意味がわかると怖い話 幽霊
俺が異変に気づいたのはごく些細なことからだった。
俺が仕事から帰ってくると消していったはずの電気が何故かついていた。
あれ?消し忘れたかな?勿体無いな。
そんな程度に思っていた。
また別の日のこと。
買い物に行って帰ってくると、暑いからとつけっぱなしにしておいたはずのエアコンが
切られていた。
おかしい。絶対つけて出て行ったはずなのに。
俺は一人暮らしだし誰にも鍵は渡してないし、一体なんで?
まさか、泥棒?こんな家に?
そう思ったが盗られたものがないどころか荒らされた形跡すらない。
疑問に思いつつも特に被害もなかったため、俺はその出来事を誰にも言わずにおいた。
その日から戸締まりを何回も確認したりしたが、同じようなことが何度かあった。
そして日を重ねるにつれ、俺の家で起きる怪現象はエスカレートしていった。
だんだんと勝手にコンロの火がついていたり、電球が割れていたりという危険なものになってきたのだ。
これはまずいと思い、俺は会社の同僚に相談した。
信じられないような現象にも彼は親身になって話を聞いてくれた。
そしてそれは幽霊の仕業ではないか、一度診てもらったほうがいいという結論に至った。
俺も薄々そうではないかと思っていた。それしかもう思い当たらないのだ。
戸締まりはしっかりしているし、毎回忍び込まれているはずがない。
俺は有名な霊能力者に家を診てもらった。
結果は霊的なものは何も感じ取れない、とのことだった。
解説
霊的なものは何も感じ取れないということは怪現象は実在する人間の仕業ということ。
「俺」は毎回忍び込めるはずがないと言っている。ということはずっと家の中にいるということか。




