蝗害危機
蝗害と読みます。バッタは漢字で飛蝗。虫の皇帝。
最近アフリカでちょうど発生していますよね。
インド洋のサイクロンが2つもアラビア半島に上陸し、例年にない大雨を降らしたせいで、サバクトビバッタが大量に孵化してしまったそうです。
殺虫剤を散布して対処するそうですが、すでに深刻な被害が出ているそうです。
異世界で殺虫剤を使うのは嫌なので魔法で処理します。
それと、新しいキャラのハユンについてですが、女性なのでギルドマスターではなく、ギルドミストレスとしました。コンサートマスターも女性の場合はコンサートミストレスと呼びますから間違ってないはずですが、ちょっと聞きなれませんね。次回以降ギルミスと省略したいと思います。。
ジェンダー平等な異世界を目指します。
今日俺はラガドの街の冒険者ギルドに来ている。
そして、ギルマスの執務室にいる。
その部屋の中にはギルマス、俺、アルティーナ先生、ずいぶん前にお世話になった商人ギルドの若い女性職員がいる。
「ユカワ殿、こちらは商人ギルドのギルドミストレスのハユンだ。」
「お久しぶりです、ユカワ様。商人ギルドのギルドミストレスのハユンと申します。」
「えッ!先日お伺いした時は普通の職員さんかと思ってしまいました。商人ギルドのトップだったんですか!」と俺。
驚かずにいられようか。
前回会ったときは通常の事務職員と同じように働いていたのだから。
「そうなんです。あの日はたまたま現場の職員が足りなくて助っ人で入ってたんですよ。」
「これは失礼しました。」
「いえいえ、かまいませんよ。あの時はちゃんと名乗ってませんでしたから。」
「ハユンさん、君はルドルフと比べるとずいぶん若くしてギルドのトップになったんだね。」とアルティーナさん。
「ええ、これでもかなり手広く商売をさせていただいています。」とハユンさん。
「そうなんじゃよ、ハユンはかなりのやり手でな。王都にも商会の店舗を構える大商会のトップじゃぞ。」
「それはすごいですね。」と俺。
「ユカワ様はマロンバロン商会とかなりお取引がおありのようですが、今後はうちの商会とも是非。」とにこやかにハユンさん。でもちょっと目が怖い。
「ええ、もちろんです。今後ともよろしくお願いします。」と俺。
「それで、今日このメンバーで集まった理由なんですが、私のもとに緊急に対処が必要な情報がもたらされまして。」
「うむ、それでアルティーナとユカワ殿に来てもらったのじゃ。」
「ん?ギルマスはアルティーナさんとお知り合いだったんですか?」
「若いころにいろいろあってな~」とギルマス。
「ルドルフとは昔一時期パーティーを組んでいたことがあるのよ。」とアルティーナさん。
「なるほどそうだったんですね。」
「それはさておきじゃ、本題に入る。アバドンが出現した。」
「何!あの厄介な魔物が?どこだ、どこに現れた?」と少し緊迫したアルティーナ先生。
「私の商会の情報網によるとラガドのかなり南方の砂漠地帯です。」
「冒険者ギルドの方でも今詳しい情報を集めているところじゃ。」
「あの、アバドンってバッタ型の魔物であってますか?」
「はい、数億匹の巨大な群れをつくって飛行し、移動しながら行く先々で作物を食い荒らす凶悪な魔物です。」とハユンさんが俺に説明してくれる。
なるほど、前世でいう蝗害が起きつつあるということか。それは一大事だ。
蝗害は被害地域が広範囲にわたるうえ深刻な食糧危機を引き起こす。
「群れの規模はどれくらいなのかね?」とアルティーナさん。
「まだ正確には把握しかねますが、3億匹以上と思われます。まだ出現して間もないですが北上を始めたそうです。」
「ラガドの街に向かってるってことじゃないか。ただ事じゃないね。放置したら大災害になるよ。」とアルティーナさん。
「じゃが、アバドンを駆逐するには大規模魔法が必要になる。それほどの魔法を使える魔法使いともなるとアルティーナとユカワ殿くらいしかラガドにはいない。」とギルマス。
「私でも3億匹は一人では無理だね。群れの10分の1が限界だろう。ユカワ君、君はどれくらい駆除できそうかね?」とアルティーナさん。
「アバドンを駆除するのに何か制約がありますか。条件次第では全滅させることもできると思います。」
「何!?3億匹を全滅させるだって?魔力は足りるのかい?」とアルティーナさん。
「幸運なことに魔力量は人並み以上にあります。」
「以前わしはユカワ殿の魔法を見せてもらったことがある。おそらく嘘ではないのだろう。ワイバーン9体を討伐した件もあるし、ベヒモスの件もある。今回も何とかしてくれるか?」
「私としても、南方の穀倉地帯の農家さんは重要な取引先なので、被害が出る前に何とかしていただけると助かります。もちろん報酬は用意させていただくつもりです。」
「今回は私だけではなくアルティーナ先生にも協力してもらうということでどうでしょうか?」
「私はもちろん協力するとも。」とアルティーナ先生。
「ではお二人ともよろしくお願いいたします。」とハユンさん。
「よろしく頼んだぞ、アルティーナ、ユカワ殿。」とギルマス。
こうして俺たちはアバドン討伐依頼を引き受けることになった。
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