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おっさんが雑魚キャラに転生するも、いっぱしを目指す。  作者: 愛自 好吾(旧月見ひろっさん)


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202/231

第201話 集う者達

 日常が戻って来たジャズではあったが、コジマ司令によると貴族への爵位を賜る事になりそうだと言われ、辟易するのだった。一方、義勇軍会議への出席も言い渡され、ジャズはその日に備える。そして、ラングサーガには無いバンパイアハンターの存在など、この世界はどこか普通のラングサーガではないと、確信めいたものを感じるジャズであった。





 俺のレベルは40ある、つまりもうカウンターストップだ。


レベルカンストと言う響きは良いのだが、これでもう成長は無くなった訳だな。


あとはもう、これでどこまで行けるかの話だ。まあ、やるしかないよな。


 スケバンの事だが、コジマ司令に相談した結果、見事サキ小隊に配属が決まった。


まあ、田舎の駐屯地なんてこんな感じだよな。


 ともかく、これでサキ小隊は四人編成になり、俺とスケバンは分隊として活動する運びとなった。


つまり、俺はジャズ分隊長という訳だな。まあ、たった二人だが。


 それともう一つ、いよいよ義勇軍会議の日程が決まった。


 コジマ司令が説明してくれたが、場所はエストール大神殿。日時は三日後に決まったそうな。


ちょっと待ってほしい、エストール大神殿の場所はセコンド大陸中央部だ。


 今から出発して間に合う訳が無い、そう思ったらどうやら王都へ行き、そこで宮廷魔術師のアークメイジに転移魔法のテレポートを使って移動する許可が下りたそうな。


「それとジャズ君、君は義勇軍メンバーとして向かう訳だから、君に護衛を付ける事になった。サキ小隊とナナ小隊の二個小隊ならば確実だろう。更に君の裁量であと二、三人連れて行っても構わんよ。」


