2話
次に目が覚めた時にはなんか…こう、四角の箱の中に入れられて揺れていた。
どうやら檻のようになっていて、なおかつ両手足は紐で縛られており、とても逃げられるような状態ではなかった。
僕は怯え切っていた。
いったいどこへ連れて行かれるのか?また,その後どうなってしまうのか…。でもまだ諦めてはいなかった。なんとか逃げ出すことを考えていた。
ガタン!大きな音がして目の前に現れたのは巨大な怪物だった。
僕らはどうやら生贄にされることになっていたようだ。僕の周りには子供や老人まで全部で10人いた。
これならなんとか自分だけでも逃げられるかもしれない。
そう考えて、縛られている紐を食いちぎって逃げ出そうとしたのだが、なかなかしっかりと縛られている為逃げるに逃げられない。
箱が壊され、中にいた人たちは皆逃げようと足掻く。
だが縛られているものがそう早く動けるわけもなく、1人、また1人と犠牲になっていく…。
そんな中なんとかひもを解いて逃げるものも出てきて皆散り散りに逃げる。でもある一定以上の場所から逃げられないことに気づく。そう、柵が建てられているからだ。
その柵を乗り越えて逃げることに成功したものは数人だけ。
またかたまって逃げ出した。
だが喋る余裕はまだない。
皆真っ青な顔をしている。