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終焉の軌跡  作者: 市ノ瀬
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憎悪の先に

空が黒く染まる。あんなに真っ青だったのに。面影なんてどこにもない。そうだ、もう終わった。なにもかも終わったんだと1人の少女は悟った。戦火が辺りを覆う。城も、家も、人間もみな無惨な姿だった。彼女はただ1人焼けた町を眺めながら呆然とたちつくしていた。


それから数日…

パシンッ!今日も辺りに鞭の音が鳴り響く。

「働け!お前たち奴隷に休む暇などない!」そういった無慈悲な言葉が飛び交っている。

ガロア帝国とフェリア王国の戦争がつい先日終わりを告げた。ガロア帝国はこの世界一の領土を誇っている帝国である。全ての国と不戦条約を結び世界平和のためどの国よりも率先して平和活動を行っていた。しかしだ、先日いきなりフェリア王国へ侵略を開始し始めたのである。なんの構えもしていないフェリア王国はあっという間に滅ぼされ生き残った人間は奴隷として連れられ、なにやら妙な塔の建設をさせられる過酷な生活が始まった。この一件以降、他の国も戦闘態勢を整え始めピリピリした状況が続いているため、いつか兵力として使われるやもしれない。

「おい、何をしている?早くその石を運ばないか!」考え事をしていたらまた怒鳴られた。「運べばいいんでしょ、運べば」私は横目でガロア帝国兵士たちを睨み付けながらいい放ち奴隷としての職務を全うする。

奴隷生活1日目。最悪だ。むさ苦しいし、男どもは汗くさいし…

そうこう考えながら作業をするうちに本日の作業は終わりを迎えた。

奴隷は二人で一部屋を共有する。ホテルみたいに豪華なのは想像しないでほしい。あるのはボロい布団2つ、トイレのみだ。食事は奴隷の集まり場で配給されることになっており部屋には戻れないので実際寝る以外にはこの部屋は使っていない。

「お疲れ様ですリカちゃん」ルームメイトに声をかけられる。「おつかれ」そう返事をして私は布団で横になる。

諦めない、絶対に。城を、家族を、全てを私から奪ったこのガロア帝国を許さない、復讐してやる。その思いを胸に抱きながらリカは眠りにつくのであった。


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