「は! 解りました、人選はこちらで選んでもよろしいという訳でありますね。」


「そう言う事だ、くれぐれもよろしく頼むよ。今の君はアリシアの英雄でもあるのだからね、自覚を持って行動してくれたまえ。以上だ。」


「は! 了解です。では、自分はこれで失礼致します。」


敬礼し、司令室を後にする。


やれやれ、英雄としてか………。似合わない事はするもんじゃないよな。


 まあ、ここまで来たらやるしかない。隊長とナナ少尉は話が伝わっていると思うが、後は二人か三人の護衛を頼む相手か。


ふーむ、真っ先に思い付くのはやはりガーネットや姐御あたりの冒険者だよな。


早速ギルドへ向かってみよう。断られたらその時はその時だ。


基地を後にし、クラッチの町の中ほどにある建物へ向かった。


「あったあった、冒険者ギルドだ。よし、早速中へ入ろう。」


今の時間は大体昼過ぎ、冒険者たちが一仕事終えて飯を食いにくる頃合いだ。


「ガーネットは居るかな?」


 キョロキョロと中を見渡す、お! 居た居た、ガーネットとラット君だ。丁度姐御と昼飯を食っている様子だ。


まずは挨拶から、そこから俺への護衛依頼を出そう。


「ガーネット、ラット君、姐御、こんちは~。今ちょっと良いかい?」


俺が声を掛けると、三人共こちらを向き、手招きして俺を呼んだ。


「ジャズ、こっちこっち。」


「ジャズさんも飯っすか?」


「あら? ジャズ、貴方アリシアの軍服を着てるじゃない。まだお仕事中?」


 三人共笑顔で俺を迎え入れてくれた。同じ席に座らせようとしたので、俺も三人と同じ席に着く。


「ジャズはまだ仕事? 今の時間にギルドに来るなんて珍しいわね。何かあったの?」


ガーネットが早速質問してきたので、手短に話す。


「うん、実は三人に俺を護衛してもらいたくてね。長期依頼になると思う。いいかい?」


俺の発言に姐御が喰いついた。


「長期の護衛依頼ね、護衛対象は貴方?」


「ええ、そうです。他に自分が所属している小隊と仲の良い小隊の二個小隊が付きます。」


ラット君は目をキラキラさせながら聞いて来た。


「へえ~、軍人さんとの合同依頼っすか。何だか腕が鳴るっす。」


「場所は?」


姉御が訊き、俺が答える。


「エストール大神殿です、三日後に開かれる義勇軍会議に出席する為に、俺が呼ばれたんですよ。で、皆にも俺の護衛を頼めないかなって思いまして。どうかな?」


俺の説明に、ガーネットとラット君は少し興奮ぎみだ。姐御は堂々としているが。


「え!? エストール大神殿!? 行く行く!! 絶対行く! ジャズ、連れてってよ。」


「俺も行きますよ、エストール大神殿なんて行ったこと無いっすからね。」


二人は快諾してくれた、姐御もにこやかにしている所を見ると賛成らしい。


「私も良いわよ、エストールは久しぶりだからシャイニングナイツの予備隊の皆は元気かしら。」


おお、三人共俺の護衛を引き受けてくれるみたいだ。やっぱ、持つべきは友だな。


「ありがとう皆、一応報酬は一人銀貨20枚だけど、それでも良いかい?」


「あら、意外と太っ腹ね、その金額なら申し分ないわよ。」


「私も良いわよ。」


「俺も。」


 よし、冒険者三人を味方に出来たぞ。姐御たちならば問題無く護衛をしてくれるだろう。


「それで、何時からなの?」


「三日後にエストールへ着けば良いんだ、で、王都に行って宮廷魔術師の転移魔法でセコンド大陸まで送って貰って、エストール大神殿へ行けば良いんだ。」


「ええ!? テレポートの魔法を使わせて貰えるの? 良いわね、それ。」


姉御はちょこっと興奮している、転移魔法で行く事が珍しいのかもな。


「三日後ね、じゃあ今から王都へ向けて出発した方がいいわね。」


「そうなんですよ、結構急ぐので、まずは王都まで行きましょう。乗合馬車の所で待ち合わせって事で良いですか?」


「おっけー、今からね。早速準備するわ。姐御、ラット、準備するから道具屋へ行きましょう。」


「おう、行こう。」


「それじゃあジャズ、乗合馬車でね。」


「はい、三人共ありがとう。」


話が終わった頃合いを見計らったかのように、横合いから声が掛かった。


「話は聞かせて貰った、俺達も行くぜ。」


急に話に割って入って来たのは、ポール男爵たち「カウンターズ」の面々だった。


「いや、お前等はお呼びじゃねえんだが。」


「そんな事言うなよ、俺達も参加させてくれよ。いいだろ?」


「うーん、まあ、人数は多い方がいいか。解った、但し大人しくしててくれよ。」


「ああ、決まりだな。我等カウンターズの力、存分に発揮してみせるさ。」


ふーむ、まあ、いいか。


よし、これで人数は揃った。後はこっちも色々準備して乗合馬車に集合だ。


飯を食い終わった皆は、早速道具屋へ向かって移動していった。


「俺も基地へ戻ろう、装備課へ行って色々準備しないと。」


こうしてギルドを後にし、クラッチ駐屯地へと戻った。


 装備課と備品課へ顔を出し、おやっさんとクリスちゃんに必要なアイテムと装備を受け取った。


サキ小隊とナナ小隊にも乗合馬車で集合してほしいと伝えた。これで準備万端。


 さてと、義勇軍会議か………。どんな人達がやってくるのかな? 少しわくわくする。



  王都アリシア 女神神殿――――



 冬の厳しさが残る自然の中で、シャイニングナイツのマーテルは手紙を受け取っていた。


その手紙には、こう記されていた。


『 マーテル、貴女の王女護衛の任を解きます。直ぐにエストールまで帰還するよう    に。義勇軍会議と並行して我々シャイニングナイツの神殿会議も開かれます。

毎年の事なので今更ではありますが、今年は何か嫌な予感がするのです。


兎に角、直ぐにでも戻るように。


貴女の戦友より


聖騎士隊隊長  シャルロット 』




「嫌な予感とは何でしょう? 隊長の読みは外したことが無いのでしたね。大方、大司祭あたりから巫女様への嫌がらせでしょうか? とは思えませんね、可能性はゼロではありませんが。」


手紙を仕舞ったマーテルは、真剣な表情で愛馬のペガサスを呼んだのだった。




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