㉑心のささくれ~小学校高学年で、自分家の庭にテントをはり、友だちと泊まったら~
今回はささくれ思いだしました。
今日の仕事帰り、ふとある住宅のガレージを見ると、小さなテントの横にバーベキューセット・・・BBQセットが置かれてあった。
ご時世もあるか・・・家族が睦まじい姿がそこにあった。
それを見て、ふと、思いだしたささくれが一つ。
家の庭にテントを張りお泊り会を開いたのは、小学生高学年の頃だった。
テントでお泊りってのに興奮し、友人2人と秘密基地みたいな感覚でテントで遊んだり、家でファミコンをしたりして、泊まり会を満喫する。
夕食前には近所の眼鏡風呂銭湯に行き汗を流す。
今、思えば家に風呂があるのに、多分、私がごねたんだろう。
一度も行ったことのない銭湯だったが、なかなかの古い共同浴場だったと思う。
家に戻って、部屋で夕飯を食べ、寝る時はテントというなんともなスタイルのお泊り会だたが、私としてはなかなか良き会だったと満足していた。
多分、土、日のお泊まり会だったんだろう。
ここからは記憶が曖昧なので、話半分で読んでいただきたい。
月曜日、学校に行ってみると、泊まり会に呼んでいない友人から、
「家の庭でテントはって泊ったんだって」
明らかに悪意のある(こちらがそう受け取ったのかもしれないが)言い方をされた。
ちょっぴり誘わなかったことに後ろめたさを感じた私は笑って誤魔化す。
それが妙なもので、クラスメイトまで広まってしまう。
「家があるのにテントに泊った」
あまりにも奇抜なことだったんだろう格好の話のネタにされた。
泊った二人の友人も気まずさが全開だった。
彼等から泊んなきゃ良かったオーラを感じつつ、こちらがなんか申し訳ないことしたなという気持ちになった。
普通に笑い飛ばせばなんでもないことなのだろうが、やるせなさと後悔がこみあげる。
なんで、バレたんだろう?
そんなに変なことなのか?
恥ずかしい事なのか?
自問自答しつつ、なんだかモヤモヤして、その話題が出る度に、しばらく私は怒り嫌がった。
あんなに楽しかったことが、こうなってしまうなんて、はじめてに近い不条理を感じたことだった。
心のささくれまたひとつ。
ささくれまたひとつ。




