ストーンスライムとギガビーバー
巨大なビーバーが器用に木材加工をしてくれます。
氷河期にはジャイアントビーバーという動物がいたそうです。
今回のギガビーバーは魔物です。
「まず、石材についてですが、ストーンスライムを使ってその鉱滓から作り出します。」
「スライムが石材を?」とモルグレックさん。
「はい、正確に言うと、数種類のメタルスライムを使って鉱滓から金属類を除去した残りかすをストーンスライムがまとめて石材にしてくれるんですよ。」
俺は亜空間収納からストーンスライムが作った石材を取り出す。
「どうですか、これなら十分使えそうではありませんか?」
「これはすごい!これが鉱滓の残りかすからつくった石材なのか?十分すぎるほどの品質だな。」
「それは良かった。ではそちらはもうすでに進めておりますのでご心配なく。」
「そうなのか!もう手を打っておられたとは。」
モリアの魔物掃討作戦をした数日後には鉱滓の山に手持ちのメタル系スライムとストーンスライムを放しておいたのだ。
一週間ほどたって様子を見に行ったらかなり進展していて、ストーンスライムはかなり増殖して残りかすから合成したと思しき石材もかなりの量がたまっていた。
「では、ユカワ殿、木材の方はどうなさるのですか?もう、何か手を打たれたのですか?」
「それについてはこれからです。インチェルさんはギガビーバーという魔物をご存じですか?」
「ん?ギガビーバー?・・・あっ!あのギガビーバーですか!」
「そうです。思い出されたようですね。」
「ギガビーバーといえばトレントの天敵ですね。強靭な前歯でガシガシとやられてはさすがのトレントもひとたまりもない。」
「そのギガビーバーを先日十数頭テイムしてきたばかりなんです。」
「しかし、ギガビーバーはその巨体と攻撃的な性格からなかなかテイムしずらいと聞いていたのですが、どうされたのですか?」
「魔の森の北の方にギガビーバーが多く暮らす湿地があるのですが、そこで今年は例年以上に増えすぎまして、縄張り争いが起きていたので新たな土地を提案したらすんなり乗ってきたんですよ。」
「は!?」
「いえ、ギガビーバーはなかなか頭のいい魔物でして、念話が通じて幸いうまくいったのです。いま、第3階層のダイロンの森にいますから少し見に行きますか?」
「よろしいのですか!ぜひ見てみたい。」と少し興奮気味のインチェルさん。
俺たちは第3階層ダイロンの森に移動した。
「主殿、ここは木が豊富にあって素晴らしいぞ!。」
「やあ、サルヴァドール。ごきげんよう。」
俺がダイロンの森に到着するなり声をかけてきたのはギガビーバーのサルヴァドール。
テイムした十数頭の親分的な存在だ。
「おお!ギガビーバーがこれほどなついているとは。それにやはり巨大ですなぁ。」とインチェルさん。
そう、ギガビーバーは体長が4メートルほどもある。
子供でも1メートルくらいある。
まさにギガビーバーの名にふさわしい。
「それで、頼んでおいた材木は用意できているかな?」
「ああ、こんな感じでどうだね?」
「うん、なかなかいい感じだね。インチェルさん、いかがですか?」
「ユカワ殿、それにサルヴァドール殿、うまく加工されています。これをサルヴァドール殿たちギガビーバーだけでやったのですか?」
「ああ、エルフのお兄さん、俺たちギガビーバーは木材の加工にかけては魔物の中で右に出るものはいないくらいの腕前だぜ。」
ギガビーバーのサルヴァドールが自慢げに話す。
しかも、ギガビーバーの凄いところは巨体を生かして木材の伐採から加工までの速度が並外れている点だ。
「サルヴァドール、近日中に以前話したトレントの森に仲間ともども連れて行くから、もうしばらく待っていてくれ。」
「おう!待ってるぜ。」
というわけで、俺たちはまたもといたリビングに戻って話の続きをしたのだった。
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