宇宙旅行
主人公・四葉以外の登場人物名は担当楽器により固定となっています。
ギター:リッちゃん
ボーカル:歌子
ドラム:虎子
キーボード:琴音
特定のキャラクターをお読みになりたい場合は、登場人物名の後ろの数字にてご確認ください。
■この物語の登場人物
四葉
リッちゃん(1)
歌子(1)
虎子(1)
リッちゃんは私に言った。
「Bive In Japanを全て演奏するのが夢なんだ」
瞬間、私はリッちゃんの魔法にかかった。
そして、その魔法は現実になろうとしている。
こわい・・・
ある日、ボーカルが来ない日があった。
ギターのリッちゃん、ドラムの虎子、ベースの私だけだった。
私がバンドに加入する前からキーボードは不在。
キーボードパートはリッちゃんがギターで弾いている。
「歌子がいないから、Bpace Truckin'のライブバージョンやろうか?」
「えっ!?あの長いソロの?」
興奮!
リッちゃんの夢を知っている虎子も依存なくニヤニヤしている。
ソロが長いのでBpace Truckin'は演奏されることが少ないのだが、気をつかう相手(歌子)がいないので今日は心おきなくやれる。
ボーカルは、虎子がとった。
ソロが始まるとスタジオ内にリッちゃんの音の魔法があふれた。
こんな贅沢な時間があっていいのだろうか?
夢のような時間を過ごした。
その後の、居酒屋の盛り上がりは説明するまでもない。
しばらくするとリッちゃんの次の日程のメールが届いた。
表題:「宇宙旅行」
リッちゃん、やる気満々だよ。
宇宙旅行を題した練習。歌子は不満を言わなかった。
ほとんどのバンドマンは寂しがり屋なのだとおもう。
「ノー」と言って声がかけられなくなるのが怖い。
歌子、リッちゃん、四葉は寂しがり屋。
虎子は人種が違うかな?
そして今日は宇宙旅行の2回目の練習。
暑い街並みから逃げ込んだ私の体は、音楽スタジオの冷房ですっかり冷やされた。
最初に来たのはリッちゃんだ。
リッちゃんがお菓子をテーブルの上に差し出した。
「見舞い品あげるよ」
リッちゃんは先月、自転車走行中に車にはねられた。
腰が痛いとのこと。
腕が無事で本当によかった。
お菓子を差し出すリッちゃんのマニュキュアが目に入る。
透明でラメの入ったマニュキュア。
透明でラメか・・・
その話題には永遠に触れないだろう。
談笑していると、次に来たのは虎子。
マイスネアを持ち込んでいる。
虎子「歌子、遅れるらしいよ」
5分前にキャリーカートをひいた歌子が来た。
!?
歌子が持ち込んだ荷物。
Bpace Truckin'で長いギターソロの間たたくタイコ。
すごい!!
もう後にはひけない。
この日はBtrange Kind Of Womanも演奏した。
Ban GillanとBitchie Backmoreの掛け合いも再現。
ここぞとばかりに私はマイタンバリンを取り出し掛け合いに加わる。
簡単に言うと、この日はBuleを除いたすべての曲が演奏された。
幸せすぎる。
本当に私はBeep Purple、Bainbowが好きなのだ。
いつ死んでもいいと何度おもったことか。
一巡すると、2時間のスタジオも残り2曲。
私はBazyと、Bhild In Timeをリクエストした。
ちなみにBazyはスタジオバージョン。
歌子はブルースハープを用意している。完璧。
曲の最後のキメフレーズ、ドラムとベースが合わない。
これはリッちゃんに指摘された。
次回の課題。
緊張のBhild In Time!
この曲をスタジオの最後の曲に持ってくるか?
精神的な疲れが半端ない。
Ban Gillanが嫌がるこの曲をこともなげに歌う、歌子。
当然のように歌う歌子に、バンドメンバーは誰も「いいね」の評価がない。
本当は、みんな歌子のことすごいと思ってるよ。
心地よい疲れ。
次回はもっとうまく演奏します。
あと、Bive In Japanの聞き込みも。
ミスが多くてごめんちゃい。