アジール自治区の成立
難しい交渉過程は飛ばします。
気が向いたらいつか付け足すかもしれません。
とにもかくにもユカワ・ヨウイチロウの拠点が確立しました!
俺、こと、ユカワ・ヨウイチロウは異世界に転生してきてなんとなんと自治都市の議長の座ではなくその顧問の座を得ることになった!
ここ数週間の流れを説明しよう。
ドニアのドワーフ王国で起きた貨幣偽造事件を受け、エルムード王国、ハザール王国、ラマ―ジュ帝国は貨幣の信用危機に直面していた。
貨幣鋳造技術を持たない諸国は貨幣鋳造権をドニア以外の勢力に与えなければならない状況だった。
そこで、俺は、ハユンさんたち商人ギルドに諸国の代表団との間の仲介をしてもらい、困難な交渉の果てに、エルムード、ハザール、ラマ―ジュから貨幣鋳造権を承認してもらった。
同時に、カザド・ドゥムとドロシュはアジール自治区を宣言。
アジールとは聖域とか避難区域という意味である。
すなわち、カザド・ドゥムとドロシュは難民を受け入れ、各国の介入を拒否する永世中立の自治都市連合地域となった。
この自治都市の運営は暫定的には円卓会議のメンバーによって執り行われることになった。
円卓会議のメンバーは、俺、パーカー、リリアン、システィーナ、マロンとバロン、アルティーナ、ウィッカ、ハユン、インチェル、モルグレック、そしてゴリアスである。
ゴリアス以外のメンバーはこれまで俺と協力関係にあって、さまざまな知識を持った専門家たちである。
ゴリアスはドニアのドワーフ王国を脱出し、カザド・ドゥムに帰還した元カザド・ドゥムのドワーフである。カザド・ドゥムのドワーフ王族はもう皆死に絶えてしまったが、ドニアからの脱出を率いたリーダーがゴリアスであった。
「初めまして、ゴリアス殿。私がユカワ・ヨウイチロウです。どうぞよろしくお願いいたします。」
「ユカワ殿、私はゴリアス。ドニアからカザド・ドゥムのドワーフたちを率いてきたものだ。我々を迎え入れてくれたこと、そしてカザド・ドゥムを奪還してくださったこと感謝の念に堪えない。」
「ここまでの旅は大変だったことでしょう。ですが、ここに到着されたからには皆さんの身の安全と生活は私が保証いたします。どうぞご安心なさってください。」
「ありがとう。本当に、ありがとう・・・」
ゴリアスはそれを言うと涙を流してぐっと唇をかんでいた。
円卓会議の仕事は主に3つ
1つ目は貨幣の鋳造管理。これは諸国から委託されたものであり、同時にこのアジール自治区の財政管理である。これを担当するのはパーカーさんとハユンさん。ハザール王国で王国の財政管理の経験があるパーカーさんと商業ギルドの代表で大商会の会頭であるハユンさんに任せることになった。
2つ目は住民の生活と産業の振興。これはリリアン、マロンとバロン、インチェル、モルグレック、ゴリアスが担当する。
リリアンはもと王女なのでそれなりの行政知識を持っている。マロンとバロンは商人として産業振興。インチェルとモルグレックはカザド・ドゥムとドロシュの再建に携わった知識を生かしてインフラ面。そしてゴリアスにはアジール自治区への移民や難民の受け入れの管理をしてもらうことにした。
3つ目は教育。システィーナ院長、アルティーナ先生、ウィッカ先生、そして冒険者ギルドのギルマス、ルドルフが担当してくれることになった。
教育は非常に重要だ。この世界では子供の多くが大人の仕事を手伝っている。だが、やはり最低限の計算や読み書きはできたほうが良い。それに、才能の発掘のためにも学校が必要だ。だから、孤児院の運営経験があり、さらにエルムード王国のアカデミーで教えていた先生であるアルティーナ先生やウィッカ先生を中心に学院の整備を行うことになった。
円卓会議の議長は元王族のリリアン。俺はその顧問ということで、わりと自由にいろいろ動けることになった。
それぞれの担当範囲に入らないことを担当する雑用係でもある。
ただ、その方が好都合なので喜んで引き受けることにした。
さてこれで俺の活動基盤はかなり整ってきた予感がする。
次は何をしよう?
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