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異世界転生スライム研究  作者: ユラユラ
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イヴィルアイ・インフェルノウルフ・ブラックホールツリー

奪還成功。

先日の会議から数週間。

それぞれがいろいろ動いた結果、とうとうモリア奪還の作戦を開始するところまでこぎつけた。


ヴァンダールヴルさんや先代が残した資料を基にかつてのカザド・ドゥムの構造を分析してどこに魔物転移用のわなを仕掛けるかを決めた。

結局、モリア最深部にある玉座の間に設置することにした。


というわけで俺は今日単身モリアに侵入している。

ミストラル山脈の岩肌をくりぬいて作られた巨大なモリアの南門をくぐった。

精緻な文様が彫り込まれた石の巨大な門には枯れた蔦がまとわりついてまさに廃墟といった感じだった。

ここまで来るのにはミラーに乗ってきたが内部には単身で乗り込んだ。


そしてさっそく強力な助っ人となる魔物を2種類テイムした。

「よし、バン、ズズを追って玉座の間まで乗せて行ってくれ!」

「うっす!」


俺の指示にこの軽い返事をしたのはインフェルノウルフのバン。

ちなみにインフェルノウルフはこのモリアに住み着く魔物の中でも上位の存在で、真っ黒な毛並みの巨大な狼型魔物だ。

魔の森のフォレストウルフよりも体躯は立派だ。


加えて、バンに追うように指示したのはイヴィルアイのズズだ。

イヴィルアイは集合的知性を有しているらしくこのモリア中に散らばっているイヴィルアイたちで視覚を共有できるらしい。

見た目は巨大な一つ目が浮かんでいるグロテスクなものだが、有用性はかなり高い。

モリアにはオークやオーガ、ゴブリンといった邪悪な魔物があふれているからそれらを避けながら進む最短距離をイヴィルアイのズズに案内してもらう。


モリアの内部を進むにつれて周囲を駆けているインフェルノウルフが徐々に増える。

「俺っちの部下っす!ご主人様を玉座の間までお連れするっす!」

とのことで、俺は今、どんよりとよどんだ腐臭のする空気を切り裂きながらバンの背にまたがって地下迷宮を進んでいる。


ドワーフの王国跡地だけあって内部には巨大な地下空間が広がっている。

回廊があちこちに張り巡らされ、地下宮殿と呼ぶにふさわしい壮大さだが、長年魔物の巣窟になっていたせいで汚れや痛みも激しい。


周囲のインフェルノウルフが行く手を阻む雑魚の魔物を駆逐する。

俺は少し大きめの魔物がいたらライトニングなどの魔法を使って吹き飛ばしながら進む。

今日はスピードが肝心なのだ。

最深部の玉座の間にブラックホールツリーを設置するのが目的なのだから。


ブラックホールツリーとは屋敷の地下11階層、常闇の神殿で育てられている闇魔法で作られた木である。

この木は一種の魔法で、本物の木ではない。

しかし、本物の木を上回る凄い速さで増殖成長する。

糧にするのは魔物の瘴気。

邪悪な魔物が発する瘴気を吸収して成長するのだ。

このモリアはまさにその成長にもってこいの場所である。

そして、ブラックホールと名前についているように魔物を吸い込む。


ブラックホールツリーは成長するとたくさんの実を落として増殖する。

その過程で周囲にいる魔物を吸い込むのだ。

吸い込まれた魔物はどこに行くかというと、今回は屋敷の地下11階層常闇の神殿に転送される。

なぜかというと、俺が今日持ってきているブラックホールツリーの苗木は屋敷のブラックホールツリーから分裂したもので、魔法でつながっているからだ。

そして、常闇の神殿に送られた魔物たちはブラックホールツリーに瘴気を吸われ続けながら生き続けなければならない運命を背負うことになる。

まさに飼い殺しである。


とかなんとかやっていたらあっという間に最深部の玉座の間に到着した。

そこでは先行したインフェルノウルフたちによって魔物の虐殺が行われていた。


「ご主人、つきましたっす!」

「よし、バン、ありがとう。」

「ズズもありがとう!」


バンとズズに礼を言ったらさっそく苗木を玉座の間に設置する。

赤黒い炎を吹いている闇魔法の魔法陣の中心に設置し、魔力を流すと見る見るうちにブラックホールツリーは成長し始めた。


「よし、バン、ズズ、お前たち仲間を連れてここを脱出するぞ。早くしないと吸い込まれてしまうからな。」


「マジっすか!」


今来た道をとんぼ返りすることになるとは思っていなかったらしいが、素早く身を翻してバンが走り出した。


ズズに案内してもらいながら帰り道を進むが先ほどよりも敵の魔物の数が多い。

後ろからはブラックホールツリーがその根と枝葉をぐんぐん伸ばして迫ってくる。

これってかなり危険かも。


バンの背中の上から前方に魔法陣を複数展開してファイヤアローを放ちつつ進路をふさぐ魔物を吹き飛ばしていく。


前からも後ろからも、炎に焼かれたり闇魔法の枝葉に絡み取られたりする恐怖に絶叫し咆哮をあげる魔物たちの声をききながら、俺たちは無事、モリアの南門から脱出したのだった。


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