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その64


「おーおー! なんかこんな大勢で集まって遊ぶのって久し振りだね」

「そうね」

「あーやだ、クールぶっちゃって。 お高く止まってシラけるのよねぇ」

「なんですってこのドチビ!」

「落ち着けって愛菜、悪い速水」

「ちょっとダー様!? なんでこんなクソデカ女に謝ってるの!」



始まった…… 相変わらず仲悪いんだなこの2人。



「玄君あそこの2人喧嘩してるけど大丈夫かな?」

「大丈夫だよ遥ちゃん、2人とも楽しそうじゃん」

「え?」



あれが楽しそうとは……



「なぁ玄、集まったはいいけど何して遊ぶんだ?」



亮介がそう問いかけて来るが俺にもわからん。 今日は部活で来れない英二を抜かして亮介、明と栗田佐原カップルと俺と美子、遥に速水と木村の面々が集まった。 珍しく男女比率が同じくらいで心細くない。



「美子に聞けよ、あいつから誘ったんだし」



亮介が美子に聞いてみると……



「ほえ? 葎花何して遊ぼう?」 

「アタシ任せかよ!!」



だと思った、少し間があったのに全然考えてないんだもんな。



「にしてもチビ女、よくウチが居るのに一緒に遊ぼうなんて思ったわね?」

「ダー様が行くって言わなければ行くわけないよぉ〜だ。 ねえダー様?」



そう言って栗田が佐原に寄り掛かろうとした時背が低いのがコンプレックスかは知らんが高いヒールの靴を履いていたせいで栗田は脚がもつれ俺の方によろめいたので手で肩を掴んで支えた。



「ちょっとぉ! このラッキースケベ!! 何あたしにお触りしてんのよ!? ダー様なんか言ってやって!」



転ばないようにしてあげたのにこの始末…… まぁいいけどさ。



「え? あー気を付けろよ由比ヶ浜」

「ダー様ッ!?」



薄い佐原の反応にショックを受ける栗田、まぁ佐原が狙ってるのは速水だからそうなんだろうな。



「もぉー! 食らえクソデカミサイル!!」

「わッ!」

「え!?」



いじけた栗田は速水をドンと押して俺にぶつからせた。



「いったぁ〜」

「うえッ!? 玄ちゃん琴音大丈夫?」

「玄君!?」



美子と遥が心配して駆け寄ってきた。 大衆のど真ん中で速水に押し潰されてしまった……



「由比ヶ浜! てめぇ!!」

「は!?」



そんな美子と遥を押し除けて俺の胸ぐらを掴んで速水をチラチラと見て何故か俺を殴り付けようと佐原に迫られる。



うわぁ…… そこまでして速水にこび売りたいのかよ。



「速水! こいつに何された!!?」

「………… 由比ヶ浜って言うよりこのクソチビでしょ?」

「チッ!! 速水がそれでいいならいいけどさッ! 大概にしろよ!」



パッと胸ぐらを掴んでいた手を離された。 つーか何を大概にしろなんだ?!



「ダー様かっこいい!」

「お、おう……」



目論見が外れたようで(全然見当外れだし)大人しく栗田の元へと佐原は戻った。



「玄君怪我ない?」

「ああ、なんなんだあれ?」

「佐原君って速水さんの事好きなのかな?」

「まぁそうみたいだな」

「大丈夫だよ」

「何が?」

「玄君の方が…… か、かか、かっこいいから」

「え!? い、いや、そうかな?」



そんな唐突に見た目を褒められても困る…… それに速水はかっこいいのって別にタイプじゃないしな。 



「あれ、そういえば美子ちゃんは?」

「さっきまで居たような気がするけど。 速水見てないか?」

「確かに消えたわね」

「大食いお化けならフラ〜ッとあっちの角曲がってったわよ?」

「まったく美子は協調性ないんだから」



速水が言われた場所に行くとみんながその後に続いた。 



「行こう玄君」

「ああ」

「そ、それにしても見た目には栗田さんと佐原君ってラブラブだね?」

「ん? そうだな」



見た目ラブラブしているように見える時点でアウトだけどな!



「ああいうのって見ててこっちがドキドキしてくるよね…… 玄君もはわッ!!」

「はわッ!?」



歩いてていきなり止まった遥にぶつかり倒れないように背後から抱きとめた。 それで遥が驚いたから俺まで驚いてしまった。



こ、これは…… さっきの栗田の二の舞になると思ってパッと腕を離す。



いくら好きかもしれないって言っても受け取り方が違えば変態みたいだったし。



「ええと…… 遥さん?」

「ひゃ、ひゃい! ごめんなさいごめんなさいッ!!」

「い、いや、俺こそごめん」



変な感じになってしまったのでさっさと行こうとしたら遥に裾を掴まれる。



「あ、あの…… 玄君、夏休みだし学校みたいに毎日ってわけにもいかなくて、その…… ええと、あれ? 私何言ってんだろう…… 」



遥は急に自分の頭をポカポカと叩き出した、何言ってるどころか何してるんだお前?



「落ち着けって」

「う、うん…… ううッ」



こちらを見つめると真っ赤になって涙目になっている。 逆に落ち着かなくなった。



「ええとさ……」

「好きです」

「え?」

「私…… 玄君の事が好きです」



告白とか本当にされるとは思っていなかった俺はいきなりの遥の発言に固まってしまった。



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