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第十七話 超位冒険者との戦闘_ヒマ視点


無茶はしないようにと母から言われてまだ3日も経っていなかったが相変わらずヒマは母の願いを叶える為また山の中を散策し、魔獣をひたすら狩り魔核を喰らっていた。


もっと強くなりたい。

母上の安寧を守るために。



「うお、まじで魔核を食べてやがる」

「美味しいのかな?それとも理解してやってるのかな?」



ヒマは魔核を食べ終わると後ろを振り返る。

当然彼等の存在には予め気づいていていた。

なるべく痕跡を残し彼等が勝手に寄ってくるのを待っていたに過ぎない。


「僕を狙ってきたのか?」


「喋るのか……賢いね。これは理解してやってるみたいだ」

「なら運がいいな。成長しきる前なら余裕だ。やるぞ」


男二人は槍と杖を構えヒマと向き合う。


「余裕?舐められたものだな」


ヒマは自分の身体を変位させる。

実力が未知数な今、先ずは防御か。


『防御形態-全』


ごつごつとした肉体が更に肉厚になり、肥大する。

身長も一回り大きくなり、両腕には鏡のように光り輝く大きな盾が形成される。


「はっ、見た目がごつくなろうが関係ねえ!」


槍使いの男は一直線にヒマへ突っ込む。

その速度は今までヒマが殺してきた冒険者とは一線を画していた。


速いな。今までで一番。だが、追えない速さではない。

ヒマも前へ動く。


互いの間合いまで接近する。

先に動き出したのは槍使いであった。

巧みに槍を振るい、ヒマの関節部を狙う。その狙いは正しい。

確かに関節部は稼働域を狭めない為にも岩の鎧の隙間があり、そこは他と比べて脆い。

しかし、それはあくまで他と比べて脆いだけであり、この程度の突きなら傷すらつかない。

そしてそれを冷静に分析していたからこそヒマは敢えてノーガードで敵の攻撃を受けたのだ。


「かてぇなこいつっっ!」


ヒマは槍を真っ向から受けつつ、腕を豪快に振るう。

男はその一撃を紙一重で避ける。


紙一重といってもギリギリ避けたと言うよりは完全に見切られた上で避けられたか。


続け様に殴りかかるがその全ては空を切る。

逆に槍の突きは全て真っ向から受けるもヒマの身体には傷一つつかない。


互いに決定打がないままぶつかり合うが、槍使いの男が突如ヒマの身体を踏み台に後ろに跳ぶ。


「さて、魔法はどうだろうか」


杖の男がヒマヘと杖を掲げ。


炎槍(フレイムランス)


炎で形成された大槍がヒマヘ目掛け高速で飛来する。

『火魔法(中級)』の中でも威力、速度、貫通力共に上位に位置する強力な魔法である。


しかし、防御形態のヒマにはその一撃ですら通用しない。

直撃する寸前で炎の槍を真っ向から掌で受け捩じ伏せる。


「僕にこの程度は効かない」


「ヒューっやるぅ」

「ちゃかしている場合じゃない。魔法耐性もかなり高い。ここで潰さないと誰も止めれなくなる」


「分かってるって……『闘気』」


槍使いの男が構えると空気が変わった。


大地を蹴り飛ばす。

草が千切れ、土が抉れる。


急激な加速。


「シッ」


気づけば間合いに入り込まれていた。

ヒマは咄嗟に身体を僅かに反らし、関節部を狙われるのを避けた。

その一撃はヒマの硬質なボディを傷付ける。


「なるほど。鋭い突きだ」


ヒマは真っ向から受けるのを辞め、両腕の盾を使い槍使いの男の突きを防いでいく。


ヒマの防御を正面からは突き崩せないと判断したようで男は背後に瞬時に回り込み。


「背中ががら空きだぜっ『剛穿』」



その狙いを読んでいたヒマは慌てる事無く振り返り受けようとするが、脚が回らない。

瞬時に脚を確認する。


ヒマの爪先から脹らはぎまでにかけて完全に凍り付かされていた。


「魔法はこういう使い方があるんですよ」



槍使いの男の一撃がヒマヘ直撃する。

にやりと勝利の笑みを一瞬浮かべた男は直ぐにその表情を消す。


「何っ」


心の臓。つまり魔核を狙った一撃は幾重もの岩の鎧によって行く手を阻まれていた。


「僕の鎧は変幻自在。裏をかいたつもりだろうけど無駄だ」


「はあ、めんどうくせぇ。只堅いだけの敵とか面白みがなんもねえぜ」


男は続け様に槍を振るうがその全てをヒマは振り返る事すらせずに防ぐ。


ぽつりとヒマは呟く。


「もう十分分かった」


「あ?」


「お前らの底が知れたって事だ」


「一発も攻撃を当てれないで良くほざくじゃねえか」


「『攻撃形態-紅』」


ヒマの身体が突如変位していく。

ごつごつした大柄な肉体は一回り小さくなり、元のサイズに近付く。

表皮である岩の肉体は紅いラインが身体中にはしり、蒸気が発生する。


「カイト下がれっ!」


杖使いの男が叫ぶ。

その呼び掛けで咄嗟に槍使いの男は槍を振るいのを止め飛び退く。


「そっちでいいんだな」


ヒマは呟くのと同時に動き出す。


「タクっ、狙いはお前だ」


槍使いは自分のミスを悟り、叫ぶ。

狙いは前衛の自分ではなく後衛の魔法使い。



タクと呼ばれた魔法使いは杖を構え魔法の行使を行おうとするも。


「遅いっ」


爆風と共に先程の槍使いの速度を優に超える速度で接近し、杖を持つ腕をへし曲げる。


「アァァァァッ」


魔法使いは腕を折られながらも後ろに身体を逃し。


「っっ水弾(ウォーターバレット)


