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魔王の守護神  作者: 神港 零
1章 異世界転移
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召喚

俺が目を見開くと、薄暗い上空を見ると、天井は高く、部屋が広い事がわかる。

上体を起こし、周りを見渡す。


(うぇ!?)


思わず声を出そうになった。


部屋は暗かったが周りに何者かがいるのが見えた。しかも、それは人間ではなかった。


犬や猫の顔をした者、触手を生やした者、大きな目だけの者。人間に似たような格好をした者もいたが大半が人間からかけ離れた姿をしている。


(普通の人間だったら発狂していると思う。魔王がいる世界だから覚悟はしてたけど思っていた以上だ)


俺はそんな事を考える。

しかし、実際はそういった状況に置かれた時、どうすれば良いのか分からず、固まってしまう。


(でも、ひとつ分かったことがある…………………ここには俺と同じ人間は居ない事だ)


俺は化け物たちを観察してみる。

遠巻きで見てるだけで近づいて来ない。


(敵意はないって事か。本当にここはどこだ、早く魔王とやらに会いたいだが)


俺はこの状況を打破する手を考える。


「魔王様、召喚に成功しました」


「そうか」


突然、頭上から声がする。


頭を上げると、そこには魔王と呼ばれた玉座に座っている男とそいつに頭を下げている背中に羽を生やしている男が話していた。


って、今、魔王って言わなかったか!?


玉座に座っていた男が立ち、俺に近づいてくる。


すると、俺の取り囲むようにいた化け物たちはそいつに頭を下げた。


そして、俺の目の前まで来ると頭を下げた。


「君に頼みたいことがある」


「あのどちら様でしょうか?」


俺は魔王本人か確認するべく恐る恐る聞いてみる。


「そういえば名乗っていなかったな。我が名はユリウス。この魔界という地で魔王をやっている。気軽にユリウスでいい。君の名前も聞いていい良いか」


「えっと、坂本神人………です」


魔王が名乗ってくれたのに自分が名前を言わわないのは違うと思い、名乗った。

魔王直々に召喚したのか。神様が魔王を助けてくれってお願いするくらいだから魔王を探すところから始まると思っていた。しかし……………魔王って悪いイメージあったけど神様が言う通り悪い人には見えないな。


「神人…………神人というのだな」


「あの〜魔王様、無礼を承知で申し上げますがこの下等な者に対等に話しかけるのはいくら何でも…………………」


「いいのだ。頼みをする相手、礼儀をはらわなけばいけないと思う」


ユリウスが羽を生やした男に被せて言った。

その言葉を聞いて俺は思わずこう呟いてしまう。


「俺に頼みってなんだ?」


その言葉を聞いていたのか、ユリウスが淡々とこのような状況になった経緯を話した。


「実は今現在、我が治める魔界は侵略をしている」


「侵略?」


「そうだ。半年前、戦神サタンを通してホスト王国が異界から勇者を呼び出した。そいつらが我が民を滅ぼそうとしているんだ」


ユリウスは哀しい顔をしていた。

やはりその顔を見て悪いやつではないと感じた。


「神人には我々と一緒にその勇者と戦って欲しい」


俺を見てそう言った。


それは命令ではなく、お願いだった。


「貴方じゃ勝てないのか」


「勇者相手になると手を抜けなくなる。思わず神の力を使ってこの世界を崩壊させたくないからな」


なるほど。その神の力というものを使いたくないから俺を呼んだと……………。そんな奴に俺が勝てるのかは疑問点ではあるがユリウスとそれと同時に神様の言い分は分かった。


しかし、その反面俺は思わず頭を抱えた。


「勇者と戦う話だけど……一度、考えさせてもらってもいいか?」


「お、お前、魔王様のお願いが聞けんのか」


「いいのだ、ナタル。考える時間もやろう」


ユリウスは羽を生やした男……元い、ナタルと呼ばれた男をなだめる。


「ナル、神人の部屋を用意してやれ」


「はい」と青髪で美人のメイドが部屋まで案内してくれた。


「君はあの魔族たちみたいに俺を警戒しないの」


「わたしには、心理眼がありますから。心理眼は相手が敵意をもっているかとか、相手が悪い人かとか見抜く事ができますので」


この人が自信満々に言う。この時、ユリウスからも信頼が厚いんだと思った。


「いい忘れておりました。私はナルと申します。ここのメイド長で貴方様のお世話役を任されました」


一つの部屋へたどり着いた。


「ここでございます」


「うん。ありがとう」


「何かあればお呼びください」


「後、ご飯になったらお呼びいたします」


ナルが出て行った。


そういえばステータスがあると言ってたな。


見てみよう


俺は見たことを後悔した。

少しでも

「この作品面白い」

「続きが気になる」

「早く更新して欲しい」

と、そう思ってくれましたら

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