クレトのタマゴ探し
Long time no see...!
お久しぶりです。
執筆を再開します。
楽しみに読んでいただいていた方、長期間無断で休載してしまい申し訳ありませんでした。
本業の方が忙しく書く暇がありませんでした。
徐々に続きを書いていこうと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。
俺はクレト。狼人族の孤児だ。
今日はヨウイチロウとパルと共に狩りに来た。
さっきまで一緒にいたが、今は別行動をすることになった。
俺が騎乗しているアンヴァルの名はシュヴァルツ。
つややかな黒毛のアンヴァルだ。
「シュヴァルツ、狩りもしたいんだが、俺としてはパルみたいにタマゴを見つけたいんだよなぁ。どこかいいところ知ってないか?」
「タマゴ?そうだなぁ、この近くならランドドラゴンの巣があった気がするよ」
「ランドドラゴン?どんな魔物だ?襲われて殺されたりしないよな?」
「うーん、体長は3メートルくらいの小型のドラゴン種なんだ。ただし、性格はそれほど凶暴ではないし、何もしなければ穏やかな性格をしてるよ。それにドラゴンだけど飛ばないよ。かなり体力があってアンヴァルの僕たちほどではないけどかなり速く走ることができるよ。」
「面白そうな魔物だな。その巣に連れて行ってくれるか?」
「いいよ!じゃぁいこう!」
シュヴァルツの背に乗って俺は森の中を駆けて行った。
しばらく木々の間を駆け抜けると目の前が開けてごつごつとした岩場に出た。
遠くには茶色の崖が見えている。
そして何より茶色や黒、少し青みがかかった緑色をしたランドドラゴンがいっぱいいた。
「ついたよ~」
「シュヴァルツ、ランドドラゴンここに一体何体いるんだ?」
「そうだね、大体60体くらいじゃないかな?」
「もしタマゴを盗んだらどうなる?」
「そりゃぁ怒って追いかけてくるだろうねぇ」
「うーん、困ったな、何かいい方法はないか?」
「ランドドラゴンは子育てをするけど、実は1つの家族につき1体しか育てないんだ。卵は5,6個産むんだけど、その中から一番最初に生まれた子供だけを育てる習性がある。」
「ほかのタマゴはどうなるんだ?」
「ほかのタマゴはたいてい見捨てられるんだよ。子供が孵ったら親子で巣をさっさと離れてしまうんだよ。」
「見捨てられた卵はどうなるの?」
「運が良ければ孵化するけど、たいていは親子が離れた後に残されたタマゴはほかの魔物の餌になることが多いみたいだね。」
「だったら、その卵を拾ったらうまくいかないかな?」
「それはいい考えかもしれない!」
「ほかのランドドラゴンが襲ってきたりしないかな?」
「それは心配いらないよ。彼らは自分のタマゴのことしか気にかけてないから。この営巣地にももういくつか親子が旅立って空になってる巣があるみたいだね。ほら、あそことか」
シュヴァルツが鼻で指した先には確かにいくつかの割れて魔物に食い荒らされたようなタマゴが残っている巣がある。
「じゃあ、今からまだ魔物に食べられていない、見捨てられたタマゴを探すことにする!」「じゃぁ、僕はここで待ってるから頑張って!」
それから俺はおずおずとランドドラゴンの営巣地に近づいた。
何体かのランドドラゴンがこちらをぎょろりとにらんできたが、襲ってくる気配はない。
岩場にある空になった巣をいくつか見た後で、ようやく空になった巣の中に無傷のタマゴが5つ残されている巣を見つけた。
「よしっ見つけたぞ!にしても大きなタマゴだな。どうしよう、手に抱えて持って帰るわけにもいかないし…」
しばらく考えたが、こういう時はヨウイチロウを呼ぶのがいい気がする。
なので、指笛を鳴らしてここに車で乗ってきて、今は上空を旋回しているワイバーンを呼ぶ。
そしてヨウイチロウにこのランドドラゴンの営巣地まで来てくれるように伝言を託した。
数分後・・・
「クレト―、なにかあったか~?」
上空からワイバーンのミラーに乗ってヨウイチロウが飛んできた。
「ヨウイチロウ!ランドドラゴンの見捨てられたタマゴを見つけたんだ!でも大きいし数も多くて持ち帰れなくて手伝ってほしくて。」
「なるほど、面白いタマゴを見つけたな、クレト!お手柄だ!」
「お手柄?」
「フフフ、クレト君、このランドドラゴンたちを見て、何か思いつかないかね。ランドドラゴンと言ったら馬車ならぬドラゴン車に使えそうじゃないか。」
「ヨウイチロウ、目がお金のことを考えるいやらしい目になってるぞ。また何か新しい商売を思いついたのか?」
「ランドドラゴンを繁殖させてドラゴン馬車で運送業をやったらなかなか儲かりそうじゃあないか。」
「まあ、ヨウイチロウがどんな商売しようとかまわないけど、とりあえずタマゴを運ぶの手伝ってよ!」
「ああ、喜んで協力するぞ!」
それから、俺とヨウイチロウは卵をヨウイチロウが開いたディメンションホールにそっと回収していく。
その後、この営巣地に残された別の巣からもいくつかのタマゴを回収した。
合計で回収した卵の数は30個ほどにもなった。
その中にひときわ大きく黒々としたタマゴがあった。そのタマゴの表面には銀色の奇妙な模様があり、他のタマゴとは明らかに様子が違う。
「なあ、ヨウイチロウ、このタマゴほかのタマゴほかのと様子が違うみたいなんだけど、何かわかるか?」
「うん?ランドドラゴンのタマゴじゃないのか?よくわからないが一緒に持って帰ろう。それはクレトが面倒を見てくれ。ほかのタマゴは俺が管理しとく。」
「わかった!」
ということで俺はとうとう念願のタマゴ、それも他のタマゴとは様子の違う特別な魔物のタマゴを手に入れたのだった。
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