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第14話 フィギュア

 約束してた。

 色んなミネラルウォーターを持って異世界に行った。


 魔穴の周りは更に発展して、宿屋、道具屋、食い物屋もある。

 俺は冒険者ギルドの出張所に、パーティ極天宛の伝言を頼むと、宿を取った。

 ベッドに寝転がりながら考える


 木彫りの像なんてどうだろうか。

 冒険者ギルドの出張所で依頼を出す。

 瞬く間に木彫りのモンスターの像が集まった。

 下手くそなのもあれば上手いのもある。

 値段はフィーリングで決めればいいや。


 俺は家に木彫りを運び込んだ。

 木彫りの像は売れて、主戦力に。


「社長、よかったですね。木彫りが売れて」

「でも一日に平均3個じゃなぁ。単価は数万で高いけども、もう少し売れない物か。一日に何千個と売れる商品がないかな」


 あれっ、俺は何を勘違いしてたんだ。

 異世界にあるものは全て劣っていると思ってた。

 だが、魔道具はどうだ。

 翻訳の指輪一つとってみても現代製品に勝る。

 魔法で解決すれば良いんだ。


 異世界に行くとパーティ極天が到着してた。


「色々な魔水を持ってきたぞ」

「やった」

「ニッキ、一本金貨100枚だぞ。支払えるのか?」


 ロバートが尋ねた。


「ええ、この間の魔水を知り合いのポーション職人に売ったから」

「商売は後でだ。クラモト、今日も護衛依頼か?」


「それなんだが。知恵を貸して欲しい」

「いいぞ一日分の護衛料で手を打とう」


「それで、魔法で冒険者の像を作れないか?」

「作れるな、だが、面白みがないぞ。本物そっくりだからな」


 芸術性がないって事だな。

 だがそれで良いんだ。


「材質は何で作れる?」

「石や金属ならどれでもいけるぞ」

「なら銅かな。大きさは10センチぐらいだな。試しに作ってみてくれ」

「ニッキの出番だな」


「私、こう見えて治癒師なんですけど」

「俺からも頼む。魔水を一本ただであげるから」

「ほんと、やります。やらさせて下さい【金属弾(メタルブリッド)】」


 ポトリと10センチぐらいのフィギュアが落ちた。

 モデルはクラウのようだ。

 槍を持って構えている。

 非常にいい出来だ。

 3Dプリンターを使ったかのようだ。


「いい出来だな」

「魔法は想像力だから。見た物をそのまま想像するのは容易いわ」


「どのくらい一日に作れる?」

「50個ぐらいかしら」

「千個は発注したいな」

「ふふふっ、良い事を思いついた。マナポーションを作るのよ。そうすれば腹がタプンタプンになるまで作れるわ」


「ニッキ、クラモトの魔水を全部もらうつもりだな」

「目的があるなら、水ぐらい構わないさ」


 宿の扉が吹き飛び、衝撃で空気が震える。

 派手にやりやがって、敵襲か。


 首輪を手にした老人と男達がなだれ込んで来た。


「護衛料追加な」

「ああ、頼むよ」


 ロバート達に任せておけば大丈夫だろう。

 ほどなくして襲撃者は退治された。


 汚い物を摘まむように首輪を持つロバート。


「それは何だ?」

「隷属の首輪だよ。それも違法の奴のな」

「危険なのか?」

「いいや、首に嵌めなければ問題ない。問題はどう処分するかって事だ」

「捨てるのは駄目だよな。壊すのは?」

「防御機能というか自爆機能がある。ナイフで切り込みなんか入れたら、ドカンさ。違法の奴だからギルドに持って行き辛い」

「なんで?」

「俺達が奴隷売買に携わっていると、痛くもない腹を探られちまう」


「じゃ、俺が買い取るよ。金貨10枚で良いか?」

「ありがたい」


 隷属の首輪をゲットした。

 収納の魔道具の肥やしにしておこう。


 地球に帰り、銅像を売り出した。

 銅像は売れに売れた。

 細かいディテールが人気だ。

 価格は3千円だが、千個が瞬く間に完売。


 モンスターのバージョンも売ったところ更に大当たり。

 主力商品になった。

 売りは一つとして同じ物はありませんだ。

 魔法で作っているとはいえ、気分によってイメージは変わる。

 冒険者のなんかだと武器の構え方なんかが違うようになっている。

 依頼も同じ物でなくて少しずつ違う物にしてくれと注文をつけた。


 アナザーワールド貿易はファンタジーフィギュアの銅像メーカーとして有名になった。

 材質が樹脂でなく金属なのも特別感があって良いそうだ。

 そんなもんかね。


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