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夢現 その8

投稿13回目 恋話は書いてて楽しくなります(*^x^)修正及び加筆完了です(*^x^)ゝ

私の面と向かいに座る茶髪のポニーテールのリーリンは明るくて物怖じせずに目上の人間にも臆することなくはっきりものを言う性格です。


今回のように突然、私が居なくなったことで心配を掛けてしまったりイタズラや悪いことをしたら例え相手が誰であろうとお説教をはじめるのはその性格故かもしれません。


私の左側に座るふんわりとしたピンク色の髪をしたアリアはいつものんびりのほほ~んとした性格で怒ったところは一度も見たことがありません。


リーリン曰く怒らせたら1番怖いタイプらしいです。日頃のんびり構えてる分溜まりに溜まった怒りを一気に発散するのでその都度、怒られるよりも精神的ダメージは計り知れないとのことです。・・・それ以前に癒し系のアリアに怒られる方が大ダメージな気もします。


笑顔を浮かべながらおっとりとした口調で辛辣な言葉を吐くアリアとか想像したくありません。ぷるぷる震えてしまいます。


最後に私の右腕にぎゅっと抱付く青いストレートヘアーの少しつり目のかわいらしい美少女のジゼルちゃんは見た目が気の強そうなイメージを持たれることが多く初対面の人には緊張して睨んでると勘違いされることもあります。・・・だけど、仲良くなるとにっこり笑って懐いてくれるかわいい従姉妹です。


私達は淹れたての紅茶といっしょにアリアお手製のお茶菓子をいただきながらお話に花を咲かせてます。


「ところで、リーリンは噂の彼とはどうなってますの?」


ジゼルちゃんが思い出したっというように身を乗り出してリーリンに問いかけます。


「・・・・・・」


リーリンは紅茶を口に付ける寸前の状態でフリーズしました。


噂の彼とは誰のことでしょう?


フリーズしたままのリーリンからジゼルちゃんが視線を私に向けると「知らないのですか?」と驚かれました。


「覚えておりませんか?私がリーリンちゃんと街まで買い出しに出かけた際に貴族のお坊ちゃんに言い寄られて助けに入ったリーリンちゃんが彼を殴り飛ばして一喝したことがありましたでしょう~?」


アリアが1年前の出来事をおっとりとした口調で話してくれたので私も思い出した。肩を怒らせる不機嫌顔のリーリンを宥めながらアリアが帰ってきたことを覚えてる。


「あぁ、確かその後に殴り飛ばされた貴族のお坊ちゃんからリーリン宛に恋文が届いてたから覚えてるけど・・・」


それから1ヶ月後にリーリン宛に恋文が届けられたことも思い出す。特に差出人のお名前を知った時のリーリンの驚いたお顔が印象に残ってます。


「恋文が何通も届いて怒ったリーリンがそのお坊ちゃんに文句を言いに行ったってことまでは覚えてるけど・・・それ以降のことは知らないわ」


リーリンは差出人のお名前を知るや否や読まずに仕舞ってしまったけど、それ以来1週間に1通の割合で届くようになって業を煮やしたリーリンが「直談判しに行ってまいります!」とお屋敷を飛び出した・・・私が知ってるのはそこまでです。


自分のお屋敷で働く侍女の・・・特に仲良くしてるリーリンのことなのにジゼルちゃんが『噂の彼』と言うほどのことを私は知らなかったことに悲しい気持ちになる。


「まぁまぁ、リーリンちゃんも知られたくなかったのでお嬢様がお気に病むことはありませんよ~?」


アリアがそう言って私を慰めてくれてる間にフリーズから再起動したリーリンが紅茶のカップをお盆に置く音が響きみんなの視線が一斉にリーリンに向けられました。


「こんな形でお嬢様に報告はしたくなかったのですが・・・致し方ありませんね」


姿勢を正して私に向き直ったリーリンはちょっと頬を赤らめて恥ずかしそうに話しはじめました。


「困ってるアリアを気にもとめずに言い寄るあの男に怒りを覚えて殴って一喝してしまったのですが・・・まさか、恋文を送ってくるなどとは思いませんでした」


あの時のことを思い出したのかリーリンのお顔は不機嫌顔になります。『恋文』の話をすると遠い目になってため息も溢す彼女は普段と違って新鮮です。


「普通は殴って一喝した人間など嫌って当然でしょう?私は彼に対して軟派で軽薄な印象しかなくて嫌われてもいいと思ってましたから・・・本当に意外でした」


戸惑ったようなお声で『嫌って当然でしょう?』と言いながら『噂の彼』のことをどう思ってたか語るリーリンはいつもと違って小声です。私達は聞き漏らさないように身を乗り出してしまいました・・・仕方ないじゃないですか恋話が好きなんですよ。


「最初は何を考えてるのかわからずに読まずに放置してたのですけど・・・いい加減何通も送ってこられるのでとうとう痺れを切らして彼のお屋敷に文句を言いに行ったんです」


ここまでが私の知ってるお話ですね。黙って続きを待ちます。


「何故、読まなかったの?」


だけど、ジゼルちゃんは恋文を読まなかったことをとても疑問に思ったのか口を挟みました。


「それは・・・最初の出会いからしてあれでしたし、何を考えてるのか理解出来なかったので無視すればもぅ送ってこないだろうと思ったからです・・・外れましたけどね」


リーリンはジゼルちゃんにお顔を向けると少し困った表情で読まなかった理由を話しました。『外れましたけどね』と言ったお顔は苦笑を浮かべてます。逆に恋文は増え続けてしまったと言うわけですね。私は口を挟まず心の中だけで言いました。


「あの時は増え続ける恋文に頭に血が上ってしまったのでしょうね。普通だったら恋文を送らない旨をしたためた手紙をこちらから送ればよかったのですから」


苦笑を浮かべたままリーリンはそぅ呟いて俯きました。


「・・・でも、彼のお屋敷に行ったことで私の彼への印象は180度変わりました。いまはこれでよかったと思っています」


俯いたお顔をあげたリーリンは頬を赤らめて嬉しそうに微笑んでおります・・・まさに恋する乙女ですね。


「リーリン・・・その噂の彼のお屋敷で何があったのか聞いても・・・いいかしら?」


おずおずと私が聞いてみるとリーリンのお顔はさっきまでとは比べ物にならないほど真っ赤になって両手で頬を隠して俯いてしまいました。


普段の冷静沈着で明るく物怖じせずにはっきりものを言うリーリンの意外な一面を見て胸がきゅんってしちゃいます。


「他の方達には内緒にしてくださると約束していただけるなら・・・」


俯きながらアリア、ジゼル、私の順番に視線を向けながら小声で言うリーリンに私達はしっかり頷きました。

恋話の内容をちょっと濃くしましたけど如何でしょう?(*>x<)

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