材木屋:ギガビーバー
早く放置して、放置している間に水の都ドロシュが復興していてほしい…
カザド・ドゥムももちろん進めます。
でももう少しお待ちください。
「おーい、サルヴァドール、いるか~?」
俺は今日、サルヴァドールたちギガビーバーが一時的に暮らしているダイロンの森に来ていた。
「ここだ、ここだ、ヨウイチロウ!今日は何の用だ?」
「サルヴァドール、準備が整ったから新天地に連れて行こうと思ってね。」
「おっ、それは楽しみだ。用意はできてるぜ。」
ここ数日で、スライム、アバドンゴーレム、ペトスコスによる輸送、ドロシュの設計図など本格的な再建工事を始動する準備がほとんど完了した。
あとは、サルヴァドールたちギガビーバーをマノーク川に連れて行き、ドロシュとカザド・ドゥムの間にあるトレントの森から木材を切り出してもらえば資材もそろう。
なので、今日はギガビーバーたちの引っ越しである。
「じゃあ、サルヴァドール、仲間を集めてくれるか?」
「おう!」
数分後、俺の目の前の湖には茶色の水にぬれた毛皮の塊がたくさん浮かんでいた。
「親方、こちらさんがご主人様ですか?」
「そうだ、今からトレントの森に連れて行ってくれるぞ」
「おっ、トレントの森っすか!腕が鳴りますね~」
「皆さん、よろしく頼みます。」
「では転移しますよ!」
親方であるサルヴァドールとその子分であるギガビーバーたちとともに俺はマノーク川のほとりにあるトレントの森に転移した。
「おお、すごいっす!ホントに一瞬でしたね。」
「では、今日からこの周辺のトレントの森で好きなだけ伐採してくれて構いません。切り出した木材はあちらの船着き場に積んでおいてください。」
「うぉ!ゴーレムがいるっす!親方!」
「あのゴーレムが皆さんが用意してくれた木材を運んだり加工したりします。」
「なるほど。わかったぜ、ヨウイチロウ。ところで、あそこにいる目つきの悪いワニ公はなんだ?」
「ああ、あれは木材を運搬する小舟を引くペトスコスですよ。仲良くしてくださいね。」
「ペトスコスかぁ、襲ってきたりしないんだな?」
「大丈夫です。」
「なら、まあ、仲良くやるか。」
「それと、マノーク川の両岸に広がっているトレントの森はギガビーバーのあなた方の管理下に置くつもりなので、好きなように開発してください。できればついでに水路網を何本か用意してもらえると嬉しかったりします。」
「わかった、水路も作るよ。確認なんだが、俺たちはギガビーバーだから、ダムも作りたい。それもいいんだよな?」
「ええ、もちろん、ダムづくりに必要なトレントの木材まで供出しろとは申しません。」
「親方、これってかなり好条件なんじゃないっすか?指定量の木材を供給する限り、好きなだけトレントを伐採していいうえ、ダムも作り放題ってことですよね?」
「その通りだ!ヨウイチロウ、後は任せてくれ。何か要望があったらいつでも応じるぞ」
「サルヴァドール、ありがとう。じゃあ、後はよろしく。」
ギガビーバーたちはすぐさまトレントの森に向かってマノーク川を泳いでいった。
数分後森からはギガビーバーに齧られたトレントたちの断末魔の叫びが聞こえてきた。
ギガビーバーはトレントの天敵である。
人間がトレントを討伐しようとするとかなり厄介だが、ギガビーバーたちをもってすれば楽勝なのである。
トレントは木材としては非常に優れている。
魔力を宿したその幹や枝は様々な用途に用いることができる。
もちろん、優れた建築資材でもあり、それをタダで手に入れることができるのだから素晴らしい。
トレントは繁殖力が強く、放っておくとどこまでも森が拡大するから、ギガビーバーにその管理を任せることで、半永久的に良質な木材を供給し続けてくれるはずだ。
さて、俺は次はドロシュに戻らねば。
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