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第1話(毒親なら殺しましょ♪)

俺は稲葉虎二(いなばとらじ)。毒親に教育虐待されて人生どうでもよくなった。両親をいつ殺そうか、そんな事ばかり考えていた。まず受けた教育虐待は柔道だ。保育園年長の時に柔道教室に連れていかれた。苦痛だ。柔道を真面目にやると、正座で短足になり高血圧にもなる。さらに耳が柔道着で擦れて不細工な耳になってしまう。柔道は受け身を覚えればいいだけだ。


他にも水泳、学習塾など色々やらされた。成績が悪ければ当然、暴力を受ける。


俺のメンタルは幼少期に植え付けられた恐怖心から精神障害になっていた。パニック障害、脅迫神経症、統合失調症など。おまけに軽度知的障害だ。それら精神障害を気合いで治した。完治はしてない。地獄だった。


だから、俺は毒親を殺す。合法的に。


ーー俺は大人になってから、毒親を強要罪などで訴えた。毒親はギャンブルでつくった借金返済のために俺の障害年金を寄越せと言いやがる。俺のリベンジが始まった。


裁判が始まる。俺は思いの丈をぶちまけた。


「バカに産んどいて、その上、精神まで壊したんだから毒親を極刑に処す」

「毒親ってなによー!?」


バカな父親が吠えてんじゃねえよ。オエッ。父親なんて思ってしまった。毒親2号だ。


「怒鳴るなよ。極刑が嫌なら100億円を寄越しな。慰謝料だ」

「そんなカネ、あるわけないだろ!」

「今から会社を立ち上げてガーファ超えりゃいいじゃん。会社社長は伝説上の生き物か? 違うだろ」

「ガーファってなによー!? それに、社長になれだと!? 簡単に言うなー!」

「吠えるなよ、雑魚」

「何だとー!? 誰のお陰でそこまで育ててやったと思っとるのよ!?」


「静粛に。被告代理人、反論があればどうぞ」


「はい。これは刑事裁判です。金銭の要求、ましてや強要罪で極刑だなんて、ちゃんちゃら可笑しい。3年以下の懲役、執行猶予が妥当です。原告人は精神を病んでます。しかもご両親とは関係なく、勝手に精神障害になりました。こちらとしては、原告人を強要罪で逆提訴します」


「被告代理人、それは認められません。原告代理人、被告人に尋問を許可します」


毒親のクソババアとクソジジイを追い詰めてくれよ、検察官さん。


証言台の前にまず、クソババアが立つ。検察官が少しうろうろと証言台のそばを歩いたのち、切り出した。


「お母さん。子育て失敗ですね。罪悪感は感じないんですか?」

「罪悪感? 勝手に狂った子は、うちの子じゃありません」


バカな毒親の弁護士が腕を大きく振り、話すなとでも合図してるようだった。墓穴を掘ってやんの。


「では、質問を変えましょう。お子さんは学校でいじめられていたのに助けようとしなかったんですか?」

「学校に行くのは当たり前です。いじめっ子なんかはねのければいいだけです」


検察官は裁判官の方へ向き直り。


「原告人の親は毒親決定です。100億円が支払わなければ、極刑が妥当かと」

「そうなりますね」


毒親の弁護士が、バッと立ち上がる。


「こんなの無効だー! これは強要罪の裁判だ! なぜですか、裁判官!」


「本日は閉廷。後日、日程が決まり次第、再開とします」

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