アンヴァル:オルフェーブルとルナ
名前を付けるのってなかなか大変です。
ワイバーンにももう少し先で名前をちゃんと付けるつもりです。
もうしばらくお待ちください。
ワイバーンたちはもう少し狩りと鍛錬をすることのことだったので別れることにした。
「じゃあ、俺たちは屋敷に戻ろう。」
「そうですね。転移魔法で帰りますか?」とミユ。
「ああ、その前にアンヴァルの群れのリーダーと話をしておきたいな。」
俺はアンヴァルの群れに目を向ける。
すると、ひときわ立派な体躯をした赤褐色の個体が目に入った。
「なあ、君がこの群れのリーダーかな?」
「ああ、そうだ主よ。」
「俺の名はユカワ・ヨウイチロウ。よろしく。」
「俺はこのアンヴァルの群れのリーダーでオルフェーブルという。この俺が人間につかまるとは思わなかったよ。」
「まあなあ、ワイバーンで追い込んだからな。それにしてもすごい走りだったよ。」
「フフフ、俺たちは空こそ飛べないが地上や水上であれば走りはどんな魔物にも負けないよ。」
「さすがアンヴァルだ。」
「それでなんだが、これから俺たちをどこに連れていくつもりなのか教えてほしい。まさか、貴族や王族といったつまらない人間どもに売ったりしないだろうな?」
「ああ、その心配はない。俺の屋敷に連れていく。屋敷の地下に牧場がある。」
「牧場だって?俺たちを狭い柵の中に閉じ込めるのか?それはやめてほしいな。」
「いやいや、決して柵の中に閉じ込めるような真似はしない。まあ、まずは牧場の様子を見てほしい。」
「ふむ、まあ、いいだろう。じゃあ、さっそくその牧場がある屋敷とやらに行こうじゃないか」
「よし、じゃあ、転移門を開く。そこをくぐっていこう。」
俺はそういうと、この場にいる全員が一度にくぐれるくらいの巨大な転移門を開く。
転移魔法と違って転移門は術者以外がそれぞれの意思で行ったり来たりできる。
今回みたいに大人数で移動するにはこの方が適していると思って使うことにした。
「おお、すごいな。主はなかなかの魔法使いではないか。変な魔法使いにつかまらなくてよかった。」
「そういってもらえるとありがたい。牧場もきっと気に入ると思うぞ。」
俺たちは転移門をくぐって屋敷の地下第10階層にある魔物牧場に全員で移動した。
そこには見渡す限り草原と丘陵が続き、ところどころに生えるリコの木のそばではモコモコウサギたちが日向ぼっこをしたり、リコの実をかじったりしており、どこまでも牧歌的な風景が広がっている。
「おお、ここが主殿の魔物牧場か。ここにいるのはもしかして我らアンヴァルとあの、小さな魔物、モコモコウサギだけなのか?」
「今のところはそうだな。今後、もう少し魔物は増やしていくつもりだ。」
「そうか、でも、子供を襲うような凶悪な魔物はいないのだな?」
「ああ、いないぞ。それに、ここの牧草はちょっとこだわってるから気にいると思う。」
そう、この魔物牧場には、しばらく前にシシリーが図鑑で見つけてきた希少で魔物の生育に良い影響を与えるというフライシュライグラスを植えている。
このフライシュライグラスを日ごろ食べている草食系の魔物はその身体能力がアップしたりより健康になったりするそうだ。
「うん、これは、むしゃむしゃ、かなり、むしゃむしゃ、いけるな、むしゃむしゃ。魔の森でもこれほどの草にはありつけなかったぞ。」
「気に入ってくれたようで何よりだ、オルフェーブル。」
「あなた、食べ物を口に入れてしゃべったらだめですよ。」
オルフェーブルを注意したのは雪のように真っ白な白馬だった。
「あなたは、オルフェーブルの妻なのかな?」
「主様、わたくしはルナ。オルフェーブルの妻です。」
「よろしく。ルナもこの牧場は気に入ったかな?」
「はい、子供たちを安全に育てられそうなので安心しました。走り回るのにも十分な広さがあるようですし。」
「それは良かった。何か困ったことがあったら俺でもいいし、普段この牧場を管理してるあの3人に言ってくれ。」
「こんにちは!私はユイ。牧場の管理者の一人だよ。」
「僕はガフ。困ったことがあったら何でも言ってね。」
「私はサリー。養魚場を作るまでの間2人の手伝いをしてるの。」
「よろしくね。」とルナ。
こうして牧場の魔物は思いがけず2種類に増えたのだった。
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