魔物のタマゴ
次から次へといろいろ投入しています。
テンポよく進めたいと思います。
峡谷の入り口にアンヴァルの群れは突っ込んでいく。
それ以外にワイバーンたちから逃れられる道は残されていないからだ。
峡谷を一列編隊で飛ぶワイバーンによって塞いで奥へ奥へとアンヴァルを追い込んでいく。
俺は魔法の準備をする。
今回は一度に28頭すべてをテイムする。
強制テイムだ。
行き止まりにたどり着いたらきっとアンヴァルの群れはパニックになる。
そうすれば怪我をする個体も出てきかねない。
だからちょっと長めの呪文を使って遠隔で峡谷の奥に複雑な魔法陣を展開する。
本来テイムは魔物とテイマー双方の意思が尊重されるべきだが、そうも言っていられない今回のようなこともある。
そろそろ終着点だ。
「アンヴァル、我が従魔となれ!」
峡谷の奥、アンヴァルの群れは行き止まりに直面して一瞬立ち止まる。
その瞬間行き止まりの広場の地面に黄金色に輝く魔法陣が現れ強い光を放った。
ワイバーンたちは岩壁に衝突しないように垂直に近い角度で上昇し拡散。
周囲を旋回したのちに無事、崖の上に降り立った。
崖の下を見下ろすとおとなしくなったアンヴァルたちがいる。
どの個体も突然の出来事に驚いたようだったが幸いなことにパニックにはなっていない。
子供のアンヴァルは親のアンヴァルの周りをうろうろしている。
「どうやらうまくいったみたいですね、ヨウイチロウ様。」と笑みを浮かべたミユ。
「うん、うまくいった。よかったよ。」
「下に降りて様子を見ますか?」
「そうだね。ミユも一緒に来る?」
「はい!」
アンヴァルはとても美しい魔獣だった。
明るい茶色や、暗い茶色、赤褐色や漆黒の個体もいる。
さらに、雪のように真っ白な白馬もいるではないか。
光沢のある毛並みはまるで普段から手入れされているかのようだ。
子供のアンヴァルも実に愛くるしい目をしている。
アンヴァル用の宝珠も追加で注文した方がいいのかな?
などと考えていると俺を呼ぶ声が聞こえた。
「ヨウイチロウ様、タマゴがあります!」とミユ。
ミユにしては珍しく興奮で声が上ずっている。
「ん?タマゴ?どれどれ。」
アンヴァルの群れから少し離れた崖下に、ミユは一抱えもある2つの大きなタマゴのそばに立っていた。
「このタマゴ、何のタマゴなんですか?」
「うーん、よくわからないなぁ。」
「あの、この卵、水玉模様でとってもかわいいので持って帰ってもいいですか?あとこっちもストライプがかっこいいです!ちゃんと面倒見ますからお願いします!」
「そうだね、見た感じ周りにタマゴの持ち主もいないみたいだからな。いいよ。持って帰ろう。」
「ありがとうございます!」
「ヨウイチロウ、こっちにもタマゴがあるぞ!しかもなんか燃えてる!」とパル。
「タマゴが燃えてる?」
慌ててパルの方に行くとそこには赤い炎をまとったように見えるタマゴがあった。
「パル、このタマゴは燃えていないよ。燃えているように見えるのは強力な魔力があふれ出てるからだ。」
「そういわれてみると、確かに。熱くもないし触ることもできる。」とパル。
「このタマゴどうする?」
「ミユさんはあの2つのタマゴを持って帰るんだろ?俺も持って帰りたい!」
「ちゃんと世話するんだぞ?」
「ああ、ちゃんとするからさ!な?いいだろ?」
「わかった。これも持って帰ろう。」
こうして、俺たちはアンヴァル28頭と謎のタマゴ3つを思いがけず手に入れることになったのだった。
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