身体検査
また書いてしまいました……。日をまたぎましたが1日3話とか妄想力たくましいですなぁ笑
まあ、字数が少ないのかもしれませんが。
休日は暇すぎて新しい趣味が捗りますなぁ。
色々置いてけぼりな部分もあると思いますが何卒よろしくお願いします。
「使ってみろ」
唐突に放たれたのは宿舎の裏側、訓練場の広間に俺を連れて来た筋肉モリモリの厳ついお兄さんこと、ゴードンさんからの言葉だった。センスを調べる方法とは、要するに実際に使ってみる事……というわけだった。
「て、そんな事言われましても使えるもんなら早々に使っているわけでありまして……その使い方がわからないんですけど…?」
さも当たり前の様にはなたれた「使ってみろ」の一言に半ば混乱しつつ冷静に返す。そもそも、どこの世界に自分の内なる力を解き放ち、それをいきなり使いこなす奴がいると言うのか……その手の妄想は中学時代に自分と仲間を見ていて解き放つことすら難しいということを知っている……い、いや、別に邪○心眼!とか我はカミナリ!とかなんて言ってないかんね?本当だよ?
「いや、センスを使えっていう意味じゃない。足下みてみろ」
「足下?」
そう言われて見てみたその視線の先には何だか奇妙な文字列と式の様なものを幾何学的な模様で覆いまくった様なへんなマークがあった。俗にいう魔法陣の様だが…何というか、実際に見てみると模様っていうより本当に式とか色々詰め込んだ数学の公式みたいな陣だった。広間は普通に地面なのだがその一部分、もっと言えば入り口から数歩先にあるこの魔法陣と一定間隔で円状に点々と描かれている。そのどれもこれもが頑丈な鋼鉄の板に描かれているもんだからなかなか重厚感がある。そして広間のど真ん中には、なかなか大きな石版の様なものがどっしりと構えている。
「えっと、これを使えってことですか?そうだとしてもコレの使い方も知らないんですが…」
「とりあえず魔法陣の中心に立ってみろ。そうすれば自動的に発動する。」
自動的に発動って…なんか怖いなぁ。いきなりどかーん!とかぼかーん!とか何ないんだろうか…。
恐る恐る魔法陣の中心に立つと、その円の外側からいきなり光が放たれ、俺を円柱状に囲んだ。光量は強いが目を刺激される様な光ではなく自分の中に浸透してくる様な暖かい光だった。しばらくその光に包まれていると、光が弱まり始め数分後には完全に消え去ってしまった。
(体には何も変化は無いけど……これで何かわかったのかな?)
疑問の視線をゴードンさんに向けると同時に、ゴードンさんの背後にあった石版が光り始めた。
(あぁ、なるほど。こっちの魔法陣で読み取って、あのでっかいモニュメントに投影する感じなのね)
なんとも不思議な技術…というか魔法?である。
「よし!結果が出たぞ。とりあえず名前が、アラキマコト…で男で17歳、なんだもう大人じゃないか。シャキッとせい!」
どうやらこっちの世界では17歳は立派な大人の様だ。まあ、元の世界でも子供扱いはされなくなってくる年頃だろう。……ていうか、名前とか性別とか年齢まで細かく出るのかよ!正直に話して正解だったぁ。
変なところで安堵しながら続きを促す。まだ、肝心な事は聞いていないし。
「えーとなになに?体力は…おお、そこそこあるな、同世代に比べるとちと劣るが…その分、瞬発力や柔軟性、パワーはなかなかだな。」
……なんか勝手に通知表見られてる気分。いやまあ良いんだけどさ、なんか微妙な事が書かれてないか少し気になる。だけどここに来る途中の看板とかに書かれていた文字見たいなものは読めなかったから多分、言語は同じでも文字が全然違うパターンだよなぁ……大人しく読み上げてもらうしかないか…。
「おい、いつまで突っ立ってるんだ。お前の能力なんだから自分で把握しないとわからないだろ?」
「えーと、ちょっと文字が読めないかなぁなんて」
