【スポーツ関西・朝刊】一面トップ
◆乃村ジャガーズ、“未来賭け”の大勝負!!
高校生トリオ指名に騒然──
「5年後を見てる」乃村監督が明言
今年のプロ野球ドラフトで、最も注目を集めたのは──
Bクラス常連の関西ジャガーズだった。
1位指名は、甲子園Vの英雄・村瀬浩(上方第一高)。
2位に剛腕右腕・富士川球児(高知芸術高)。
3位で選ばれたのは、異色の「捕手兼クローザー」小久保友之(舐川商業高)。
いずれも高校生、しかも全員が“素材型”。
即戦力ゼロという異例の上位指名に、会場では一瞬ざわめきが起きた──
が、その後に訪れたのは、奇妙な静けさだった。
まるで「何かが始まった」ことを、全員が肌で感じたかのように。
「体格じゃない、頭と意志や」
──乃村克也監督、囲み取材で明言
「野球を理解してるかどうか。それがすべてや。村瀬は“野球が見えてる”打者。富士川のストレートは、プロでも振るやろ。小久保は、球の力だけなら社会人レベルや。今できあがっとらんでもええ。5年後、球場の真ん中におるやつを獲りにいっただけや」
ドラフト終了後、報道陣の前で語られた乃村監督の言葉には、かつて“ID野球”で弱小球団を蘇らせた男の確信がにじんでいた。
これは「再建」ではない。
関西ジャガーズが挑むのは、球団そのものの“再創造”──未来を見据えた革命である。
◆記者寸評:ジャガーズの指名意図とは
(担当:神谷孝一)
各球団が「即戦力」を重視する中、ジャガーズは真逆の道を選んだ。
上位3位すべてが高校生、それも“未完の素材型”。
背景にあるのは、新監督・乃村克也の完全現場主導体制だ。
乃村は球団に対し、スカウト部門の再編と映像解析チームの強化を要請。
自ら映像を繰り返し分析し、緻密な育成ロードマップを描いた上で──
「狙って」この3人を獲得した。
中でも1位・村瀬浩は、他球団が「小柄」「リスクあり」と評価を割った存在。
だが乃村だけは、彼の“打撃思考”に注目した。
甲子園決勝でのバックスクリーン弾を、「準備されたホームラン」と断言している。
いま必要なのは「補強」ではない。
勝てるチームの“骨格”を組み直すこと。
乃村が描いたのは、5年後に勝つための“青写真”だ。
【関西ジャガーズ 20◯◯年ドラフト指名一覧】
順位選手名所属ポジション
1位村瀬浩上方第一高内野手
2位富士川球児高知芸術高投手
3位小久保友之舐川商業高投手/捕手
4位以下大学・社会人選手 計3名--
数年後──
この日の指名が「革命のはじまりだった」と語られる日が来るのか。
答えは、関西のグラウンドにいる未来の“主役たち”が握っている。




