運河の整備
お久しぶりです。
いつも読んでくださりありがとうございます。
最近忙しいので今後もこんなかんじでスローペースの投稿になると思います。
申し訳ありません。
「では、相談の続きなのですが、真っ先に手を付けたいのが運河と港、船着き場です。」とインチェルさん。
「私も賛成です、まずは物資の輸送網を整えねばなりませんからね。」
「魔物のスタンピード以前に使われていたマノーク川の水運を利用した運河網を復活させるところから始めるのが良いだろうな。」とモルグレックさん。
マノーク川はミストラル山脈に源流があり、一年を通じて水量が豊富である。
以前はカザド・ドゥムで産出したり加工されたりした製品がマノーク川を下ってドロシュ港から輸出されていた。
カザド・ドゥムとドロシュの再建のためにはまずはこの運河網から復活させ、石材や木材を自由に運搬できるようにすることが重要だ。
「通常だと大規模な運河網を復活させるのにどれくらいの時間がかかりますか、インチェルさん?」
「カザド・ドゥムとドロシュの間の運河となると数年がかりになりかねませんが、ユカワ殿の魔法のお力を借りて、さらにゴーレムの労働力を駆使すれば大幅な短縮が可能と思われます。」
「具体的には運河の再建はどのようなことをするのですか?」
「とりあえずはかつての運河を埋めてしまっている土砂を除去しなければなりません。」
「それは厄介そうな仕事ですね。でも、待てよ、あのスライムたちを使えば何とかなるかも。」
「スライムですか?」
「ええ、ストーンスライムから進化した、サンドスライム、マッドスライム、あとゴミを吸収するスカベンジャースライムあたりを投入しましょう。」
「それで何とかなるのですか?」
「まあ、やってみましょう。ダメそうなら、私の魔法を使えばいいのです。」
というわけで俺たちはサンドスライム、マッドスライム、スカベンジャースライム、そしてスライムの活動を活発化させるベヒモスの血液を材料にしたポーションをもってドロシュの運河沿いに転移した。
「ユカワ殿、先ほどからあちらこちらへ転移しておりますが、こんなに転移魔法を駆使して残存魔力は大丈夫なのですか?」
「ご心配いりません。さ、始めましょう。」
俺は手持ちのスライムたちに活性化ポーションを振りかけてから運河に投入していく。
以前広域の浄化魔法を使ったから水はきれいなのだが、長年たまった砂礫が運河をすごく浅くしてしまっている。
このままでは使い物にならない。
水底についたスライムたちはそれぞれもぞもぞと砂の中に潜っていく。
数分が経過したところで目に見えて変化が現れた。
水底がどんどん陥没していったのだ。
それもちょうどスライムの大きさピッタリの陥没穴がいくつか現れる。
狙い通りに行ったようだ。
「ユカワ殿!これはスライムの仕業なのですか!」
「ええ、サンドスライムやマッドスライム、スカベンジャースライムたちが水底に溜まっている砂や泥を吸収して除去しているんだと思います。」
「これはすごいです!」
「スライム様様ですね。」
「ついでなのですが、アバドンゴーレムをさっそく使ってみませんか?」
「え?ゴーレムですか?」
「はい、スライムたちはたぶん勝手に増殖してくれるので運河の方はじきにきれいになると思うのですが、街中の清掃をゴーレムとスライムを使ってやってはどうかと思うのですが。」
「なるほど。いい考えですね。でもそんなにどんどん使って大丈夫なのですか?」
「問題ありません。再建工事を急ぎたいので。」
「わかりました。」
というわけで、数十体のアバドンゴーレムに指令を出してドロシュの町中に放出する。
そして、さらに町中の植物をきれいに整えたり、余計な雑草や蔦を取り除いたりするためにプランツスライムと苔スライムを投入することにした。
この緑色のスライムは農園に放していた間に園芸のスキルを上達させて、庭造りができるようになっていたのだ。
この町の緑化もスライム任せでやろう。
「ユカワ殿は本当に多種多様なスライムをお持ちですね。さすがスライム研究者です。」
「いえ、そんなことはありません。けれども、最近思うのは、私は研究者というよりもむしろ、スライムコレクターなのかもしれません。スライムの進化実験などずいぶん適当にやってしまっているので。」
「スライム研究者であれ、コレクターであれ、どちらでも構いませんよ。」
「そうですね~。」
手持ちのスライムを投入して放置することで運河の再建は何とかめどが立ちそうな雰囲気になった。
さて、次は何をしなければならないのだろうか。
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