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ダンジョンもどきの厳ついゴーレム

またタイトルを変更してしまいました。


読まなくても全く関係無いプロローグも追加しています


毎度ご迷惑をお掛けして申し訳ありません。

 リーベルトの物資から使えそうな物を選び、ゴーレムの出る寄生ダンジョンを進む。

 ガンドが先頭じゃがガンガン進んでいきよるわい。


「そんなに無防備に進んでも大丈夫かいのぅ。」


 ワシのイメージじゃと未探索部では長い棒で床をつつきながらゆっくりと進んで行くものじゃと思っておったが。


「ああん?人間の冒険者共と一緒にしてもらっちゃあ困るぜ。こんな物は見りゃあ分かるんだ。罠っつったって何処にでも自由に作れるもんじゃねえんだよ」


「あとはお前らが魔力の跡を見逃さなけりゃ問題ない」


 成る程のぅ、やはり専門家は違うわい。


 そのまま進むと何体かのゴーレムが出てきたが襲ってはこなんだ。


 どうも本体ダンジョンからのモンスターは警戒するがこちらの中に入った人間には警戒せぬようになっておる様じゃ。

 もしかすると地下24階のゴーレムも、ここから出て周囲のモンスターを駆除しておったのかもしれぬの。


 人間でも盗っ人なども居ろうに無警戒なことじゃな。

 いや、迷宮を24階層も潜り、隠し部屋を発見し、寄生ダンジョンを見つけ侵入する盗っ人。

 無いのぅ。考えるだけ無駄な想定じゃな。そこまで出来るなら生半可な警備では意味が無さそうじゃしな。


 ワシなら重要な部分だけを守る強力な守護者を用意するかの。

 一体にするか複数にするかは時間と相談じゃがな。


 そう、ちょうどあの様な大柄なゴーレムなど定番じゃな。


「おい、何だか厳ついのがいやがるぞ」


「あれが襲って来るとなると厄介なのである」


「イキナリは無いと思うがのぉ」


 見たところ


「スゲーな体表の殆どはオリハルコンでその他の部分も希少魔鋼ばっかりだ」


 ……うむ


「魔力の供給もダンジョン全体から取り入れておるのである、あれならば魔力切れは無いのである」


 ……む


 ワシはもう特に言うことは無いかの……

 もう少しこう、工夫とか細工とかしてくれておれば何か言えたかも知れぬのじゃが。


「ゼクセン、お主からは何か無いのであるか?」


「何かと言われてものう、コレだけ特長が無いとのぉ」


「あえて言うなら魔術上級Lv7 、鍛冶lv7、錬金術Lv8といったところか、凄いようなすごく無いような中途半端じゃな」


「普通に考えたらスゲーんだぜ?お前らといると感覚が狂っちまうがな」


「お主が言うなである」


「じゃな」


「平均Lvでアルテアの2つ格下であるかな?」


「合計で6つ格下が正解じゃねえかな」


「じゃあ、ワシは4つにしとくかの」


「じゃあってなんだよ、じゃあってよぉ」


 ワシらが緊張感の無い会話をしておるとゴーレムが動き出しこちらに話しかけて来たのじゃ。


「偉大なる錬金の奥義を得んとするものよ、資質を示せ」


 は?錬金の奥義じゃと!?


 この先に錬金の奥義が納められておるとゆうのか!


 ………………


「ふかしすぎじゃろう?」


 目の前のゴーレムを見る限りどう見ても技術の深淵に達しておるとはおもえんのじゃが。


「まあ、最低限のラインには達しておる感じではあるのであるが」


「どう見ても技術の体系からして古臭さが否めねぇよなぁ」


「1000年前ではまだ6属性同期式魔術体系は確立されてなかったのであるし、魔素配列の研究が行われていたかも怪しいのである」


「合金技術も稚拙だぜ、無垢のオリハルコンとかありえねぇっつうのよ。ガ、ガンド式常温鍛造も無かったろうしな」


「ぷぷっ、恥ずかしがるなら自分の名前などつけねば良いものを」


「自分で付けたんじゃねぇ!周りが勝手に正式名称にしちまったんだ!」


 この程度では今更とゆうことじゃな。


「錬金の奥義を愚弄するとは!その傲慢な態度、後悔するが良い!!」


 あっ、怒ってしもうたわい。


 この擬似人格だけはちょっとしたものじゃな。一から作り上げたなら大したものじゃが少々邪術系の匂いがするわい。


 そんな事を考えておるとゴーレムが腕を振り上げる。

 あれで殴られたらワシ死んじゃうんじゃなかろうかと思った所で、ガンドに引っ張られ後ろに下がる。


 ここでリーベルトの魔術がドーンじゃ。

 ありゃ、流石のリーベルトもオリハルコン相手では分が悪いかの?

 表面が少し焦げただけじゃわい。


「しっかりせい邪神殺し」


「煩いのである!狭い空間でアレの装甲を抜くのは骨が折れるので有る」


 確かにここで大魔術でも使われた日にはワシの爆発薬と同じことになりかねん


 むむ、また向かってきおった。コレは少々不味いのじゃ。


 魔術で足場を隆起させバランスを崩してやってから更に下がる。


 ここは一時撤退かのぉ。




 その時じゃ。走りこんできた人影がゴーレムを蹴り飛ばす。


 おおっ。部屋の端まで転がって行ったわい。


 こんなことができるのはまあ、アルテアじゃ。


 ゴーレムを蹴り飛ばしたアルテアはワシらの方に振り返り


「追いつきましたよ、お父様方。もう逃しはしません」


 うひょ!そうじゃった、ワシらはアルテアから逃げておったのじゃった。


「私から逃げ出しておいて、こんなガラクタと遊んでいたとは大変遺憾であると告げさせていただきます」


 い、いかん。さっきまでより大ピンチじゃ。

 友よ、このピンチを共に脱出する為に力をって、何をあっさりアルテアに付いておる!

 裏切り者どもめぇ


 しかしこうなってはもう最後の手段を使うしか無いのじゃ。


「アルテア、ワシもう降参するから後ろのゴーレムなんとかしてくれんかの?」


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