88、③ハイファンタジー(ファンタジー)「飛翔ドラグーン」
明るい感じにするつもりが・・・。
「目覚めて!あなたの力が必要なの。私の国を民を救って、ドラグーン」
私は、竜が住むという伝説の巨穴にその身を投げ捧げた。
半場自暴自棄、他国から侵略される我が国、そして愛する許嫁アンソニーも凶刃に斃れ、いきる術を失った・・・私は一縷の希望と絶望を胸に伝説の竜の名を叫ぶ。
「ホワイト・ファルコンっ!ドラグーン」
暗黒の暗闇へと真っ逆さまに落ちる私・・・そうか、そうだ、これは人の希望が生みだした伝説・・・そんな希望に縋った愚かな末路・・・いい・・・死が魂の解放をもたらしてくれるのなら、それでいい。
ばさっ。
・・・・・・。
・・・・・・。
「はっ!」
私は目覚める。
心地よい白い毛。
もふもふの感触、あまりの心地よさに思わず目がとろんとなる。
いけない、首を大きく振って意識をしっかりと保つ。
(汝よ)
頭にファルコンの声が聞える。
(汝よ。我を求める者よ。汝は我に何を求める)
「私は・・・」
胸に拳を置き、ぐっと力を込める。
「この世界を壊したい」
そう、私は・・・この世界に復讐するのだ。
(・・・心得た)
私とファルコンは天上高く舞いあがり、世界の果てを見る。
むう。