ!」

「みんなと……だから……楽しい」

「ありがてぇこと言うねぇ! リラの嬢ちゃん」

「それじゃあ行きましょうか!」


 俺たちは護衛兵を討伐し、神殿内に足を踏み入れた。

「トラップなんかもあるかもしれないし、今まで以上に慎重に行きましょう」

 全員で辺りを警戒しながら進んでいたのだが、特にモンスターとの遭遇が無いまま、行き止まりの広場に出た。

「あれ……? 上とか下に行く階段とかも何もなかったんだけど」

「護衛兵もいたし、これで終わりなんてことは無いはずなんだけど……」

「あれじゃないか?」

 ミズさんが床を指差す。

 差した先を見ると、床に二つの魔法陣が描かれていた。

「これってもしかして転移の魔法陣ですかね……?」

「二つあるあたり、たぶん二手に分かれることになるだろうな」

 一応全員で一方の魔法陣に乗ってみることにしたが、特に何も起きない。

「やっぱり二手に分かれて乗るしかないか」

 俺、愛華、ミズさん、リディアさん、アメリアのパーティとアルさん、メイリン、リラ、フリッツ、エリカのパーティに分かれる。

「この先で合流出来るかどうかは分からないけど、全員無事でまた会おう!」

「あたりめーだろ! ちんたらしてたら俺らだけでボス倒しちまうかもな!」

「こっちのセリフだろ。待たせんなよ」

 パーティに分かれてそれぞれの魔法陣に乗る。

 魔法陣が輝きだし、次の瞬間目の前が光に包まれ、先ほどまでの広場とは違う広場に移動していた。


「まさか二手に分けられるとはなぁ」

「ほんと、今までに無いパターンだね」

「今後もこういうことはあるだろうしな、良い経験だ」 

「あいつらのことだから大丈夫だろうけど、さっさと進んで合流しようぜ」

「こっちで先に全部攻略してやるのだ!」


 俺たちは先を進むことにした。道は一本道で特に迷う要素はなかったが、至る所にトラップがしかけられていた。


「あ!?」

 アメリアが何かを踏んだようで声が漏れる。

 声と同時にミズさんの足元に落とし穴が開いた。間一髪の所で回避するところは流石の反射神経だ。俺なら落ちてたかも――。

「おい! お前があんなトラップ踏むから死にかけたぞ!」

「ち、違うのだ! あれはミズが暇そうにしてたから緊張感を出すためにだな……」

「暇でもねーし、暇で死にたかねーよ!」

「次からは気をつけよう……!」


 その後も何度かトラップを搔い潜り、進んでいく。


「とんでもない場所だね……」

「敵倒すよりも疲れるかも……」

「まぁこーやって体力削らせてからガブリって作戦だろ。ほら見ろ御出でなさった」

 視界の先には戦闘態勢の魚人護衛兵が五体こちらに向かってきていた。

「あー! もう! 行きますよ! タウンティングオール!」

 俺は疲れから面倒臭そうにヘイトを取る。

「これが戦闘というものだ。気を抜くなよ」

 リディアさんに諭される。

「分かってますよ! インプレグナブル! ループスラッシュ!」

 俺は一定時間無敵のバフを入れて敵の攻撃に備え、全方位範囲技を繰り出す。

「すぐ片づけてやる! 双剣乱舞!」

 ミズさんの高威力範囲技が魚人を切り裂いていく。魚人も範囲攻撃を放ち反撃するも、全て回避している……。とんでもない回避力だ。

 そろそろ無敵効果が切れるため、防御バフを入れる。

「バリアアーマー!」

 五体の攻撃を受け、いつもよりHPが削れる速度の速い俺を愛華が必死にサポートしてくれる。

「防御無視の継続ダメージが結構きついな……」

「リジェネレーションヒールだけじゃ間に合わないね……でも、なんとかするから任せて!」

「エント、ヌヴァール、レック、シェイン、ウィータ……! ダークハンドホステージ!」

 魚人五体の足元に黒い魔法陣が展開する。魔法陣から黒い手が何本も出現し手足を拘束していく。一定時間の拘束魔法だ。

「レイジテンペスト!」

 リディアさんの乱れ突きが魚人を三体葬る。

「こいつで終わりだ! 燕返し!」

 残りの二体も真っ二つになり、その場に倒れる。

「よし! 先に進みましょう」


 俺たちは仲間と合流すべく先を急いだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