港湾都市ドロシュ
短めです。
200頭を超えるインフェルノウルフの大群とイヴィルアイたちを連れて屋敷に帰る前に、もう一つやらねばならないことがある。
モリアの南門から湾の方に延びる道の先にある、かつての港湾都市ドロシュ。
ドロシュは湾の中にあり天然の良港だったが、モリアで魔物のスタンピードが発生した余波で魔物の襲撃に遭い放棄された。
都市内部には水路が張り巡らされており、美しい水の都としても有名だった。
しかし、それが裏目に出て今では濁った水の中に無数の水生魔物が住み着いてしまっている。
今では水の都も廃墟である。
こちらにも魔物の駆除のためにブラックホールツリーを使いたいところだが、水中には使えないので、魔法を普通に使う。
そして、水生魔族といえば、まだほとんど捕まえたことがないのでこの機会を逃すわけにはいかないと思い、計画を詰めていた数週間のうちに屋敷の第12階層に転移先を用意した。
そう、サリーが管轄することになる養魚場だ!
養魚場は名前として少し微妙な気がしたので、アクアリウムとした。
屋敷の地下第12階層はアクアリウム。
この湾内に生息する魔物の多くを、少なくとも凶悪な魔物はすべて、屋敷のアクアリウムに転送する。
これほどの規模での転送魔法はやはり一人では不安定になりかねなので、屋敷からワイバーンに乗った子供たちを呼んできておいたのだ。
ある程度の汚れはいいが、ここはモリアから流れてきた汚れもありかなりひどい有様なので転送前に湾全体と都市を包含する超広域浄化魔法ピューリフィケーションを施す。
もう準備は整っているので、俺もバンから降りてミラーに乗り換える。
「よし、みんな準備はいいか。始めるぞ!」
「やっと出てきた~!まったんだよ~ヨウイチロウ!」
「サリー待たせて悪かったな。これでようやくサリーのアクアリウムの魔物が用意できるよ。」
「なんか凶悪そうな魔物が多そうなんだけど、ま、それでも楽しみ!」
以前ベヒモスを集団で転送したときのように今日も多重魔法陣の出番だ。
ピューリフィケーションとテイムと精神安定魔法と転移魔法と…
上空を旋回するワイバーンに乗った子供たちを起点に魔法陣がそれぞれ展開する。
何層もの魔法陣がそれぞれ異なる光を放ちながら完成したら・・・
「多重魔法陣発動!」
その瞬間周囲は光に包まれ湾内とドロシュ港から魔物たちの姿は消えたのだった。
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