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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

ゴブリンの恩返し

作者: 白豚

俺がゴブリンとして転生してから一年目の時に人間に村を蹂躙されて俺も死ぬところだった。人間達は村をある程度蹂躙してから去っていった。俺は死にたくないと腹から血を流しながらはいまわり意識を失った。そして、目が覚めると一人の女の子が俺を看病してくれて俺は元通りに動けるほどに回復した。なぜ人間の子が助けてくれたのかと聞くと目が見えないから気付かなかったらしい。その女の子は森に捨てられ近くの川や近くに木の実が取れたことで生きてこれたらしい。


助けてくれたことに恩を感じた俺は回復した日から食料を森に取りに行きその子が大人になるまで森で育てて大人になったらダンジョンに潜りその子の目を治す道具を探すと誓った。


10年が経ち女の子はきれいな女性に成長していて風の魔法が使えるようになり半径200メートルなら完璧に空間把握が出来るようになり最上位魔法まで使える魔導師となった。俺はゴブリンなので頑張って鍛えたおかげかAランクの魔物と同じ強さになったがこれが限界で守れる程もう強くはなかった。


「リーナ。そろそろ、着くぞ?」


そう俺が伝えると俺の方に顔を向けてリーナは笑いながら


「そう緊張しなくても私が守るってソウこれでも最高ランク冒険者だよ?」


今では、俺は守られる位置にいる。恩はまだ返せてないというのに。


「そうか、んじゃ。さっさと終わらせようか。」


この時に俺は嫌な予感がしていた。そして、俺の嫌な直感は確実に当たる。リーナには、言えないが俺は1つだけリーナの目を治す方法を見つけていた。しかし、それを実行しようとするがタイミング悪くできていなかった。今回のダンジョンに治すものがなければその方法を実行しようと思う。多分それが嫌な予感になっているのだろう。


「何を心配してるの?ソウ?」


バレたかと思ったがそうではなさそうなので笑いかけながら


「いやな、Sランクダンジョンに入るから怖いと思ってな。さぁ、行こうか。」


そういってダンジョンに先に入って進んでいく。

後ろからリーナは首をかしげながら着いてきたが進んでいくと後ろから早歩きで横に来て


「全く、怖いなら宿に居ればいいのに」


「お前だけで行かせるわけが無いだろ?」


そして、二人でいつも通りダンジョンに潜り攻略していった。





そして、ダンジョンで手に入ったのはある意味俺が必要とする物だった。


アイテム名は、魔眼の書というスクロールで魔眼を対象者に付与できるもので効果は、俺の空気中の魔力を吸収して魔力を回復できるもので魔法使いにとっては喉から手が出る程に欲しいもので更に視力を回復できる。代償も書いてあったがそれは俺がどうにかできるのでリーナに森に一緒に行って貰うことにした。


「リーナ、突然森に行きたいとかいってこめんな?」


空間把握ができるとはいえ目が見えないので移動にもストレスがかかるだろうと謝罪をして本題を切り出す。


「さて、今回手に入れたスクロールはリーナに使おうと思う。」


「ん?何が書いてあったの?いつもは売りに出すのに。」


「使ってからのお楽しみじゃだめか?悪いものでは無いからさ」


俺がそういうと、信頼してくれているのか了承してくれた。なので、さっさと止められる前に始めることにした。


「んじゃ、俺がいいというまで魔法を止めてくれるか?」


空間把握ができないようにしないとばれるのでそう指示を出すと魔法を止めてくれて俺はその瞬間にリーナの手に針を指してスクロールに血を垂らしてまずリーナが使用者であることを登録した。


次に、自身の左手首を切り落として第一の贄とする。血の匂いが行かないように俺が風下になるようにしてあるのですぐには気付かれないはず。


口には布を詰めているので声は漏れない。そして、スクロールがある程度の血を吸うと光だした。最後の工程に入る前にスクロールをリーナの腹に張り俺は自身の心臓をえぐり魔核を取り出してスクロールに吸わせるそしてスクロール発動の詠唱を唱える。


「我が血肉を用いて発動せよ。」


簡単な、詠唱だがこれで発動してくれる。


「目を開けてくれリーナ。目が見えるはずだ。」


リーナは、見えないからと常に目を閉じているが開けるように言うと目を開けた。が、俺はその瞬間には体が消滅を始めていた。魔核は命の源でそれを失ったので俺はもうすぐ消滅する。


「ソウ?なんで赤いの?消えてるの!なんで!」


「リーナ。目が見えるか。良かった・・・これで、恩は返せたか・・・」


俺は少し後悔していた。消滅する寸前に伝えれば俺なんて存在はなかったと思えただろうと消える寸前に気付いてしまった。


「ソウ!消えないで!恩なんて知らない!私を助けてくれたのもソウなのに!見えなくても良かった!貴方さえ居れば良かったのに!」


「そうか、幸せだな。けど、俺はゴブリンでお前は人間だ。忘れろ。そして、人として幸せになってくれ。それ・・が・・」


そして、俺という存在は消滅した。次の転生では人になりたいと願いながら。









「こ、こは?」


そして、第三の転生では人間だった。しかし、一つ驚いたことがあった。まぁ、おかげで幸せな人生になった

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