「ん?あぁ、心配するな、記録の神、ログ様の加護を受けたんだ。今、この瞬間からお前は誰もが当たり前に持っている物を平等に受け取った。まあ、原字と言われる神話の頃から使われている文字だがな。」
なんと!この世界では加護を受けるだけで文字を理解出来るらしい!こんな力が元の世界にもあったら英語とかも楽勝だったろうなぁ…。残念だ。
「もっとも、読み書きできる様になったのは原字だけで人類語は無理だろうがな。」
まさかの上げて落とすスタイル……訛りまくって現代言語とのギャップの激しい地方の言葉は教えるけど標準語は自力で学べと…?なかなか手厳しいなぁ。まあ、石版の字は読める様になったみたいだから良いけど。
「んーと?あぁ本当に細かく書かれてる……すごい情報量なんですね。」
「まあな。身体的な能力の他に病気の有無、種族、適切属性、魔法適切度なんかも書かれている。生憎俺が読めるのは身体的な情報までなんであとは自分の目で確かめてくれ。」
なるほど、この情報量だ、悪用されたら一大事。しっかりとプライバシー保護の面もされているらしい。
「えーと、魔法適切については…初級。属性は無、光、闇の三属性。センスは……なんかめっちゃありますけどどーなんですかねこれ?」
なんかすごいある。軽くみても10個以上。これって凄いのかな?
ゴードンさんのほうを見てみると何か考え込んでいるような顔をしていた。
「あ、あの〜ゴードンさん?何か問題でも?」
(魔法適切はだいたい他のニホン人と同じだが適切属性が光と闇?しかも無まで混ざり合っているだと?光と闇はより強い属性に分類される筈……その上無属性までなりたっている……どういうことだ?)
恐る恐る話しかけると何やら小さな声でブツブツ言っているようだ。……なにかまずかったんだろうか?
「あの!ゴードンさん?センスってどのくらいが普通なんですかね?」
「ん?あ、あぁ、普通だと五つか六つというところだな。後天的に授かるセンスもあるからそれ以上というのも珍しくはない。しかも、君たちニホン人は身体能力が低い代わりにセンスが強力で所持している量も多いからな。」
「そうなんですか…なら10個以上もそこまで珍しくはないんですかね?」
そこまで特別ではなかったらしい。うっかり異世界で能力無双とか楽しそうだと思ったんだけどなぁ…。しかも俺のセンスってどれもこれもなんか日常生活とかそんな感じのやつばっかりな気がする……。えーと、なになに…?
名前:アラキマコト
年齢:17歳
性別:男
身長:175センチ
体重:65キロ
魔法適切:初級
適切属性:光、闇、無
センス:五感、体術、武術、習得、状況判断、思考整理、???、???、???、???、???、???、???、???、???、???、???、???、???
他にも細かく書かれていたが大雑把に言えばこんなもんだった。センスの部分は???が多すぎてよくわからない。どんな能力があるんだろうか?まあ、前半部分からそこまで大した能力でもなさそうというのが本音であるが。一応ゴードンさんにも、伝えておこうと思い、話かけようとすると。
「おっと、センスについては別に詮索はしない。マナーの問題でな。出自不明の頭のおかしなやつだろうと悪事を働いてなければおいそれと他人のセンスを知ろうとしてはいかんのだ。」
と、いうことらしい。確かめたかったのはセンスというよりも名前などに嘘偽りがなかったかの確認だったようだ。それのついででセンスの有無もあったのだろう。諸々の確認が済むと、ゴードンさんはやっと本題に入れる、というように深呼吸を始めた。
「マコト、いきなりで悪いが少し相談がある」
なんだかとても嫌な予感がしてきた。
さて、ここからどう展開していくか……アニメとかラノベとか漫画読んで想像力を膨らませたいと思います。
タイトルとかも変えるかもしれません。(やり方わかったら)何卒よろしくお願いします。