カザド・ドゥム(ドワーフの館)
お久しぶりです。
突然ですがモリア奪還編です。
今日はラガドの街の猫のしっぽ亭に来ている。
会食用の部屋には俺、冒険者ギルドからギルマスのルドルフ、商人ギルドからギルミスのハユン、魔法使いのアルティーナ先生、錬金術師のウィッカ先生、マロンバロン商会のお2人、パーカーさん、そしてドワーフの鍛冶職人ヴァンダールヴルの9人が集まっている。
今日の議題は魔物のスタンピードで魔窟となっているモリアことかつてのカザド・ドゥム(ドワーフの館)だ。
「今日はお集まりいただきありがとうございます。今日はモリア奪還について相談をしたくお集まりいただきました。」
「ユカワ殿、本当にモリアの魔物を駆逐するつもりなのか?」と半信半疑のヴァンダールヴルさん。
「はい、そのつもりです。」
「先日のアバドン討伐の成功もあるし、ユカワ殿ならできるかもしれんぞ、ヴァンダールヴル。」とルドルフ。
「具体的にはどんな構想を持っているのかね?」とアルティーナさん。
「モリア内の邪悪な魔物をすべて私の屋敷の地下第11階層、常闇の神殿に転移させます。」
「それで?」
「魔物を駆逐したのち、モリアの浄化を行い、再び世界三大鉱山都市の一角として再建するつもりです。」
「あの、ユカワ様、旧ドロシュ港はどうされるおつもりで?確かモリアからあふれた魔物が押し寄せてあちらも放棄されたと記憶しておりますが。」とハユンさん。
「モリアを再び栄えさせるためには積出港のドロシュ港も再生せねばなりません。それにドロシュは放棄される以前は美しい水の都として有名でしたから、もちろんそちらも回復するつもりです。」
「ユカワ殿、エルムード王国は何か言ってこないですかな?」とパーカーさん。
「恐らく大丈夫だと思いますよ。放棄してかなり時がたっていますし、今の王は支配権をよこせと言ったりするほどの愚人ではありません。」とウィッカさん。
「モリアとドロシュを回復して、そこにはドワーフ王国を再建するのか?カザド・ドゥムと呼ばれた時代のドワーフ王族はもう残っておらんぞ。」とヴァンダールヴルさん。
「王国を再建するつもりはありません。しばらくは私が中心となって再建を行いますが、ある程度住民が集まったら自治都市化するつもりです。」
「あれだけの規模の、それもかつては国家だった場所を復活させるには相当な労働力が必要だと思うが。」とルドルフさん。
「それについてですが、まず、労働力の心配は不要です。」
「なぜじゃ?」
「先日のアバドン討伐で大量の魔石が手に入りました。それをもとに優秀なゴーレムが手に入ったんです。それも大量に。」
「なんじゃと!?」
そう、先日のアバドン討伐で俺は思いがけず数えきれないほど膨大な量のアバドンの魔石を手に入れた。
マジックスライムに精製させたところ思った通り小粒の魔晶石をたくさん作ることに成功。
その魔晶石とアバドンの死骸から見た目もそれほど悪くない優秀なゴーレムを作ることができたのだ。
もちろんウィッカさんに少し手伝ってもらった。
さすが稀代の錬金術師だけあって頼りになった。
「ルドルフ、ユカワ君と私sがアバドンからつくったゴーレムがあれば都市の一つや二つ数週間もあれば再建できるわ。」とちょっと自慢気なウィッカさん。
「そんにゃことできるなんて常識はずれすぎますにゃ・・・」と唖然とつぶやくマロンさん。
「資材については多少困難がありましょうから、そこは、ハユンさんとマロンバロン商会さんを頼りにしたいのです。」
「ホントですかにゃ!そんなビッグなビジネスチャンス逃すわけにはいきませんにゃ!」とバロンさん。
「私も、そのお話ぜひ乗っからさせていただきます。」とハユンさん。
その後、勢いに乗って喧々諤々の議論を尽くした。
その中でいくつかのことが決まっていった。
たとえば、モリアとドロシュ再建のため、パーカーさんとヴァンダールヴルさんの知り合いのエルフとドワーフの建築マニアを紹介してもらうことになった。
また、エルムード王国の王宮にこのことを伝えるためにアルティーナ先生が学園のつてで連絡を取ってくれることになった。
そのほかもろもろ決まってモリア奪還作戦は始動したのだった。
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