フローティングペンギン:ペンペン
前回のお話いまいちでしたかね。
今日はその反動です。魔物のタマゴとりあえず1個回収しました。
あと名前が安直ですが、安直でもぴったりくる名前ってあると思います。
朝起きてダイニングに向かうとペンギンが浮かんでいた。
え?
いろいろ間違っている光景に疑問が次々浮かぶ?
屋敷にペンギンいたっけ?
ペンギンって宙に浮くんだっけ?
しかもなんか優雅に空中を泳いでるっぽいんだけど?
「おはようございますヨウイチロウ様。」とミユ。
「おはようミユ。」
「朝食はこちらにご用意しております。」
「ありがとう。」
ミユと何の変哲もない朝の会話が交わされる。
ねえ、ペンギンは?
「ヨウイチロウ様、今日はハニートーストをご用意いたしました。」
「うん、おいしそうだね。」
「ハニービーから分けてもらった蜂蜜です。とても爽やかな香りをお楽しみいただけます。」
「うん、いただこう。」
まだミユはペンギンに触れない。
ペンギンは目の前のテーブルの上を優雅に漂っている。
どうしよう。
俺から聞いた方がいいのだろうか。
「ねえ、ミユ。ちょっとこの空間に変な生き物がいるようなんだけど。」
「お気づきになりましたか?」
「いや、お気づきになりましたかって、いったいぜんたいこの空飛ぶペンギンは何者!?」
「これはペンギンではございません。フローティングペンギンのペンペンです!」
にこやかに胸を張ってミユが宣言する。
「あの、もう少し詳しく説明してもらえるかな?」
「ヨウイチロウ様はもう忘れておいでのようですが、先日アンヴァルを追い詰めた崖下で魔物のタマゴを拾いましたよね?」
「そういえば!あのタマゴ、孵化器に入れたはずだけど・・・もしや?」
「はい、そのもしやです!ついにそのうちの一つが孵化したんです!。」
「おおおお!じゃあ、このフローティングペンギンとやらはあのタマゴから生まれたのか!」
「わたくしは最近毎日早朝、赤ちゃんまだかなぁ、まだかなぁ、とタマゴの状態を確認していたんです。そして今朝ついに私がじっと観察していたその場で、このペンペンが誕生したんです!」
「ええええええええええ!おめでとぉおおおお!」
「というわけで、このフローティングペンギンのペンペンはわたくしの従魔として飼わせていただきたいのですがよろしいですか?」
「はい、かわいがってあげてください。」
「ありがとうございます!」
こうしてフローティングペンギンのペンペンはミユの従魔となった。
よく観察するとこのフローティングペンギン、生まれたてのはずなのにツルッツルだ。
ペンギンの幼鳥といえば灰色のふわふわの羽毛のイメージがあったので少し意外。
そのことをミユに聞いてみると。
「生まれときはそうだったんですよ。でも、わたくしがこちらに連れてきて食事の用意をしている間に食糧庫にあったお魚をつまみ食いして気づいたときにはこんなにたくましい姿に成長していたんです!」
「成長速度、速過ぎでしょ。」
「こちらが成長する前にまとっていた羽毛です。ふわふわですよ。」
といってミユが拾い集めたであろう羽毛を見せてくれる。
純白の綿毛のような羽毛である。
これをまとっていた姿を見てみたかった。
「ミユは、この純白の羽毛に包まれたペンペンを抱っこしたの?」
「もちろんです。それはもうふわふわで気持ちよかったですよ。」
「羨ましいなぁ。」
俺たちがそんな会話をしている間もペンペンはダイニングテーブルの上をくるくる回転したりパタパタ羽を動かしたりして飛んでいる。
飛んでいるというよりも浮かんでいるという表現がより近い。
こんな面白い魔物が手に入るんだったら、魔の森でもっと魔物のタマゴを探してみようか。
何はともあれ、かわいらしい仲間が加わって屋敷はますますにぎやかになるのであった。
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