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第一話 出会い  作者: 電話の神様
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腰抜けとの出会い

誰しも起こる悲しい別れ、そんなIFを叶えてくれる存在がいたとしたら皆さんどう思われるでしょうか?

小さい頃、祖父が亡くなった。

記憶の中の祖父はとても笑顔が素敵で、お酒も大好きで一緒に遊んでくれる、子供心にとても素敵な祖父だった。

またおいで、と祖父と約束はしたが中々行けず、気が付けば祖父は他界した。

死因は冬の夜に寒空の下で寝てしまった事が原因だと母から聴いた。


それから5年程経った時、学校の怪談で一つの話が僕の興味を強く引いた。

なんでも丑三つ時に学校の公衆電話で、受話器を上げて10円玉を10枚投入した後に1から10まで番号を入力して呪文を唱えると、望んだ死者との話が出来ると言ったものだった。

聞いたその日、僕は夕飯時に母親に聞いてみた。

「母ちゃん、死んでしまった人と話なんて出来ないよね。」

母は呆れた様子で

「何言ってるの?そんな事出来る訳がないじゃないの。食器片付かないから早くご飯食べちゃいなさい。」

と返してきた。

それもそうかと思い、怪談の話を忘れて食事に戻った。


月日はまた流れて、僕から私に一人称が変わった頃に母が亡くなった、そろそろ結婚を考える年に差し掛かった頃の事だった。

母が亡くなった、死因は心筋梗塞との診断だった、詳しい死因は後日病院で教えて貰えるとの話を自宅に来てくれた医師から、伝えられた。

あっという間に葬儀が終わり、気が付くともう新盆も過ぎた頃だった。

一人になった実家でTV番組をなんとなくつけていた時に、ふと昔母と夕飯時のやり取りを思い出した。

『母ちゃん、死んでしまった人と話なんて出来ないよね。』

『何言ってるの?そんな事出来る訳がないじゃないの。食器片付かないから早くご飯食べちゃいなさい。』

あの時学校の怪談を聞いてそんな話を母としたんだった。

急に亡くなった母ともう話が出来ない事を再認識した。

母ともう一度、もう一度だけ話がしたくなってしまった。

もう話など出来ないのに・・・。

あの時の私は判断力が明らかに低かったのだろう。

遺影を前にして、独り言を呟く事に飽きてしまったのだろうと今はそう思える。

小学生の頃に聞いた怪談話、学校に設置されている公衆電話で出来る死者と会話が出来るといった話を実践してみようと、私は行動を始めた。

母校に向かって歩きながら、財布に10円玉が10枚ある事を確認し手順を思い出していった。

馬鹿げていると思う、人生は一度切り死んだらそこで終わり、あの世なんて無いって事は社会に出る前から解っていた。オカルトや怪談話も好きだ、そこに無いモノを想像して怖がったりして楽しむ、空想上のお遊びだと理解している。

でも最後に一言母に伝えたかった。


一人でもしっかりと生きて行くと。


そんな事を考えながら歩いていたら私は小学校に設置されている公衆電話の前まで来てしまっていた。

電話ボックス扉を開き、受話器を上げて10円玉を十枚投入し、呪文唱えながら10円玉を1枚2枚3枚と計10枚公衆電話に入れていき、番号を呪文に準えて押していった。

受話器からはプーとした音しかせず、やっぱり子供の頃の話かと思い受話器を置いた。

それもそうだ、実際にある電話番号ですら無いのだから、ただおかしい。

電話を掛けられていないのだから、投入したお金が帰って来ない。

すると置いてから少しの間を開けて、受話器を置いた公衆電話が鳴りだした。

ビックリした私が電話ボックスの扉に背中をぶつけ公衆電話を見ると、私の背中側に何かしらの気配を感じた、恐る恐る振り返る。

そこには和服を着た少女が立っていた、背後には鳴りやまない公衆電話と目の前にいる少女。

混乱している中、少女は口を開いた。

「もしもーし、おじさん早く電話出なさいよ!折角繋いであげたんだから。」

と声をかけて来た。

元々怪談話が好きだがお化け屋敷などが苦手な私は少女に声を掛けられ、緊張の度合いが増していた事もあり、色々と吹っ切れて

「もしもし、」

と普通に電話に出てしまった。

『やっと出たかバカ息子』

返事が来た。

「へ?」

呆けた声が思わず出てしまった。

『バカ息子、母親の声忘れたの?』

母の声を聞いて益々混乱してきた。

『毎日毎日メソメソメソすんじゃ無いよ!、そんな辛気臭い顔毎日されたら満足にあの世へ行けないよ、まったくあんたは本当にお父さんに似てるね。だいたい』

母親のマシンガントークを聞きながら話を遮った。

「ちょ、本当に母ちゃんなの?」

『そだよ、もーしっかりしなよ、もう母ちゃんいないんだからね!』

直感的に母と話をしていると確信し、必死に言葉を絞り出した。

「しっかりと生きて行くから安心して向こうで待っててね。」

『・・・あいよ、解ったよ。』

その一言が聴けた後電話は切れた。


ガチャンと受話器を戻し、扉に向き直る。

するとまだ少女の姿がそこにはあった。

「お話出来たでしょ、おじさん。」

にこにこと笑顔を浮かべて少女は問いかける。

「できた、、一番伝えたかった一言が伝えられた、電話出るように促してくれてありがとう。」

来た時より心なしか顔色も良くなっていた。

扉を押し開けると、少女の姿は消えていく。

驚いた私は扉を閉めると少女の姿はそこにはあった。

「君は一体誰なんだ、どういった存在なんだ。」

思わず私は呟いた。

少し悲しそうな顔をした少女はゆっくりと口を開き言葉を

「わたしは

少女の声を遮る形で

「いや、悪かった無理に君の正体を知りたいとは思わない、思わず聴いてしまい悪かった。」

姿勢を正し私は言う

「また時期を見てここに来たいと思うんだけども、また会えるかい?」

少女は少し呆けた顔をしていたが、

「豪華なお供え物を用意しておいで、おじさんの感謝の気持ちが解るようなものね!」


こうして私と奇妙な少女の出会いは唐突に始まった。



色々と会話の書き方とか、そこら辺勉強が足りず読みにくいかと思いますが、感想が励みになります、よろしくお願いいたします。

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