ヒマの高熱と化した溶岩の肉体に当てる。

それは瞬時に蒸発し白い煙が立ち上がる。

視界を一瞬奪われたヒマは腕を払い湯気を払い飛ばす。


「目眩ましか」


ヒマは逃げる隙すら与えず、腕を奮う。

魔法使いの命を刈り取る筈だった一撃は咄嗟に間に入り込んだ槍使いによって軌道が僅かに逸れた。


「ぐぅぅっ」


苦悶の声をあげる相手に対してヒマは容赦なく攻撃を続ける。

槍使いの男は身体を焼け焦がしながら私の攻撃を何度も受ける。

その度に男の身体は燃えていく。


「ま、参った!待ってくれっっ」


男達の必死の叫びに対してヒマは表情を変えることすらなく、腕を振るう。


「『豪炎』」


受け止めた槍が蒸発し、冒険者達を焼き焦がす。

その余波で周囲の木々すら完全に炭化する。

冒険者達は断末魔すらあげることなくあっさりと死に絶えた。


「見逃す筈ないだろ、お前らみたいな母上の安寧を壊す奴等を」



 ______


[ヒマ]

[種族]:岩窟仙人ロックハーミット(上位種)

[加護]

『生命之祝福』_全能力値に成長補整(小)・全能力強化(小)・生命力に補整(小)・生命の還元・意志疎通

『大地之呼び声』_大地系統魔法の詠唱破棄・短縮(地面に接した状態時のみ)

[能力スキル]

『土魔法(超級)』

『変異形態』_『防御形態-全・点』

       『攻撃形態-紅・灰』

       『特殊形態-震』

『身体強化』lv3

『気功』lv9

『仙界』_『特殊形態-震』時のみ使用可能




既に上位種へと至ったヒマは既に妖狐を上回る実力を有していた。

上位種といってもゴブリンや兎の上位種と竜や幻想系統の狐種とでは隔絶した差が存在する。

その妖狐と同等の強さであると言うことはヒマもまた幻想系統よりの種族であるということだ。


ヒマが幻想系統よりの理由は単純で白子によって造り出された種族であるからだ。

本来存在しない筈の『生命』を造り出す。

そんな『能力』は存在しない。



だからこそこの世界において白子の『豊穣之祝福(シュトリアハイム)』のみが神と同じく、種を生み出すことが出来る能力だと言うこと。

その異常性を白子はまだ知らない。


そして、『豊穣之祝福(シュトリアハイム)』の真価は『生命』を与えた物達からの『力の還元』である。

上位種になった彼等から『還元』された力は上位種を優に超える為、白子自身の強さも中位種にはあり得ない強さになっていることも白子はまだは気付いていない。




(ん?)


うまうま。


今日も白子は草木を食べていた。



 ____________

[白子]

[種族]_『try』¥﹄・:・_』』』』』__:(:(:・__。『error』.………_….…_……_……_………-_……_……?……_……『魂位階上昇』________________『精神生命体ヘノ移行ニハ時間ガカカル恐レガアリマス』_|_﹃:﹄______「…………管理者権限之行使|』『》

『対象接続先変更』

 _:﹄:﹄・・・・_・・・___・『try』___「「「「-.?¥¥﹃¥_「「「「___『error』…『時間ヲ短縮』…_-_-----_『上位種デハ適正外』__『超越種へ移行_『error』『error』『error』『error』


『魂位階上昇』_-…?-・?…_-…_………_-…?-…?…・??……_-…?_…?_……?-…・_-…_-…_……_……_-…_-…_-・?……_……_……_……?……_-…_……_-…_-…_-…_-…_-…?-…_……_……-……?-…_-…?-…_……_-…_……_-…_……_……_-…?……?………?-…_……_-…_-…_-…_-…_-……_-…?……?・…_-…_-……_-…_……?-…_・…?…・?……_……_….…_……_……_………-_……_……?……__-…?-・?…_-…_………_-…?-…?…・??……_-…?_…?_……?-…・_-…_-…_……_……_-…_-…_-・?……_……_……_……?……_-…_……_-…_-…_-…_-…_-…?-…_……_……-……?-…_-…?-…_……_-…_……_-…_……_……_-…?……?………?-…_……_-…_-…_-…_-…_-……_-…?……?・…_-…_-……_-…_……?-…_・…?…・?……_……_….…_……_……_………-_……_……?……_…﹄﹄_-…?-・?…_-…_………_-…?-…?…・??……_-…?_…?_……?-…・_-…_-…_……_……_-…_-…_-・?……_……_……_……?……-_………__-「…………_-…_……_-…_-…_-…_-…_-…?-…_……_……-……?-…_-…?-…_……_-…_……_-…_……_……_-…?……?………?-…_……_-…_-…_-…_-…_-……_-…?……?・…_-…_-……_-…_……?-…_・…?…・?……_……_….…_……_……_………-_……_……?……_……『魂位階之上昇ヲ確認』________________『精神生命体ヘノ許可ガ無イ為移行不可』…_……_-…?……?………?-…_……_-…_-…_-…_-…_-……_-…?……?・…_-…_-……_-…_……?-…_・…?…・?……_……_….…_……_……_………-_……_……?…『許可待機状態ニ移行』

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